今回は、弊社もオフィスを構えているタイとベトナムのSEO情報を紹介します。
海外向けSEOとは、「google.co.th」や「google.com.vn」などの海外での検索エンジン且つ対象エンジンのメイン言語(多言語)で検索した際に自然結果の上位表示されるように(*1)、ウェブサイトの構成や記述などを最適化する調整することです。
*決して自然検索結果の上位に表示されることだけがSEOではありません。
海外向けのSEOと国内向けSEOの違い、注意すべきポイントとしては、基本的なSEO対策に加えて各国特有の「検索エンジン特性」「インフラ環境」「言語」「法規制」に考慮する必要があるところです。
▼こちらの記事では、これらの特徴について解説しています。
タイとベトナムの検索エンジンシェアは以下の通りです。
【タイの検索エンジンシェア】
1.Google98.6% 2.Bing0.74% 3.Yahoo!0.45% 4.Petal Search0.09%
※statcounterを元にアウンコンサルティングで加工
※引用:
https://gs.statcounter.com/search-engine-market-share/all/thailand/#monthly-202201-202302 の検索エンジンシェア推移(PC、SP、TB等全て含む)
【ベトナムの検索エンジンシェア】
1.Google97.54% 2.CocCoc1.69% 3.Yahoo!0.41% 4.Bing0.3%
※statcounterを元にアウンコンサルティングで加工
※引用:
https://gs.statcounter.com/search-engine-market-share/all/viet-nam/#monthly-202201-202302 の検索エンジンシェア推移(PC、SP、TB等全て含む)
両国とも、97%以上はGoogleを利用しており、次点の検索エンジンシェアは1%前後となっています。
タイには特出すべき独自検索エンジンはありませんが、Petal Searchという検索エンジンのシェアがあります。これはHUAWEIが開発した独自検索エンジンですが、スマートフォンに搭載されている初期ブラウザであると考えられるので、今後スマートフォンの機種やOSの割合に大きく変化があると更にシェアが拡大すると想定できます。とはいえ、現時点1%にも満たないシェアではあるので、当分はGoogle一強の時代が続くでしょう。
また、ベトナムは「CocCoc」という独自検索エンジンがあります。元はウェブブラウザを提供していた会社が始めたサービスで、シェアの割合としては少ないですが、現地では認知もありGoogleの次に利用されています。
台湾、香港のSEOコラムにも記載しておりますが、Googleの検索エンジンは世界共通です。
サイトやページの評価項目や各対策についても日本のSEO対策とほぼ同じです。
ただし、言語特性の部分や、両国がGoogleのアップデートの対象言語に入って、日本が対象に入らない場合などは異なる対策が必要になりますので注意が必要です。
前述した通り、言語特性の部分やアップデートに関連する部分は同じGoogleとはいえ、対策手法は異なりますので、それぞれの考え方や注意点をみていきましょう。
・言語特性
タイの公用語は、タイ語であり、中央・北部・東北部・マレー半島などでそれぞれの地域の方言のような言語あります。アクセント(声調)の種類が多く、単語の記述は同じように見えても口語では全くことなる単語などがあります。
また、タイ語は単語毎にスペースを空けず、繋げて記述するため、検索時日本のように「日本 旅行」といったスペースを含む記述はされていません。
念のため検索数をいくつか取得してみましたが、ほとんど同一のキーワードと認識されるため、スペースがあるキーワードの場合はかなり検索数が少なくなります。
【タイのサーチ数】
ベトナムの公用語は、ベトナム語であり、総人口の87%にあたるキン族の母語とされています。
記述は英語のアルファベット表記となっていますが、過去の歴史から中国語(漢字)やフランス語、日本語などの影響をうけており、日本人でも聞き覚えのある発音の単語などがあります。
また、北部と南部の地域差もあり、同じ単語で読み方が違う場合もあれば、別の単語になる場合もあるため注意が必要です。
検索に関しては、単語の記述が基本的にアルファベットだとしてもアクセント(声調/濁点)の有無でクローラーの認識が変わっており、別の言葉として認識されています。検索数についても違いがありますが、アクセント(声調/濁点)ありのキーワードを施策キーワードとして設定しておけば、包含的な対策が可能となります。
【ベトナムキーワードのインデックス数・サーチ数】
なお、タイとベトナム両国とも、ビジネス等では英語もよく使われているため、SEOの施策キーワードを英語で選定する場合もありますが、英語能力指数(EF EAP2022)では、タイは全111カ国中97位で非常に低いに分類され、ベトナムは60位で標準的にギリギリ分類されています。
BtoB企業であれば英語の対策も必要かもしれませんが、BtoC企業であれば基本的にはそれぞれの公用語のみでの対策で問題ないようです。
・直近のSEO評価項目
2023年2月にはベトナム語に対するアップデートが実施されています。
「February 2023 Product Reviews Update」と名付けられ、今回で6回となるプロダクトレビューアップデートです。
プロダクトレビューアップデートとは、商品購入を目的とした商品のレビューがコンテンツとして含まれるサイトを対象として実装されたもので、商品レビューの内容を評価し、品質が高いと判断されたサイトが評価される仕組みです。詳細については過去弊社のコラムもございますので、ご確認ください。
プロダクトレビューアップデートに関わらず、Googleが行う多くのアップデートはまず英語圏から行われます。
英語圏での実装及び反映が確認出来たのち、他の言語へと実装されていくことが多いですが、今回は初回のアップデートから複数言語への実装をしました。
以前より2バイト文字と言われる日本語や繁体字については実装が遅くなることが多いですが、今後はより多くの言語から実装されていくかもしれません。
しかし現状では、それぞれの言語でアップデートの有無を確認して都度対策を考える必要がありそうです。
多数の海外拠点を有し、海外向けSEO・Webプロモーション実績世界48カ国2000社以上。
わたしたちは、インターネット黎明期に法人設立し、1999年にSEOを事業化、その後世界各国に複数の拠点を有し、SEOを含むデジタルプロモーションの実績は国内外合わせて48カ国2000社以上となります。
この豊富な実績から得た経験とノウハウを活かし、お客様に最適なご提案をさせていただきます。
▼当社の海外向けSEOサービスはこちら
東南アジアの言語は、日本人としてはパッと見分かりにくい記号のように思えるため、自社のみでの対策は難しいことが多いです。
また、タイやベトナム国内のSEO情報は一昔前の情報が散見されます。Googleの中身は次々とアップデートがされており、情報の把握が難しい部分もあるのでしょう。現地に支社がある企業様も、専門のコンサルタントに相談することをおすすめします。
弊社もタイ、ベトナムに支社があり、それぞれ現地の社員がおりますが、英語が堪能な社員が多く、英語圏の情報を素早く取得し、新しい対策を実施することができます。
海外SEOの対策は日本語SEOのものとは別物です。ぜひ何かお困りのことがあれば、弊社へご相談ください。