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    2023.05.19

ヨーロッパ向けSEO

過去に中国向けSEOから始まり、アジア地域とアメリカ向けSEOについてお伝えしてきた本コラムですが、今回はヨーロッパ(欧州)向けSEOについてお伝えします。

目次

そもそも海外向けSEOとは?

海外向けSEOとは、「google.co.th」や「google.com.vn」などの海外での検索エンジン且つ対象エンジンのメイン言語(多言語)で検索した際に自然結果の上位表示されるように(*1)、ウェブサイトの構成や記述などを最適化する調整することです。
*決して自然検索結果の上位に表示されることだけがSEOではありません。

海外向けのSEOと国内向けSEOの違い、注意すべきポイントとしては、基本的なSEO対策に加えて各国特有の「検索エンジン特性」「インフラ環境」「言語」「法規制」に考慮する必要があるところです。こちらの記事では、これらの特徴について解説いたします。

EU圏の検索エンジン状況

EU各国の検索エンジンシェアは下記の通りです。
市場把握のため、人口・GDP・言語についても合わせて記載しています。

EU各国の検索エンジンシェア

【表1】
出典:検索エンジンシェアについては
Stats Counter https://gs.statcounter.com/(2023/3の最新値)
出典:その他情報については
外務省 https://www.mofa.go.jp/mofaj/area/europe.html

表の通り、最も使用されているのはGoogleで、概ね90%以上のシェアとなっています。
次に使用されているのはBing、そしてYANDEXやDuckDuckGoなど各国特有の検索エンジンが1%前後で続いています。
YANDEXはロシアの独自検索エンジンであり、DuckDuckGoについてはアメリカで使われている検索エンジンです。DuckDuckGoについては下記コラムでも触れておりますので、合わせてお読みください。

  • アメリカ向けSEO

また、チェコ共和国(以下チェコ)のみGoogleに次いで使われているのが「Seznam」(チェコ語でリストを意味する)というチェコ発祥の検索エンジンです。

引用:https://www.seznam.cz/

1996年にチェコで最初のウェブポータルサイトとして誕生しました。当時の開発者は学生で、現在でも独自の検索エンジンを保有し、ウェブポータルを始めとした様々なウェブサービスを提供しています。
検索は基本的に使用されるのがチェコ語で、チェコ国内のユーザー基盤をインターネット黎明期に固めていたのが今のシェアにも反映されているようです。
方針として、サービスの提供をチェコ国内のユーザー、市場に焦点を定めているため、チェコでのプロモーションを考えている企業にとってはかなり重要な検索エンジン・ウェブサイトになります。

参考:https://www.doz.com/search-engine/seznam-search-engine

日本とヨーロッパのGoogleSEOの違い

先述した通り、最もシェアが高い検索エンジンはGoogleとなっており、どの国でSEOを行うとしても最も重要になるはGoogleでのSEOです。
ただ、Googleのシェアが高いのは、ヨーロッパ・EUに関わらず多くの国と地域で同じです。
過去のコラムでも多くの国と地域でGoogleのシェアが最も高い結果となっています。

  • 台湾・香港向けSEO

  • タイ・ベトナム向けSEO

  • アメリカ向けSEO

どのコラムでもお伝えしている通り、GoogleのSEOというのは国によって大きく変わることはありません。
海外SEOについての情報を見ていると、「この国では○○が重要!」や「この国で気をつけるのは○○です」などの記述がありますが、GoogleはGoogle。全世界共通、ほぼ同じレベルのサービスを提供してくれているので、対策についてもほぼ同じです。
難しく考えず、日本と同様着実な施策を行っていく必要があります。
ただ、他の国・地域同様、使用言語における言語特性や各種アップデートにおける影響などは個別に注意する必要があります。

ヨーロッパにおけるSEO対策の注意点

最初に掲載した表1において、人口やGDP等を考慮するとプロモーションを行う地域として「ドイツ」や「フランス」といった国が効果的だとされる場合が多いと思います。(表1黄色セル)
今回はその2カ国を例として注意点を記載します。

・言語特性
【ドイツ】
ドイツにおいて、検索によく使用される言語はドイツ語です。検索の特徴としては、複数の単語を組み合わせて新しく長い複合語をつくることがあげられます。
例えば「休暇旅行」は

urlaub(休暇) + reise(旅行) = urlaubsreise

となります。「休暇旅行」という意味の単語よりも検索数が多い傾向があります。(表2参考)

上記に関連して、単語と単語をつなぐ前置詞の使用方法も独自の記載傾向があり、
例えば「日本の空港」の「の」にあたる前置詞 in は検索時にはよく脱落します。
また、ドイツ語には、Ä, Ö, Üなど、ウムラウトがついた文字とエスツェット (ẞ)があり、検索でも使用しています。(表3参考)

表2                                
表3

【フランス】
フランスで最も使用される言語はフランス語です。口語として考えると、フランス語のアクセントは、大切なことばの最後の母音や、意味のまとまりをなした部分の最後の母音を少し長めに発音する傾向があります。個々のことばにアクセントはなく、 アクセント (長めに発音する場所)は、フレーズに応じて移動します。
また、フランス語では名詞に男性名詞、女性名詞といった区分があり、単語によりつく前置詞が異なるなど複雑な文法があります。
前述の通り、ドイツでは検索時に前置詞が落脱する傾向があると記載しましたが、フランス語は短縮して記載することは少ないようです。
表4にある通り、同じようなキーワードであっても、前置詞等がある方の検索数が多くなります。
ただ、名詞の複数系等の変化では、検索数に大きな違いはありません。

表4

ヨーロッパ地域の言語は、各国毎に言語が異なることが多く、文法や検索傾向などもそれぞれ異なります。
どの国・地域でプロモーションを行うか決定したあと、SEOを実施する前には各言語における情報収集も重要になってくるでしょう。

直近の関連アップデート

直近のGoogleアップデートの中でヨーロッパの国が含まれるものがありました。
2023年4月12日、Googleは公式Twitterで「April 2023 reviews update」をリリースしました。

「April 2023 reviews update」

もともと「プロダクトレビューアップデート」というものが2021年4月に導入されていました。
弊社コラムにも関連記事がございますので、詳細は下記ご確認ください。

プロダクトレビューアップデートは、ECサイトなどに掲載されている各商品のレビューやコンテンツの内容を受けてランキングに影響を与えるものでした。
今回はレビューアップデートなので、“プロダクト”の部分が抜けていますが、その後継のアップデートといえるでしょう。では、なぜプロダクトの部分がなくなったのか。
今回のアップデートは、対象が商品に限定されなくなったからです。今までは“モノ”のレビューのみを対象としていましたが、このアップデートからサービス等(例えばレストランなどの接客等)のレビューについても評価対象になりました。

このシステムは、現状日本語には適用されておりません。英語+10言語が対象となっていますが、そのうち、下記ヨーロッパで使用されている言語が対象となっています。

・スペイン語
・ドイツ語
・フランス語
・イタリア語
・オランダ語
・ポルトガル語
・ポーランド語

本アップデートに関連する内容については、日本と同じ施策をしているとサイトの評価に影響する場合があるので注意が必要です。
Googleでは質の高いレビューを各ためのアドバイスを掲載しています。今は日本に影響ないものの、今後日本語も対象となる場合もあるので、全ての言語ページで同じ品質のコンテンツを提供できるようにしておくと安心ですね。

質の高いレビューを書く

弊社が提供する海外SEOサービス

多数の海外拠点を有し、海外向けSEO・Webプロモーション実績世界48カ国2000社以上。
わたしたちは、インターネット黎明期に法人設立し、1999年にSEOを事業化、その後世界各国に複数の拠点を有し、SEOを含むデジタルプロモーションの実績は国内外合わせて48カ国2000社以上となります。
この豊富な実績から得た経験とノウハウを活かし、お客様に最適なご提案をさせていただきます。

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まとめ

今回は情報対象として、EU地域を中心的にみていきましたが、ヨーロッパ・欧州は広い地域です。イギリスやロシアは今回含まれていません。
ただ、国や地域が多いので、言語もその分多く存在しており、SEO施策を行う上では現地の検索状況を把握したり等の事前の情報収集が重要になってきます。
そう考えると、自社のみでそれも担当部署、担当者様のみで対応するとなると難しい面も出てくると思います。
まず興味がある段階でも構いませんので、一度弊社へお問合せください。課題解決に向けて一緒にお取り組みを考えさせて頂きます。

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