2023.06.30

Google Bardとは?

先日Googleより発表された新しい検索エンジン「SGE(Search Generative Experience)」にも使われている生成AI。本コラムでは、一足先に発表された「Google Bard(グーグルバード)」について、詳しく解説していきます。

世の中ではChatGPTの方が知名度が高いようですが、多くの情報を持つGoogleが始めたプロジェクトですので、当初から注目されていました。
ちなみに、「Bard」という名前についてGoogle Bardに直接問うと以下のような返答が得られました。

「Bard」という名前についてGoogle Bardに聞いた結果
※引用:https://bard.google.com/

Bird(「鳥」の意味)と間違えられやすいですが、Bardは詩人という意味で、テキストを作りあげることを模した表現とのことです。


目次


Google Bardでは何ができる?

「Bard」とは2023年2月にGoogleが発表した会話型(対話型)AIサービスです。

2年前に発表されていた「LaMDA ( Language Model for Dialogue Applications: 対話アプリケーション用言語モデル)」を活用したもので、現時点でも試運転中となっています。
発表当初は英語版のみでしたが、5月11日から日本語でも利用できるようにりました。

インターフェースは、ChatGPTと同じように、こちらの質問に対してテキストで返答するものです。 上記でもすでに質問・回答例の画像は掲載されていますが、別の質問をしてみた画像を用意しました。

Google Bardに「親知らず抜くの怖い」と記入した結果
※引用:https://bard.google.com/

「怖い」というワードに対して、「怖いですよね」「安心してください」と、書き手の情緒を汲み取い、寄り添うような内容の返答もすることが出来ます。
なお、「Google Bard」は、Googleのアカウントがあれば、誰でも利用することができます。

質問内容も簡単なものからビジネスに関わるものまで対応しており、文章の作成も可能です。

いくつか質問をなげかけてみましょう。

まずは、「東京都内で夏に遊べる場所は?」と聞いてみました。質問に対する回答は以下のとおりです。

Bardに「東京都内で夏に遊べる場所は?」と聞いた結果
※引用:https://bard.google.com/

おすすめイベントや、それに関連する場所についての回答も可能です。

文章の構成を見ても、おかしい部分はほぼ見られません。

また、6月1日にアップデートされ、ユーザーの位置情報を加味して回答することが可能になりました。

Bard 6月1日のアップデートについて
※引用:https://bard.google.com/updates?hl=ja

次に以前筆者が執筆した「SGE(Search Generative Experience)」についてのコラムを書いてとお願いしてみました。

Bardに「SGE(Search Generative Experience)」についてのコラムを書いてとお願いした結果
※引用:https://bard.google.com/

SGEの正式リリースは2023年後半とのこと。私が書いたコラムより詳しい情報が追加されていました。

さすがGoogleのAIですね。

では次に、弊社の主力サービスであるSEOについても聞いてみましょう。
試しに、弊社のコーポレートサイトへのSEO対策はどうしたらいいか、質問してみました。

Bardに弊社のコーポレートサイトへのSEO対策について訪ねた結果
Bardに弊社のコーポレートサイトへのSEO対策について訪ねた結果
Bardに弊社のコーポレートサイトへのSEO対策について訪ねた結果
Bardに弊社のコーポレートサイトへのSEO対策について訪ねた結果
※引用:https://bard.google.com/

しっかりとSEO対策についてまとめて教えてくれました。

以前ChatGPTでも同じ質問をした結果がこちらのコラムに掲載されています。

2023年2月時点での回答のため、今とは異なるかもしれませんが、Google Bardの方が3倍ほど回答ボリュームが多いです。 また、「C言語を使って四則演算を書いて」という質問に関しては以下の回答となりました。

Bardに「C言語を使って四則演算を書いて」と訪ねた結果
Bardに「C言語を使って四則演算を書いて」と訪ねた結果
※引用:https://bard.google.com/

記入例を教えて、プログラム実行後の結果も提示することが出来ます。

ChatGPTでは、“ここに○○を入れてください”のような記載のため、更に実践向きという印象でした。
Googleの方が初心者に優しい回答に感じます。

直近のアップデートでは数学的なタスクやコーディング等についても質問から対応できるようになったとのことです。

Bardについて
※引用:https://bard.google.com/updates?hl=ja

現在日本ではChatGPTの官公庁や自治体、大学や多くの民間企業において導入が進んでいます。

日本語が導入されたばかりのGoogle Bardも、今後多くのビジネスに導入されていくことでしょう。


検索との関係は?

本コラムの冒頭で申し上げた通り、Googleは生成AIを搭載した新しい検索エンジンである「SGE(Search Generative Experience)」を発表したばかり。まだ試運転も始まっていません。日本語での利用はまだまだ先です。SGEはGoogle Bardとは別プロダクトではありますが、Bardの性能が加わった新しい検索エンジンと考えることができるでしょう。
生成AIと検索は用途も近しい部分があり、今後正式に発表されればかなり重宝されるプロダクトとなると考えられます。
※SGEに関するコラムはコチラから

ただし、懸念点としては、今まで検索行動によって行われていた「情報の取捨選択」がGoogle Bardでは行われなくなるのではないか、ということです。 Bardの利用開始画面には、このような注意書きが表示されます。

Bardの注意事項について
※引用:https://bard.google.com/

“Bardはいつも正しいとは限りません”

これは、Google Bardによって回答される情報を鵜呑みにするのではなく、問いかけたユーザー1人1人が検索行動と回答内容を合わせた情報をもって、自分なりの解釈や情報を受取るべきだと促しているように思います。

ChatGPTが出てきたとき、検索エンジンは今後無くなっていくのではないかと一部の人が言っていたのを耳にしましたが、そうではなく、検索とAIはその2つをうまく組み合わせることでより良いサービスになっていくものだと考えます。


まとめ

本コラムでGoogle Bardについての理解を深めて頂けたら幸いですが、いかがでしたでしょうか。

AIは使用されればされるほど、学習して精度が高まります。みなさんが利用することが、進化へとつながるのです。

まずは使ってみましょう!なんでもいいから質問してみましょう。
そして、その回答について自身で検索もしてみましょう。新しい技術を体験しながら、できること探ってみてください。

※本コラムに掲載されている画像や結果は、2023年6月現在のものです。

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