ChatGPTとは、アメリカのOpenAI社が開発した人口知能を活用したchat bot(チャットボット)であり、2022年11月30日に公開され、産業革命やインターネット出現に匹敵するインパクトがあると言われています。
また、ChatGPTは、リリースから2ヶ月の2023年1月に1億人のアクティブユーザー数を記録しており、その速さは史上最速と言われています。
因みに、TikTokは9カ月、Instagramは2年半、Facebookは4年半を要し、アクティブユーザー数1億人に到達しています。
OpenAI社とは、2015年にテスラのCEOイーロン・マスク氏、Paypalの創業者ピーター・ティール氏、Linkedinの共同創設者のリード・ホフマン氏らによってサンフランシスコで設立された企業で、2019年にはマイクロソフト社から10億ドルの投資を受けています。
OpenAI社が開発したAI言語処理モデルのGPT-3.5を用いたものがChatGPTです。
因みにGPT-3.5は機械学習の教師なし学習モデルです。
また、2023年1月における”ChatGPT”の検索数を調査したところ、日本では約183万回、アメリカでは約1,360万回となっており、関心の高さが伺えます。
▼日本
※Google広告 キーワードプランナーツール利用による検索数データ
▼アメリカ
※Google広告 キーワードプランナーツール利用による検索数データ
ChatGPTが持つのは「知りたいことを数秒で教えてくれる」機能です。
試しに”東京観光でお勧めのスポットは?”と聞くと下記のような回答が返ってきます。
回答としては申し分ない内容です。
また、試験問題や国家資格の問題の回答も可能であり、米医療企業がアメリカの医師免許試験を解かせてみたところ、正解率は52%~75%で合格ラインとされる60%前後に達したとのことです。
このような状況を受けて、学生が不正利用するとの懸念からアメリカではニューヨークやロサンゼルスなどの一部の学校で、オーストラリアでは複数の州の学校でChatGPTのアクセスが禁止になっています。
試しに、当社コーポレートサイトのSEOについて訪ねたところ、以下のような回答となりました。
回答の内容は、現段階では一般的なものですが、今後AIデータが蓄積していく中で、人間のコンサルティング力に匹敵するものになる可能性も考えられます。
また、使い方次第では業務の効率化も可能です。例えば、ChatGPTはプログラムの作成が可能であるため、プログラマーにとっては効率化が図れます。
下記は、「C言語を使って四則演算を書いて」と訪ねた際の回答の一部です。
また、「訪日観光客、今後のインバウンド、北海道を用いてコラムを書いて」と打ち込むと、下記のように意味の通る内容を作成してくれました。
SEO対策を行う上で、質の高いコンテンツを作成することが最も重要な要素のひとつとされています。これに対してGoogleは「AI生成コンテンツに関するGoogle検索のガイダンス」を出しています。コンテンツの作成方法を問わず、Google検索で成功を収めるには、E-E-A-Tの品質を満たす、オリジナルで高品質な、ユーザー第一のコンテンツの制作を意識する必要があると解答しており、ChatGPTの活用も可能だと考えられます。ChatGPTを否定しないのは、GoogleもAIのChatbotを準備しているからだと推測できます。
※GoogleのAI chatbotに関しては後述にて。
※「AI生成コンテンツに関するGoogle検索のガイダンス」は下記参照
https://developers.google.com/search/blog/2023/02/google-search-and-ai-content
このようにChatGPTは様々な問いに対して回答してくれます。
これは、いわば検索の概念が変化していくと言っても過言ではないでしょう。
“検索”という言葉は、一昔前までは”ググる”(Googleで検索すること)を暗に意味していましたが、今ではTwitter、Instagram、TikTokなどのSNSでの検索も含みます。
そして、近い将来”検索”という言葉の意味にChatGPTも入ってくると予測できます。
しかし、ChatGPTはこれまでの”検索”と全く違う点があります。それは、人による”精査”がなくなるということです。
現状の検索(Google、Twitter、Instagram、TikTok)では、検索した結果から人が情報を精査し、自分の納得のいく解を得ていましたが、ChatGPTではすでに精査された結果が出てきます。
GoogleではChatGPTがリリースされた際に”Code Red(非常事態)”が社内に流れたと言われており、Googleにとっては自社サービスのビジネスモデルの脅威となり得るでしょう。
Googleや他社も黙ってChatGPTを見ているわけではありません。
Googleは、2023年2月6日(米国時間)にAI Chatbot「Bard」発表しています。
現在(2023年2月20日時点)は、一部のテストユーザー向けに公開中ですが、形式はChatGPTと同様です。
しかし、「Bard」は発表イベントのデモ実施時に不正確な回答を行っていたことも明らかになり、Google社内からも急ぎすぎて失敗したと批判がでているとCNBCが伝えています。
裏を返せば、それだけChatGPTを脅威として捉えているとも言えます。
一方、Microsoftは2023年2月6日(米国時間)に「Prometheus(プロメテウス)」を統合したBing AI Chatbotのリリースを発表しました。2023年2月20日現在、使用する場合は、Bingから申請をし、順番に招待メールがきて使用できる仕組みです。
前述した通り、MicrosoftはOpenAIに投資しているため、OpenAIの開発した言語を活用しており、「Prometheus(プロメテウス)」はGPT-4.0とも呼ばれています。
ChatGPTが使用しているGPT-3.5よりも応答速度が向上しており、アメリカ国内での評価も高く、Googleとは対象的です。
BingのAI ChatbotではChatGPTと同様のことが可能ですが、違う点は、応答速度と情報源を明記している点です。
先程ChatGPTに聞いた”東京観光でお勧めのスポットは?”と聞いてみると以下のように
情報源(赤枠部)を明記して回答が返ってきました。
このように、Bingは、現状のサービス(検索)と融合した形で返してくれるので、
情報の精査部分を残しているのが特徴とも言えます。
回答の内容が正しい情報か確認したいユーザーにとってはBing Chatbotの方が安心感のある仕様と言えます。
ここでChatGPTとBing Chatbotの機能を比較するため、「新千歳空港と中部国際空港の比較表を作成して」と依頼しました。結果は以下のとおりです。
▼ChatGPT
▼BingChatbot
2つを比較するとChatGPTの方が詳細情報が多く、精度が高いと言えます。
※あくまで、質問内容によって精度は異なります。
将来を見通すのは容易ではありませんが、Bingの評価が高くなっているため、AI Chatbotと既存の検索の融合が、まずは基本路線ではないかと考えられます。
SEO観点からは、情報源として取り上げられるために、いかに品質の高いコンテンツをサイト内に用意しておくかが、重要だと考えられます。
無論、サイト内の基本となるSEO対策は必須であり、検索結果の順位を上げておくことも重要です。
また、現状検索エンジンのシェアはGoogleがBingに比べ高いですが、BingがGoogleのシェアを凌駕する日がくる可能性もあるかもしれません。
BingのSEO対策も行っておくことがアドバンテージになると考えられます。
最後に本記事のタイトルは、概要をChatGPTに読ませ、付けてもらったものです。