「Search On’22」とは、2022年9月28日に開催されたGoogleのイベントです。
このイベントでは、Google検索と、Googleマップにおける最新の取り組みを紹介しています。特にGoogle検索においては、「検索窓の枠を超えた、さらに自然で直感的な検索体験の実現を目指しています」と記載がありました。GoogleJapanBlogのタイトルも、「検索の枠を超えて:より直感的な検索の実現に向けて」とあり、Googleの見ている検索の未来が垣間見える内容となっています。
Google検索に関係して紹介されている機能は、今回大きく2つあったため、本コラムではその紹介をしていきたいと思います。
1つ目は、「Multi Search(マルチサーチ)」についての発表でした。これはもともと2022年4月に発表された、画像とテキストを組み合わせて検索できる機能です。
発表時の機能の詳細については下記のコラムにて紹介しています。
Google、画像にテキストを追加して検索する「multisearch」が登場 海外向けのWebプロモーションへの影響は?
Search On’22では、こちらの検索が今後数ヶ月で、日本語を含む70以上の言語に対応すると発表されました。今年の4月からは米国のみでのベータ版実装でしたが、検索の際に使用される「Googleレンズ」の機能も毎月80億回使用されているということで、世界的にMulti Searchの必要性が認められての実装となったと想定されます。
引用:https://japan.googleblog.com/2022/09/search-on22.html
このように、「この柄好きだけと、シャツじゃなくてネクタイがいいんだよなぁ。」というときに使える機能です。
最近では、渋谷のハロウィンを例にとっても日本国内で人流が増えている傾向はあるものの、コロナ禍を経験した人々は、今後もオンラインショッピングは一つの重要な購買方法になると考えられます。
この機能は、そういった人々の要望を叶えるのに非常に適しています。
前述でもオンラインにおけるショッピング体験の重要性を記載しましたが、スマートフォンの検索においてもよりユーザーが利用しやすいショッピング検索の機能追加が紹介されています。
引用:https://japan.googleblog.com/2022/09/search-on22.html
上記の画像が検索体験の例となっています。洋服や、靴、アクセサリーなどのファッションアイテムを検索するとき、より簡単に検索できるようになっています。
例の画像では英語での検索となっており、検索窓には「shop jeans」というキーワードが検索されています。すると、「Wide leg」や「Boots cut」などジーンズの種類がフィルターとして表示されています。
Google検索結果上で、ECサイトのように関連商品がいくつも確認できるようになっています。
尚、検索例が英語で記載されている通り、まだ実装されているのは英語圏(米国)のみのようです。日本のGoogle検索ではまだ実装されていませんでした。
今回の発表では、前述した2つの検索関連機能に加え、画像翻訳の機能向上、そしてGoogleマップでより詳細に周辺地域を確認できる機能や、ライブビュー、そして建物の中にまで入って現地を確認できる多次元のビュー機能を紹介していました。
内容を見ていると、Google自体がより精度の高いコンテンツのように思えてきました。従来の検索サイトで考えると、ユーザーをコンテンツやウェブサイト、情報をつなぐためのもののように考えていましたが、これからはGoogle自体がユーザーが求めているものそのものになっていくのかもしれません。
SEOの観点からみても、Googleはユーザーがよりよい情報を求められるウェブサイトを評価する傾向があります。Google自体がユーザビリティの高いウェブサイト、コンテンツとなることで、第一線を走っているように思えます。
少しハードルが高く見えますが、今後もGoogleの動向を注視していく必要がありそうです。
Written by Y.N