こちらの記事では7月9日(木)に開催したオンラインセミナーの内容をプログラムごとに解説していきます。
今回は「台湾のWebマーケティングトレンド」です。
7月9日(木)開催 オンラインセミナーに関する記事はこちら↓
https://www.auncon.co.jp/column/listing/seminarreport0709/
講師紹介
アジェンダ
台湾のマクロ環境
台湾人の情報収集方法
台湾のWebマーケティング概要
Covid-19の影響とアフターコロナへの動き
まとめ
アウンコンサルティング 株式会社
代表取締役副社長 坂田 崇典
略歴:1992年早稲田大学政治経済学部卒業後、凸版印刷にて出版社の雑誌・書籍のセールスプロモーション支援活動に従事。アーサーアンダーセンに転じ、コンサルタントとして上場企業の経営管理プロジェ クトを経験。その後、日経BP社にてPC関連雑誌・ PC関連雑誌・Webサイトの広告プロモーション活動に携わり、広告マネージャーとして、 企業の業務改革関連企画や購買行動調査などの調査活動も担当。国際公認経営コンサルティング協議会(ICMCI) 認定マネジメント・コンサルタント(CMC)および(社)全能連認定マネジメント・コンサルタント。 宅地建物取引士。 通訳案内士(英語)。
1.台湾のマクロ環境
2.台湾人の情報収集方法
3.台湾のWebマーケティング概要
4.Covid-19の影響とアフターコロナへの動き
5.まとめ
こちらのセクションでは、台湾のWebマーケティングの概要について、説明させていただきました。
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以下の図は台湾の概況です。九州ほどの大きさの島国で、2300万人ほどの人が暮らしており、台北と園周辺の都市に人口の3分の1程度の人が住んでいます。
台湾在住の日本人は2,100人、日系企業は1,200社が所在しています。
公用語は中国語で、その他に台湾語と客家語が使われています。基本的に、駅のホームなどではこの3言語でアナウンスがされています。
文字は繁体字を使っています。繁体字を使っている国は台湾の他に香港が挙げられますが、同じ意味なのに全く違った表現をする言葉があります。下の図の右側に記載しているのは台湾・中国・香港の言葉で「タクシー」と記載したものです。このように、国によって同じ意味を持つ言葉でも違う文字を使う場合があります。Webマーケティングをする際はこのような言語の違いにも注意が必要です。
台湾のインターネット人口は2,204万人と、ほとんどの方が利用している状況です。スマートフォンの普及率も8割を超えており、インターネットの広告市場規模は636億円と年々増加傾向にあります。
台湾の主要検索エンジンはGoogleです。4~5年前はYahoo!が4割程度を締めていましたが、ここ数年でGoogleのシェアが9割ほどに成長しました。
SNSでは日本と同様YouTube、Facebook、LINEが盛んに使われています。LINEは、台湾ではビジネスでお客様とのやり取りで使用している人も多くいらっしゃいます。
以下は、台湾の利用率の多いサイトです。上位5位までは世界的に利用されているサイトがランクインしていますが、6位からはローカルのサイトがランクインしています。
Facebookでは、自社サイトを持たずにFacebookページのみで営業されている企業も多数あり、飲食店などはFacebookのメッセージから予約をするようなケースもあります。
以下は「Pixnet」というブログサイトです。台湾では、日本旅行の際の情報収集などにブログを活用する人も多く、主要メディアの1つとなっております。
以下は、台湾で人気のインフルエンサーです。ツァイ・アガさんは、台湾で一番人気のユーチューバーで、トレンドやライフスタイルのの紹介などを行っています。
マーケティング観点からWebプロモーション手法をご紹介いたします。
以下は台湾におけるカスタマージャーニーです。台湾は、認知段階ではYouTubeが効果的です。検討段階では、ブログが主流で、日本のように比較サイトはあまりポピュラーではありません。
また、SNSでの情報収集はFacebookが主流です。
以下はターゲット別の手法です。認知段階ではブロガー/インフルエンサー施策が効果的です。顕在層については日本と同様リスティング広告やSEOが主流です。基本的にGoogleが使用されていますが、女性をターゲットとしたカテゴリではYahoo!が効果的な場合もあり、商品に合わせた媒体の選定が必要です。
台湾のマーケティングトピックスをいくつか紹介いたします。
以下は、台湾の2人に1人は持っているHappy Goというポイントカードです。このカードで蓄積された購買データ(年収や購買傾向など)をFacebookに統合し、広告をターゲット配信することができます。
台湾ではキャッシュレスが浸透しておらず、現金を使う方が多い傾向にあります。
しかし、近年ではLINEpayの利用者が220万人を超えるなど、急速に利用者が増加している状況にあるため、台湾のキャッシュレス市場は今後成長していくと考えられます。
新型コロナウイルスの影響について、台湾は早期に抑え込みに成功しています。この立役者となったのが以下の写真の陳時中さんと唐鳳さんです。
陳時中さんは、台湾の衛生福利部部長(大臣)です。毎日会見を行い、会見中の質疑応答では質問がなくなるまで答え続けるなど、真摯に対応を行っていたことで有名です。国内の支持率も高く、コロナ沈静化に向けて台湾を一体化する立役者とも言われています。
唐鳳さんはIT担当の大臣として活躍されています。アプリを活用してマスクの供給システムを作り台湾のマスク不足・高騰を防ぐことができました。
現在は新型コロナウイルスが終息に向かい、金銭面での支援が進んでいます。
新型コロナウイルスの対策費は日本円で3.7兆円規模です。個人や企業・低所得者を中心に支援が行われています。
また、現在は外国人の受け入れが難しいため、国内旅行を呼びかける動きが高まっています。
最後に、今回のセミナーのポイントをまとめました。
台湾におけるスマートフォンの利用率は日本よりも高い水準です。プロモーションを考える際はスマーフォンからのアクションのしやすさなどに注意して施策を行いましょう。
Facebookは情報収集やマーケティング手法として必須となりますので、外せない手法の1つです。