世界のSNSコマース インフルエンサーマーケティングとUGC
世界20万人以上が利用しているSNSマネジメントシステム、Hootsuiteが、 SNSマーケティング白書をリリースしました。興味深い世代によるSNS利用比較が記載されています。
直接SNSプラットフォームから買物をする時間が、ますます増えてきています。特に若年層にその傾向は顕著で、Hootsuite と クリエイティブ・エージェンシーWe Are Social が共同で実施している2021年デジタルトレンドレポートによると、商品やサービス情報を調べる際、世界のインターネットユーザーのうち、16才~24才のユーザーの情報収集先は、検索は51.3%で2位にとどまり、SNSが53.1%で1位でした。また、インフルエンサーによる販促は、以前はファッションやコスメが主流でしたが、今ではテックガジェットや日用品、食品まで広がっています。
また、最近のオラクル調査によると、米国の「企業よりインフルエンサーのほうが信頼できる」と回答したZ世代(1990年代半ばまたは後半以降生まれ)やミレニアル世代(おおよそ1980年代~1995年生まれ)は、ベビーブーム世代(1946年~1964年生まれ:以下ブーマー)の2倍です。また、Z世代の84%が、SNSで直接購入した経験があると回答していますが、ブーマーは46%。TV広告など旧メディアを通して新商品を知るブーマーは、Z世代の約7倍です。多くの企業が、セレブや多くのフォロワー数を誇るメガ・インフルエンサーから、よりニッチなマイクロインフルエンサーへシフトしてきています。インフルエンサーマーケティングのコツは、様々なインフルエンサーを試し、リスクを分散することです。自分の商品やサービスの直接的なインフルエンサーだけでなく、近いジャンルのインフルエンサー起用するのもいい方法です。例えば、ストリートウェアのブランドなら、ファッションのコンテンツ・クリエイターだけでなく、ゲーマーやNFT、ヒップホップのインフルエンサーなど。そして、クリエイティブは、配信するプラットフォームにあったものでなければなりません。例えば、もし金融機関が、電子マネーを TikTok でZ世代に紹介したいと思った場合は、機能や利便性をシンプルなイメージで伝えたほうがいいでしょう。このアプリを使えば、かさばる財布を持ち運ぶ必要がないので、タイトなジーンズがスタイリッシュに着こなせることがイメージできるクリエイティブなどです。最後に、インフルエンサーは自分のフォロワーの好みをよく知っています。クリエイターへの指示は簡潔なものにとどめ、方向性だけを与えたあとは、あれこれと口出さずに、クリエーターにまかせましょう。また、SNSマーケティングでは、流れる数多くの情報に負けないよう、膨大な量のコンテンツを準備しなければなりません。ユーザー・ジェネレーション・コンテンツ(UGC)は、SNSマーケティング運用の負荷を減らし、顧客のエンゲージメントを高めることができます。企業向けのUGCコンテンツ・プラットフォームを提供している Tint の調査によると、消費者の62%が、企業の広告やSNS投稿より、その商品やサービスの顧客の写真をクリックしたいと回答しています。(参照※1、※2)
【出典元】
※1 Unlocking the creative power of social media marketing | Hootsuite via Ad Age
https://adage.com/white-paper/unlocking-creative-power-social-media-marketing?ebl2_hootsuite2
※2 37% of Consumers Trust Social Media Influencers Over Brands | Oracle
https://www.oracle.com/news/announcement/consumers-turn-to-social-media-influencers-2022-05-03/