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    2020.07.16

都市封鎖解除 中国経済の今  『復工復産』(職場復帰・生産再開)した中国の景気回復ははじまっているのか?

『復工復産』(職場復帰・生産再開)した中国の景気回復ははじまっているのか?

  中国は武漢以外の都市は3月25日(水)に、武漢も4月8日(水)にロックダウンが解除されました。ジェトロ・アジア経済研究所が、コロナ禍からの中国経済の立ち上がりを、固定資産投資と消費(社会消費品小売総額)をもとに分析したレポートを公表しています。固定資産投資は、1月に前月比3.7%減、2月は同20.0%と大幅に減り、4年以上前の2015年10月水準まで落ち込みました。ですが、ロックダウンを解除した3月、つづく4月は6%強増が続き、一気に2017年4月の水準にまで戻しています。2カ月間で18カ月分を巻き返したことになります。(※1、グラフa)社会消費品小売総額は、2020年1月に前月比13.1%減となり、約2年前の2018年3月の水準にまで落ちました。その後、2月に0.04%増、3月0.4%、4月0.3%と微増が継続し、横ばい状態です。食料品や日用品への支出は、安定していますが、自動車や衣料品などの耐久財や旅行、外食などは、所得や消費マインドに大きく左右されるため、今後も楽観視はできません。巣ごもり消費により、オンライン消費が拡大し、小売総額への追い風となることが期待されますが、コロナ禍による解雇や給与削減カットが広がってしまえば、モノやサービスを再開しても、売れない、という恐れがあります。(※1、グラフb)

コロナ禍による社会消費品小売総額の水準の変化

  コロナ禍のなかで、eコマースは中国の日用品消費の36%を占め、2020年第1四半期の売上は5.9%増加しています。中国の3大eコマース・プラットフォーム、Tmall、JD.com、Pinduoduo(拼多多)の業績も好調です。(参照※2、図1)中国eコマース消費をカテゴリーで見てみると、スナック菓子54%、乳幼児・マタニティ用品36.5%、女性服飾31%、男性服飾29%、化粧品・香水27%、美容・パーソナルケア用品25%、電化製品6,2%が売上を伸ばしています。(参照※2、図2)2020年の中国eコマーストレンドは、ライブストリーミング販売は、服飾や化粧品だけでなく、家電、ホテルパッケージ、食品などあらゆる商品の販売チャネルの一つとなっていますし、KOL(Key Opinion Leader)はKOC(Key Opinion Consumer)とセットで、マスとニッチ、両方のフォロワーへリーチし、拼多多をはじめとした、大勢で買えば買うほどお得になる「共同購入」プラットフォームや、(参照※2、図3)WeChatやAlipayといったアプリ上で動く補助アプリ、ミニプログラムによる購買など、中国市場にしかないプラットフォームや購買方法が、2020年はより興隆すると予測されています。越境ECを考えている海外ブランドなら、天猫国際(Tmall Global)や京東全球購(JD Worldwide)、Kaolaで販売可能です。中国の越境ECブームにより、2019年9月には、アリババ系のKaolaは大きく売上を伸ばしました。Deloitteのデータによると、2020年の中国の越境ECチャネルは、201品目合計で785億元(約1兆2千万円)の商品総量となり、今年の中国電子商取引売上高の20%を占める、1500億ユーロ(約18兆円)に達すると予測されています。(参照※2)

中国の越境ECサイト

※1 中国経済 – ジェトロ・アジア経済研究所
https://www.ide.go.jp/Japanese/IDEsquare/Eyes/2020/ISQ202020_014.html
※2 ピンチをチャンスに 中国EC – Marketing China
https://www.marketingtochina.com/from-challenges-to-opportunities-china-ecommerce-sector-post-covid19/

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