世界のリモート/バーチャル・ツーリズム　中国のポストコロナレストラン　オンラインで世界一幸福な国、真っ白い砂のビーチ、大英博物館へ　それともエンターテイメントレストラン？

オンラインで世界一幸福な国、真っ白い砂のビーチ、大英博物館へ　それともエンターテイメントレストラン？

  2020年3月、フィンランドは国連の世界幸福度ランキングで三年連続一位を獲得しました。一般のフィンランド人8名を「ハピネス・ガイド」に任命し、フィンランドでハピネス・ガイドとディープなローカル体験を楽しむ旅人を世界中から募集する、Rent a Finnキャンペーンが昨年2019年は大変好評でした。今年は、ステイホームしながら、いつかまた旅にでたいと思いを巡らせている世界中の人へ、バーチャルRent a Finnでフィンランド流の幸せ体験を提供しています。(参照※1、図1)フィンランドの自然に囲まれた動画の中から話しかけてくる、ハピネス・ガイドの声に合わせて、頬に風を感じたり、耳をすましてそれまで気づかなかった音を聞いていると、とても癒やされます。

フィリピン観光局は、自宅隔離中の人々へ夢の中でフィリピンに来てほしい、と #Wake up in The Philippines キャンペーンを展開し、 フィリピン各地の風光明媚な観光地の動画を公開しています。新型コロナウィルス感染拡大が始まる前に撮影された、ビーチや伝統工芸品の制作風景、美味しそうな料理など、まさに夢のような美しい映像です(参照※2、図2)また、Facebookでは、ビーチリゾートの360℃動画を公開し、家にいながらダイビング気分も味わえます。(参照※3、図3)フィリピンは、Forbesの「新型コロナウィルス収束後に注目の旅行先7つ」の中に一つにも選ばれています。(参照※4)

3月中旬に欧米でコロナ禍が広がって以降、世界中の博物館・美術館がバーチャル・ツアーをオンラインで公開しています。そして、日々進化している気がします。久しぶりに訪れたイギリスの大英博物館では、「家で大英博物館を楽しむ方法11」ページが設けられ、Googleストリートビューの大英博物館のエジプト彫刻ギャラリーにリンクしています。大英博物館を訪れたことのある人なら、「おお！ロゼッタストーン久しぶり」と思わせる絶妙なキャプチャーです。さらに、館内で貸し出しているようなオーディオ・ツアーもオンラインで聞けるので、解説を聞きながら、Googleストリートビューで散策することもできます。残念ながらオーディオ・ツアーには日本語はありませんが、韓国語、中国語、イタリア語、スペイン語に対応しています。(参照※5、図4)

4月以降、新規感染者がなく5月11日にはディズニーリゾートも営業再開した中国、上海では、大型ショッピングモール、スーパーブランドモール(正大广场)に、ウミガメが料理を運ぶ、非接触型レストラン、Caretta Landがオープンし、人気を博しています。(参照※6、図5、図6)中国の病院や隔離ホテルでも大活躍だった、ロボット配膳を応用していると思われますが、新しいアイディアをすぐにビジネスへ結びつけるあたりに、上海らしさを感じます。また、日常を取り戻しつつあるとはいえ、まだどこにでも自由に行けるわけではないため、ちょっとしたテーマパークのようなレストランが親子連れに歓迎されているようです。

※1　やすらぎを見つけよう – Rent a Finn
https://rentafinn.com/ja/
※2　#WakeUpInPH｜フィリピン観光局
https://philippines.travel/wakeupinph
※3　フィリピン360℃動画｜フィリピン観光局
https://www.facebook.com/itsmorefuninthePhilippines/videos/683858758848040/
※4　注目のポストコロナ旅行先 – Forbes
https://www.forbes.com/sites/jaredranahan/2020/05/30/best-tourist-destinations-after-coronavirus/
※5　大英博物館フロムホーム – The British Museum
https://blog.britishmuseum.org/how-to-explore-the-british-museum-from-home/
※6　亀ロボットレストラン – Chinadaily.com.cn
https://www.chinadaily.com.cn/a/202005/08/WS5eb51b07a310a8b2411544da.html