「タテドラ」ショートドラマの世界的拡大と日本における展望

ショートドラマとは？

• スマートフォンに最適化された、1話1〜3分程度の「縦型・短尺・連続型」映像コンテンツ。
• 恋愛、復讐、ファンタジー、時代劇など幅広いジャンルが展開され、毎話に感情のフックや急展開を設けて視聴者を惹きつける。
• 若年層を中心に、「短時間で気軽に楽しめる物語体験」として人気を拡大中。

成長の背景（中国市場）

• 2023年以降、TikTok（抖音）、快手、小紅書（RED）などが専用チャンネルやクリエイター支援制度を整備。
• クリエイター支援や広告収益分配制度も整備され、市場が爆発的に拡大。
• 少人数チームやMCNによる量産も可能で、ローコスト・ハイリターンなビジネスモデルが構築されている。

グローバル展開の加速

• 東南アジア、中東、北米、欧州などでも中国発ショートドラマが浸透しつつある。
• ByteDance（字节跳动）は海外向け専用アプリ「Melolo」を展開し、現地語翻訳やAIフェイススワップ技術を導入。
• 米国のReelShortなど、現地スタートアップも中国モデルを参考に展開を開始。

AI技術の活用

• 中国ではAIが脚本生成・映像編集を行ったショートドラマがすでに登場し、数千万再生を記録した例も。
• 言語や文化の壁を越えたコンテンツ展開が、今後より短期間・低コストで実現可能とされている。

日本におけるショートドラマの現状

• TikTokやYouTube ShortsなどSNSを中心に、縦型ショートドラマは日本でも徐々に浸透中。
• 中国系アプリ「TopShort」「DramaBox」なども相次ぎ参入し、ユーザー課金型モデルで成長を見せている。
• 国内発では、emole社の「BUMP」や、株式会社DONUTSによる縦型専門アプリ「タテドラ」などが登場。
• 特にBUMPは収益をクリエイターへ還元する仕組みを整え、2024年には累計1億円を超える支払い実績を達成。
• テレビ朝日が海外プラットフォームと連携し、自社ドラマの縦型リメイクを展開するなど、放送局や大手企業も参入を本格化。
• 課題はまだあるものの、国内市場の成長と共に日本ならではのコンテンツ・ビジネスモデルが形成されつつある。