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    更新日:2025.09.03  公開日:2025.09.05

DSA(動的検索広告)とは?Google広告の活用法と最新設定ガイド

DSA(動的検索広告)とは?Google広告の活用法と最新設定ガイド  

 
画像引用元:Google 広告 ヘルプ 

 DSA(動的検索広告)は、Google広告における自動化機能の一つであり、キーワードを指定せずにウェブサイトのコンテンツを基に広告を生成します。本記事では、DSAの仕組み、メリット・デメリット、設定方法、適したサイトの特徴について、専門的かつ客観的に解説します。  

1. DSA(動的検索広告)の基本と仕組み   

DSA(動的検索広告)は、Google広告が提供する広告配信手法の一つで、従来のキーワードを指定するのではなく、ウェブサイトのコンテンツに基づいて広告を自動生成・配信する点が最大の特徴です。これにより、キーワードでは拾いきれない潜在的なニーズを持つユーザーにもアプローチすることが可能になります。 
 
DSAの基本的な仕組みは以下の通りです。  

要素 説明 
配信対象 ウェブサイトのコンテンツ(タイトル、見出し、説明文など) 
検索語句 Googleの検索ネットワークで、ウェブサイトのコンテンツと関連性の高いもの 
広告見出し 検索語句とウェブサイトのコンテンツから自動生成 
表示URL 検索語句と関連性の高いウェブサイト内の特定のページURLから自動生成 
説明文 あらかじめ登録した説明文を使用 
(自動生成されるのは見出し部分のみであり、広告文そのものが完全に生成されるわけではない点に注意) 

 
検索広告との主な違いは、広告を配信するためにキーワードを事前に設定する必要がない点です。ウェブサイトのコンテンツをGoogleがクロールし、それを基に動的に広告が作成されるため、運用管理の効率化が期待できます。 

2. DSAのメリット   

Google広告のDSA(動的検索広告)を活用することで、広告運用をより効率的に進めることが可能です。ここでは、DSAがもたらす3つの主なメリットについて解説します。 
 

メリット 内容 
広告作成・管理工数の削減 ウェブサイトコンテンツに基づき自動生成されるため、手作業が不要 
キーワードでは拾いきれない検索語句へのアプローチ 多様なユーザーの検索行動に対応し、潜在顧客層の獲得に繋がる 
関連性の高い広告によるパフォーマンス向上 ユーザーの興味を引きつけ、クリック率・コンバージョン率の向上が期待できる 


3. DSAのデメリットと注意点:想定外の配信を防ぐために 

DSA(動的検索広告)は非常に便利なツールですが、いくつか注意すべきデメリットも存在します。これらを理解し、対策を講じることで、より効果的な広告運用が可能になります。 

まず、意図しないページへの誘導リスクが挙げられます。ウェブサイトのページ構成やコンテンツによっては、広告のターゲットとして不適切、あるいはコンバージョンに繋がりにくいページにユーザーを誘導してしまう可能性があります。 

次に、配信対象の検索語句を完全に制御できない可能性があります。DSAはウェブサイトのコンテンツに基づいて自動的に検索語句を生成するため、広告主が想定していない、あるいは関連性の低い検索語句で広告が表示されることも考えられます。 

デメリット 具体的なリスク 
意図しないページへの誘導リスク 関連性の低いページへの誘導、機会損失 
検索語句の完全な制御の難しさ 想定外の検索語句での表示、広告費の無駄遣いの可能性 

 
これらのリスクを回避するためには、後述する除外設定や、サイト構造の最適化が不可欠となります。 

4. DSAを最大限に活用するための設定ガイド 

DSA(動的検索広告)を効果的に活用するためには、適切な設定が不可欠です。ここでは、DSAキャンペーンの作成から、広告の最適化、ターゲット設定まで、具体的な設定方法を解説します。 

(1) 広告グループの設定 

まず、Google広告「検索」キャンペーンを選択します。広告グループのタイプで「動的検索広告」を選び、広告グループを設定します。広告グループでは、ターゲットとするウェブサイトのURLや、広告の対象とするページを指定します。 

(2) 広告の自動生成と表示オプションの活用 

DSAの大きな特徴は、ウェブサイトのコンテンツに基づいて広告が自動生成される点です。ランディングページの内容やタイトルが広告の見出しとなり、説明文も自動で生成されます。ここに、さらに効果を高めるための表示オプション(サイトリンク、コールアウトなど)を追加することで、ユーザーのニーズに合わせた情報を提供し、クリック率の向上を目指しましょう。 

(3) ターゲット設定:特定のページやカテゴリを対象にする方法 

全てのページに広告を配信するのではなく、特定のページやカテゴリに絞って配信することも可能です。 

設定方法 詳細 
ドメイン全体 ウェブサイト全体のURLを対象とします。 
特定のURLのサブディレクトリ 例:「example.com/products/」など、特定のディレクトリ配下のみを対象とします。 
URLのカスタム 特定のキーワードを含むURLなど、より詳細な条件で絞り込みます。 
ウェブサイトのカテゴリ Googleが自動で分類したカテゴリに基づき、対象ページを絞り込みます。 

これらの設定を適切に行うことで、より関連性の高いユーザーに広告を配信し、コンバージョン率の向上につなげることができます。  

5. 効果的なDSA運用を実現する3つのポイント 

DSA(動的検索広告)を最大限に活用し、広告効果を高めるためには、いくつかの重要なポイントを押さえることが不可欠です。ここでは、効果的なDSA運用を実現するための3つの主要なポイントをご紹介します。 

(1) 除外設定の徹底:不要な検索語句・URLを除外する 

DSAはウェブサイトのコンテンツに基づいて広告を自動生成するため、意図しない検索語句での配信や、広告対象として不適切なページへの誘導を防ぐための除外設定が非常に重要です。 

除外対象 設定内容 目的 
除外キーワード 広告配信を避けたい具体的な検索語句 無関係なクリックやコンバージョンにつながらない検索語句を除外する 
除外URL/ドメイン 広告配信の対象から外したい特定のページやドメイン 広告対象外のページ(例:お問い合わせ完了ページ、プライバシーポリシー)への配信を防ぐ 
除外ページフィード 除外したいURLをまとめたフィードファイル 大量のURLを除外したい場合に効率的 

(2)サイト構造の最適化:SEOと連動させる 

DSAはウェブサイトのコンテンツをクロールして広告を生成するため、サイトの構造が整理されているほど、より関連性の高い広告を配信しやすくなります。SEO対策として実施しているサイト構造の最適化は、DSAのパフォーマンス向上にも直結します。 

  • 分かりやすいURL構造: カテゴリ分けなどを適切に行い、URLを見ただけで内容が推測できるようにする。 
  • 適切なタイトルタグ・メタディスクリプション: 各ページの内容を的確に表すタイトルタグとメタディスクリプションを設定する。 
  • 内部リンクの最適化: 関連性の高いページ同士を適切にリンクさせることで、サイト全体の回遊性を高める。 

これらの施策は、Googleのクローラーがサイトの内容を正確に理解するのを助け、結果としてDSAの広告ターゲティング精度を高めます。 

(3) 自動入札戦略との組み合わせ:コンバージョン最大化を目指す 

DSAは、Google広告の自動入札戦略と組み合わせることで、パフォーマンス向上が期待できます。特に「コンバージョン数の最大化」や「目標コンバージョン単価」といった戦略は、DSAの自動生成広告と相性が良く、効率的なコンバージョン獲得に有効です。 

さらに「目標広告費用対効果」「目標インプレッションシェア」「クリック数の最大化」などの自動入札戦略を活用することで、運用の手間を軽減しながらデータに基づいた最適な入札が可能になります。重要なのは、ビジネスの目的やKPIに合わせて最適な入札戦略を選択することです。 

6. DSAが特に有効なWebサイトの特徴 

DSA(動的検索広告)は、ウェブサイトのコンテンツに基づいて自動的に広告を作成・配信する機能です。そのため、特に以下のような特徴を持つウェブサイトでその効果を最大限に発揮します。 

(1) 商品・サービス数が豊富なECサイト 

ECサイトのように、取り扱い商品やサービスの種類が非常に多い場合、一つひとつにキーワードを設定した広告を作成するのは膨大な時間と労力がかかります。DSAを活用することで、ウェブサイト上の商品ページやカテゴリページの内容を自動で分析し、関連性の高い検索語句に対して広告を配信することが可能です。これにより、見込み顧客の検索意図に合致した広告を効率的に表示させ、コンバージョン率の向上が期待できます。 

(2) SEO対策が進んでいるブログ・メディアサイト 

SEO対策がしっかりと行われ、各ページに質の高いコンテンツが存在するブログやメディアサイトもDSAとの相性が良いです。検索エンジンがサイトのコンテンツを正確に理解しているため、DSAもその情報を活用して、より精度の高い広告配信を実現します。これにより、特定のキーワードではカバーしきれないニッチな検索ニーズにもアプローチできるようになります。 

(3) 頻繁なコンテンツ更新を行うサイト 

新商品が追加されたり、サービス内容が変更されたりするなど、コンテンツの更新頻度が高いサイトでもDSAは有効です。手動で広告を作成・更新する手間が省け、常に最新のサイト情報に基づいた広告配信が可能となります。  

サイトの種類 DSAの有効性 
商品・サービスが豊富 キーワード設定の手間削減、網羅的な広告配信 
SEO対策済みブログ・メディア ニッチな検索ニーズへのアプローチ、精度向上 
コンテンツ更新頻度が高い 最新情報に基づいた広告配信、管理工数削減 

7. DSAが活かせないサイトの特徴と対策 

DSA(動的検索広告)は、ウェブサイトのコンテンツに基づいて自動的に広告を作成・配信する便利な機能ですが、すべてのウェブサイトで効果を発揮するわけではありません。特定のケースでは、意図しない広告配信につながったり、十分な効果が得られなかったりする可能性があります。ここでは、DSAが活かせないサイトの特徴と、その対策について解説します。 

  • (1) ページ数が少ないサイトの注意点 
    ウェブサイトのページ数が極端に少ない場合、Googleのクローラーがコンテンツを十分に認識できず、関連性の高い広告を生成できない可能性があります。 
  • (2) 更新頻度が高すぎるディレクトリの管理方法 
    商品ページやブログ記事などが頻繁に更新されるディレクトリでは、広告のタイトルや説明文が頻繁に変わってしまい、広告の品質に影響を与えることがあります。 
  • (3) DSAを活かせるサイトにするための改善策 
サイトの特徴 対策 
ページ数が少ない サイトのコンテンツを充実させる。ユニークなページを増やす。 
更新頻度が高すぎるディレクトリ ターゲットとする特定のディレクトリやページを広告配信対象から除外する。 
その他 広告グループごとに「除外キーワード」を設定し、不要な検索語句への配信を防ぐ。 

これらの点に注意し、適切な設定を行うことで、DSA広告のパフォーマンスを最大限に引き出すことが可能です。 

8. まとめ:DSAで広告運用の幅を広げる 

ここまでDSA(動的検索広告)の基本から設定方法、活用ポイントまでを解説してまいりました。DSAは、ウェブサイトのコンテンツを基に自動で広告を作成・配信するため、広告運用担当者様の工数削減に大きく貢献します。特に、キーワードではカバーしきれない多様な検索語句からの流入を獲得できる点は、これまで機会損失となっていた潜在顧客へのアプローチを可能にします。 

DSAを最大限に活用するためには、適切な除外設定が不可欠です。例えば、以下のような対策が考えられます。 

除外設定項目 具体的な例 
除外キーワード 「中古」「無料」「求人」など、関連性の低い語句 
特定のURL・ドメイン 既に広告運用しているページやLP以外のページ 

これらの設定を適切に行うことで、関連性の低い検索語句への広告配信を抑制し、無駄な広告費の発生を防ぎながら、より精度の高いターゲティングを実現できます。 

DSAは、商品・サービスの種類が豊富で、ウェブサイトの更新頻度が高いECサイトや、多様なコンテンツを持つメディアサイトなどで特にその効果を発揮します。従来のキーワード広告とDSAを組み合わせることで、検索広告全体のカバレッジを広げ、より多くの潜在顧客にアプローチすることが可能になります。DSAを戦略的に活用し、広告運用の幅を広げていきましょう。 

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