2023年10月4日、Googleはスパムアップデートの展開を発表し、実装されてから約16日で展開完了しています。
前回のスパムアップデートは2022年の10月で、約1年ぶりのアップデートとなります。
本コラムでは、今回のスパムアップデートは何かを再確認した上で、今回のアップデートにおける影響などについてまとめていきたいと思います。
スパムアップデートとは、Googleのアルゴリズム要素におけるスパム検出システムにおけるアップデートのことです。
スパム検出システムとは、関連性と信頼性の高い検索結果を表示させるため、不正行為や偽装行為によってサイト順位を故意的に向上させようとしているウェブサイトを検出するためのものです。
スパム検出システムは既にGoogleのアルゴリズムに組み込まれており、順位決定プロセスに大きな影響を与えています。
コアアップデートやレビューアップデートといった他の大きなアップデート同様、スパムアップデートについても実装される際はGoogleから発表があり、展開終了時にも情報が公開されています。
情報は下記URLより確認が可能です。
https://status.search.google.com/products/rGHU1u87FJnkP6W2GwMi/history
Googleはスパムに関するポリシーを公表しており、そのポリシーに準拠したウェブサイトとすることで、スパム検出システムに引っかかるサイトにはならないとしています。
ただしGoogleのスパム対策はシステムだけではなく、必要に応じて人の目を通した審査を行っているため、注意が必要です。
参考:https://developers.google.com/search/docs/essentials/spam-policies?hl=ja
10月に実装されたスパムアップデートで更新された内容は、Googleの公式ブログで公開されており、下記のように記載されています。
“このスパム アップデートの目的は、Google のコミュニティ メンバーによりトルコ語、ベトナム語、インドネシア語、ヒンディー語、中国語、その他の言語で報告されたさまざまな種類のスパムを除去することです。”
引用:https://developers.google.com/search/blog/2023/10/october-2023-spam-update?hl=ja
日本語を含む全言語における検索にスパム検出システムが適用されたという内容になっています。
特にユーザーからの報告が多い上記5言語での規制が強化されたものといえます。
また、続けて反映対象となるスパムの種類についても言及がありました。
” クローキング、ハッキング、自動生成、スクレイピングを行うスパムに関して、検索結果に表示されることが少なくなるはずです。”
引用:https://developers.google.com/search/blog/2023/10/october-2023-spam-update?hl=ja
上記のスパムの種類の詳細については、前段で参考として出したスパムポリシーに記載があるため、規制強化対象となる言語でウェブサイトをお持ちの方は今一度確認頂くことをお勧め致します。
参考:https://developers.google.com/search/docs/essentials/spam-policies?hl=ja
2011年のパンダアップデートからGoogleのスパムに関連するアップデートは名前を変え、頻度を変え大規模に行われてきましたが、まだまだ検索システムの目をかいくぐって上位表示されているユーザーにとって有益にならないウェブサイトは存在します。
ユーザーからの報告が年々増えていると考えると、人の目で見て除外されているウェブサイトもあるかと思いますが、SGEの発表等もあった通り、より機械的に完全な審査をするためのアップデートをGoogleは今後も続けていくのだろうと思います。
ちなみにスパムアップデートが起きた2022年、12月にはスパムアップデートとは別にリンクスパムアップデートも実装されています。
参考:https://status.search.google.com/products/rGHU1u87FJnkP6W2GwMi/history
同一のアップデートという内容のアナウンスはないので、おそらくまた別のアップデートとして残っていると思いますが、こちらについても今後起きることを想定しつつウェブサイトの確認をする必要がありそうです。