Meta広告を運用していると、「同じユーザーに広告が何度も表示されている」「最近フリークエンシーが高くなっている」といった状況に直面することがあります。
広告は一度見てもらうだけでは十分に認知されないこともあるため、同じユーザーに複数回広告を表示すること自体が問題なわけではありません。一方、必要以上に同じ広告が表示され続けると、ユーザーが広告を見慣れて反応しにくくなる、いわゆる「広告疲れ」につながる可能性があります。
そこで知っておきたいのが「フリークエンシーキャップ」です。
本記事では、Meta広告におけるフリークエンシーキャップの意味やフリークエンシーとの違い、設定を検討する際の考え方、広告疲れへの対策について解説します。
目次
フリークエンシーキャップとは、一定期間内に同じユーザーへ広告を表示する頻度に上限を設ける仕組みです。
Meta広告を運用するうえでは、まず「フリークエンシー」と「フリークエンシーキャップ」の違いを理解しておく必要があります。
フリークエンシーとは、1人のユーザーに対して広告が平均何回表示されたかを示す指標です。
基本的には、以下の考え方で算出されます。
フリークエンシー=インプレッション数÷リーチ数
たとえば、広告の表示回数が30,000回、リーチした人数が10,000人であれば、平均フリークエンシーは3回です。
ただし、平均フリークエンシーが3だからといって、すべてのユーザーが3回ずつ広告を見ているわけではありません。1回しか見ていないユーザーもいれば、それ以上の回数表示されているユーザーも存在します。
フリークエンシーは、広告配信後に「1人当たり平均何回表示されたか」を確認するための指標です。
一方、フリークエンシーキャップは、広告が表示される頻度を一定の範囲に制御するための設定です。
つまり、フリークエンシーは配信結果を確認するための「指標」、フリークエンシーキャップは配信頻度を調整するための「設定」と考えると分かりやすいでしょう。
Meta広告には広告の表示頻度を調整する仕組みがありますが、すべてのキャンペーンで一律に同じフリークエンシーキャップを設定できるわけではありません。
利用できる設定は、キャンペーンの目的やパフォーマンス目標などによって異なります。
たとえばMetaの「認知度」目的では、広告をできるだけ多くの人に届ける「リーチの最大化」や、広告の表示回数を増やす「インプレッション数の最大化」などの目標が用意されています。
Meta公式では、認知度を目的としたキャンペーンで平均フリークエンシーを高める方法として、キャンペーン期間を長くすることやフリークエンシーキャップを引き上げることを案内しています。
また、Meta広告のフリークエンシーコントロールでは、希望する平均広告表示回数を設定する「ターゲット」と、希望する最大の広告表示回数を設定する「キャップ」が表示される場合があります。「キャップ」を選択すると、一定期間における広告表示回数の上限を設定できます。
※画像内の設定値は一例です。利用できる設定項目は、キャンペーンの目的やパフォーマンス目標などによって異なる場合があります。
つまりMeta広告では、フリークエンシーを一律に低く抑えるのではなく、広告の目的に応じて適切な接触頻度を考えることが重要です。
フリークエンシーキャップを設定できる場合でも、必ず厳しく制限した方がよいとは限りません。
適切な広告接触回数は、商品・サービスの特徴や広告の目的、対象者、購入までの検討期間などによって変わるためです。
たとえば、短期間で購入を判断しやすい低価格の商品と、問い合わせや契約までに数週間から数カ月かかるサービスでは、広告を見る回数の意味も異なります。
また、認知拡大を目的とする場合は、同じユーザーにある程度繰り返し広告を見てもらうこと自体に意味があります。
そのため、「フリークエンシーが3を超えたら高い」「5回以上なら広告を変更する」といった一律の基準で判断することは適切ではありません。
重要なのは、フリークエンシーが上がったときに、広告成果がどのように変化しているかを確認することです。
フリークエンシーだけを見るのではなく、CTR(クリック率)、CVR(コンバージョン率)、CPA(顧客獲得単価)などの成果指標と合わせて判断する必要があります。
同じユーザーに同じ広告を繰り返し表示していると、広告に慣れて反応しにくくなることがあります。このような状態は一般に「広告疲れ」と呼ばれます。
たとえば、配信開始直後はクリック率が高かった広告でも、時間の経過とともにフリークエンシーが上昇し、クリック率が徐々に低下していくケースがあります。
ただし、「フリークエンシーが高い=広告疲れが起きている」とは限りません。
広告成果が悪化する背景には、競合広告の増加、季節による需要の変化、配信対象者の変化、予算、広告クリエイティブなど複数の要因があります。
フリークエンシーが上昇していてもCPAが安定しているのであれば、すぐに配信頻度を抑える必要性は高くありません。
一方、フリークエンシーの上昇とともにCTRやCVRが低下し、CPAも悪化している場合には、広告疲れも原因の一つとして検討できます。
Meta広告マネージャでは、フリークエンシーとCTR、結果、結果の単価などを並べて確認できます。フリークエンシーの数値だけを見るのではなく、その他の成果指標とあわせて変化を確認することが大切です。
フリークエンシーキャップを設定できるキャンペーンでは、次のような状況が見られた場合に、広告の表示頻度を見直すことを検討できます。
フリークエンシーが継続的に上昇し、それと同時にCTRの低下やCPAの悪化が見られる場合は、同じユーザーへの広告表示が増えている影響を確認する必要があります。
特に、同じ画像や動画、広告文を長期間使用している場合は、広告クリエイティブの見直しも必要です。
配信対象を細かく限定している場合、広告を表示できるユーザーが少なくなるため、一人当たりの広告表示回数が増えやすくなります。
地域や年齢、興味・関心などを複数組み合わせている場合は、必要以上に対象者を狭めていないか確認することが重要です。
Webサイト訪問者などを対象とするリターゲティング広告は、新規ユーザー向けの広告に比べて対象者が限られます。
対象者の数に対して予算が大きいと、同じユーザーへの広告表示が集中し、フリークエンシーが高くなる可能性があります。
リターゲティング広告では、フリークエンシーだけでなく、対象者の規模や予算とのバランスも確認することが大切です。
広告疲れが疑われる場合でも、フリークエンシーキャップを厳しくすることだけが対策ではありません。
なぜ同じユーザーへの広告表示が増えているのかを確認し、その原因に合わせた対応を検討する必要があります。
代表的な対策の一つが、広告クリエイティブの見直しです。
単に画像を差し替えるだけでなく、商品の特徴、価格、利用場面、導入するメリットなど、訴求内容そのものを変える方法もあります。
同じ商品を紹介する場合でも、異なる切り口の広告を複数用意することで、同じユーザーにまったく同じ内容を繰り返し見せる状態を避けやすくなります。
対象者が狭すぎる場合は、広告成果を維持できる範囲で対象を広げることも選択肢です。
ただし、対象を広げれば必ず成果が改善するわけではありません。商圏が限定される店舗や、顧客条件が明確なBtoBサービスなどでは、対象者を広げすぎることで広告の精度が下がる可能性もあります。
事業上必要な条件は残しつつ、不要な絞り込みがないか確認することが重要です。
対象者の規模に対して広告予算が大きい場合も、同じユーザーへの表示回数が増えやすくなります。
フリークエンシーが急激に上昇している場合には、対象者の規模に対して予算が大きすぎないか、配信期間が適切かなども確認する必要があります。
「フリークエンシーキャップは何回に設定すればよいのか」は、広告運用において気になるポイントの一つです。
しかし、Meta広告において一律の適正回数を決めることは困難です。
適切な広告接触回数は、広告の目的、商品価格、購入までの検討期間、新規・既存ユーザーの違い、対象者の規模、広告クリエイティブの数などによって変わります。
そのため、「3回なら適切」「5回を超えたら多い」といった数字だけを基準にするのではなく、自社の広告成果から判断することが重要です。
フリークエンシーを定期的に確認し、CTRやCVR、CPAなどの変化と比較することで、自社にとって適切な広告接触の頻度を判断しやすくなります。
フリークエンシーが上昇してもCPAが安定している場合と、フリークエンシーの上昇とともにCTR・CVRが低下してCPAも悪化している場合では、取るべき対応は異なります。
フリークエンシーキャップの数値そのものよりも、**「広告接触の増加によって成果がどう変化したか」**を見ることが重要です。
Meta広告のフリークエンシーキャップは、同じユーザーへの広告表示頻度を調整するための仕組みです。
広告の過剰な表示を抑えるうえでは有効ですが、フリークエンシーが高いからといって、必ず広告成果が悪化しているわけではありません。認知を目的とする広告では、ある程度繰り返し広告を見てもらうことが有効な場合もあります。
そのため、「何回以上なら多い」と固定的に判断するのではなく、CTR、CVR、CPAなどの成果指標と合わせて評価することが重要です。
成果が悪化している場合も、すぐにフリークエンシーキャップを厳しくするのではなく、広告クリエイティブ、対象者、予算などを確認し、フリークエンシーが高くなっている原因を整理する必要があります。
フリークエンシーキャップは広告疲れを防ぐための手段の一つです。表示回数を抑えること自体を目的にするのではなく、広告の目的に対して適切な接触頻度になっているかという観点から判断することが大切です。
弊社では、Meta広告をはじめとするSNS広告の運用代行や、フリークエンシー調整・クリエイティブ最適化を通じた成果改善支援を提供しております。
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Meta「Awareness Ad objective」
Meta Audience Network「Glossary」
Meta「Meta Ads Manager」
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