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    2021.03.12

 IATA 2020年の航空需要は史上最悪 世界の航空需要(有償旅客キロ) 2019年比65.9%減少

世界の航空需要(有償旅客キロ) 2019年比65.9%減少 

  国際航空運送協会(IATA)は、 2月3日、2020年の世界航空需要(有償旅客キロ、以下RPK)が前年比65.9%減少し、航空史上最悪の急落を記録したと発表しました。うち国際線は、RPK前年比75.6%減少し、有効座席キロ(以下ASK)は同比68.1%減、有償座席利用率(PLF、以下搭乗率)は同19.2ポイント減り64.8% でした。 国内線は、RPKが同48.8%減、ASKは同35.7%減、搭乗率は同17ポイント減の66.6%でした。 2020年12月の旅客数は、前年同月比69.7%減で、11月の同比70.4%減からはわずかに回復したものの、ASKは同56.7%減り、搭乗率は24.6ポイント減の57.5%にとどまりました。2021年1月の予約数も前年同期比70%減と低調で、航空業界の回復時期は不透明です。国際線を地域別にみると、2020年のアジア太平洋地域の旅客数は、2019年比80.3%減少し、全地域のうち最悪の減少を記録しています。「2020年の旅客需要は壊滅的でした。他に表現しようがありません。夏のあいだ、北半球で改善がみられましたが、秋には失速し、年末年始の休暇時期に向け劇的に悪化しました」とIATAのアレクサンドル・ド・ジュニアク事務総長兼CEOはコメントしています。(参照※1、表1、※2、グラフa、グラフb)

世界の航空需要
世界 有償旅客キロ成長率 国際線・国内線
地域別 有償旅客キロ成長率 国際線

  IATAの当初予測では、2021年航空需要は、2020年比50.4%改善し、2019年の50.6%程度まで回復すると予測しています。この予測に変更は今のところありませんが、今後も厳しい、または新たな旅行規制が続く場合は、大幅に予測を下回るリスクが高まります。最悪の場合、2021年の改善は2020年比のわずか13%、2019年の38%水準にとどまる可能性があります。IATA事務総長兼CEOは、 「各国へのワクチン到着と接種で、世界の航空旅行は、迅速かつ秩序ある回復を遂げるだろうという楽観的な予測は、新たな変異種の発生と世界的な感染再拡大により、打ち砕かれました。今、世界は過去12ヶ月間のどの時点よりも閉鎖的で、乗客は急速に変化し、各国間で調整のなされていない旅行制限の数々に困惑しています。IATAは、政府が航空業界と協力し、ワクチン接種、試験、検証の基準を策定し、ウイルスの脅威が緩和された後、政府が確信を持って、国境の順次再開、国際航空旅行再開することを強く求めていきます。」とコメントしています。(参照※1、※2、グラフc)

地域別 有償旅客キロ成長率 国際線

※1 IATA – 2020 Worst Year in History for Air Travel Demand
https://www.iata.org/en/pressroom/pr/2021-02-03-02/
※2 Weak year-end for air travel and outlook is deteriorating (PDF)
https://www.iata.org/en/iata-repository/publications/economic-reports/weak-year-end-for-air-travel-and-deteriorating-outlook

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