2024年、訪日中国人観光客が急増し、日本を訪れる外国人旅行者数で韓国に次ぐ2位となっています。特に目を引くのは、中国からの直行便が完全には回復していないにもかかわらず、観光需要が急上昇している点です。郵船や人気都市である東京・大阪への便の充実が、中国からの訪日旅行を後押ししています。
若年層の中国人観光客は日本での深度旅行(ディープな観光、体験型観光)を好み、箱根や静岡、和歌山などの小規模な目的地も人気です。ディズニーシーやジブリパーク、大阪のユニバーサル・スタジオ・ジャパンに新たなアトラクションが導入され、これも大きな集客効果をもたらしています。
中国人観光客の購買行動も大きな変化を見せています。2019年に比べると、日本での一人当たり消費額が大幅に増加し、特に高級ホテル、リサイクルショップ、ブランド品が人気です。円安の影響で、奢侈品の購入が割安になり、多くの中国人観光客がこれを目当てに日本でのショッピングを楽しんでいます。「日本のルイ・ヴィトンが爆買いされた」といった話題がSNSで取り上げられることも珍しくありません。
国内では反日感情が残る一方で、小紅書(RED)や抖音(Douyin)などSNSでは日本旅行の体験が増加しており、特に若年層の訪日旅行熱が高まっています。あるユーザーが投稿した「9日間の東京-大阪ツアー」は数万件のいいねを獲得し、多くのユーザーから詳細な旅行情報の問い合わせが寄せられるなど、SNSが訪日旅行の計画に大きな影響を及ぼしています。
これらの動向から、中国人観光客が近いうちに韓国を超え、再び日本を訪れる外国人観光客数で1位に返り咲く可能性が高いと考えられます。また、渋谷の「トイレ巡りツアー」などニッチな観光コンテンツが注目を集める中、日本の観光業界は観光客の多様なニーズに合わせた戦略を通じ、他国への示唆を提供しています。中国人観光客の急増と購買行動の変化は、日本の観光産業に新たなインパクトを与え、今後もその動向に多くの注目が集まるでしょう。
【出典元】
※ 中国游客何以飙升至日本第二? | 澎湃新闻·澎湃号·湃客