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    更新日:2025.02.03  公開日:2025.01.31

春節期間の旅行トレンド:香港・台湾・中国の最新動向

春節はアジア各国で最も重要な祝祭の一つであり、多くの人々が旅行に出かけるシーズンでもあります。今年の香港、台湾、中国の旅行トレンドを見てみると、それぞれ独自の特徴が見られました。

香港:低空観光と短距離旅行の人気

1.「低空経済」発展による新たな観光形態

出典元:東網

香港では、政府が「低空経済」の発展を進めており、観光業界からは無人機(ドローン)を活用した観光サービスが提案されています。特に、市街地と離島を結ぶルートの可能性が検討されており、今後の規制整備が期待されます。

2.短距離旅行の人気が継続

出典元:東網

香港の旅行者は短距離旅行を好む傾向にあり、特に中国本土(深圳、広州、珠海)や日本、台湾、韓国が人気です。今年はタイの治安問題を懸念し、代替目的地として台北や沖縄、ハノイが選ばれる傾向が見られました。

3.日本旅行の根強い人気とKlookの新プラン

日本旅行の人気も衰えず、香港の旅行会社Klookは九州・佐賀のイチゴ狩りを含む日帰りツアーを打ち出し、観光と食の楽しみを兼ね備えたプランを提供しています。

台湾:地域観光の復興と環境意識の向上

1.花蓮観光の回復と新ホテルの開業

出典元:三立新聞網

震災の影響を受けた花蓮の観光業が回復傾向にあり、今年は新しいホテルの開業やリニューアルが相次ぎ、観光業界の活性化が進んでいます。

2.環境配慮の強化とアメニティ廃止

台湾では環境への配慮が旅行業界で大きな話題となっています。2025年から、宿泊施設では使い捨てのアメニティ(歯ブラシ、カミソリなど)が提供されなくなるため、旅行者は持参する必要があります。この取り組みにより、年間約4.6億個の使い捨て製品を削減し、環境負荷を軽減することが期待されています。

3.「吉伊卡哇(ちいかわ)」イベントの成功

出典元:蕃新聞

台湾南部の高雄では「吉伊卡哇(ちいかわ)」をテーマにしたイベントが開催され、多くの家族連れ観光客が訪れました。特に、「吉伊卡哇」デザインのライトアップや公共交通機関(路面電車、フェリー、バス)の装飾が施され、観光資源としての成功を収めています。

4.円安の影響で日本旅行の需要増加

台湾の旅行者の間でも日本旅行の人気は依然として高い状況です。特に、円安の影響もあり、関西や九州、北海道などが注目されています。また、2025年の関西万博に向けて、関西地域への旅行需要も高まっており、各旅行会社は春の桜シーズンと組み合わせたプランを展開しています。

中国:文化観光、シニア市場・情緒旅行・自動車旅行の拡大、家族旅行の主流化

1.ユネスコ無形文化遺産登録による文化観光ブーム

出典元:微博

2024年に「春節」がユネスコ無形文化遺産に登録されたことを受け、文化観光が大きなブームとなっています。特に、北京、南京、西安などの歴史都市への関心が高まり、伝統的な寺院巡りや民俗芸能を体験する旅行者が増加しました。

2.シニア層の旅行市場が急成長

出典元:中国旅游报

中国ではシニア層の旅行市場が急成長しており、中高年向けの団体ツアーやゆったりとした日程の旅行が人気を集めています。中国国内のシニア旅行市場は年間12億人規模とも言われており、高級ホテルやクルーズ旅行への需要も増加しています。

3.「情緒旅行」:感情的なつながりを求める旅行が拡大

出典元:中時新聞網

「情緒旅行」と呼ばれる、感情的なつながりを求める旅行スタイルも拡大しています。例えば、故郷を訪れたり、特定の文化体験を目的とした旅が注目され、伝統工芸や地域の祭りへの参加が人気となっています。

4.「自駕遊(セルフドライブ旅行)」の急増


自動車を使った「自駕遊(セルフドライブ旅行)」が急増しており、レンタカー市場も拡大中です。特に、地方都市や観光地での自由な移動を求める旅行者が増え、2024年には自駕遊人口が46億人に達すると予測されています。

5.家族旅行の主流化と1980年代生まれの旅行者の増加

出典元:今日新聞

春節が家族団らんの重要な節目であることから、春節旅行の大半は家族旅行となっており、その割合は全体の80%以上に達しています。特に、老中幼三世代の旅行は36%、親子旅行は27%を占めており、家族単位での旅行が依然として主流です。さらに、1980年代生まれ(80後)の旅行者が春節旅行市場の中心的な存在となっており、彼らの出旅行動は全体の50%近くを占めています。

6.日本・マレーシア旅行の急成長

中国人旅行者の出国先として日本とマレーシアが急成長していることも注目に値します。特に、日本旅行の予約は前年比86%増、マレーシアは79.2%増となり、短距離旅行先としての人気が高まっています。

まとめ

出典元:新华社

春節期間中の旅行トレンドを見ると、

香港:短距離旅行と低空観光の新たな試み
台湾:地域観光の復興と環境意識の向上、日本旅行の継続的な人気
中国:文化観光の人気、シニア市場の拡大、情緒旅行、自駕遊の増加、家族旅行の主流化

今後の旅行業界の動向として、環境配慮型旅行、地域観光の活性化、文化体験の拡充、シニア市場の成長、自由な移動手段の発展が重要なテーマとなりそうです。特に、日本への旅行熱は依然として高く、円安の影響もあり、2025年の関西万博と桜のシーズンに向けて、さらなる盛り上がりが期待されます。


【出典元】
※ 香港旅遊業界提出推廣低空旅遊 | 中評社
※ 港人外遊目的地趨勢總匯!Google按搜尋次數排出十大熱門地 這個國家佔9個排名、高雄成唯一例外入榜 | YAHOO旅遊
※ 泡溫泉、賞海景!花蓮潔西艾美、大魯閣晶英、花蓮英迪格 振興震後觀光 | 三立新聞網
※ 減塑旅遊迎好運!個人衛生用品不自備 害了環境又傷荷包 | 中天新聞網
※「2025高雄冬日遊樂園」春節首日湧入近50萬人參觀 全台唯一!「吉伊卡哇」主題輕軌、渡輪、公車可愛上路! | 蕃新聞
※ 陸春節旅遊有3大主流趨勢 「一冷一熱」南北互訪人次顯著成長 – 兩岸 – 中時 | 中時新聞網
※ 大陸民眾3旅遊類型重新回歸 中老年市場規模逾兆元 – 兩岸 – 中時新聞網 | 中時新聞網
※ 陸初一旅遊人潮高峰 各景點塞爆、路況「紅到發紫」| 東森新聞

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