インドの持続可能ツーリズム市場は、2022年の260万1千ドルから2032年までに年平均成長率(CAGR)19.3%で成長し、1億5,188万ドルにまで成長すると、インドホテル・レストラン協会連盟(FHRAI)と、インドの経営コンサルティング会社KPMG、PHD商工業会議所の合同レポートで予測しています。先進国と比較すると、個人消費率が低いにも関わらず、インドは、今後数年間で、世界第三位の温室効果ガス排出国になると言われています。インドの旅行産業は、今後成長が見込まれており、それに伴い温室効果ガス排出も増加すると考えられるため、環境への負荷を最小化するため、旅行業界はレスポンシブル・ツーリズム(責任ある観光)に早期から取り組む必要があります。(参照※1)
Our World in Data のデータでも、気候変動が人類にとって深刻な問題だと考えている人の割合がインドは89%と日本の79%より高く、エコツーリズムへの関心も高いと考えられます。(参照※2、グラフa)
インドのリサーチ会社、Hansa Cheetah の2023年インド旅行トレンドレポートによると、インドでは国内旅行(81%)が圧倒的に好まれており、海外旅行先としては、ヨーロッパが50%で最も人気が高く、次いでアジアの23%と続きます。(参照※3)訪日旅行者として存在感を増すのは、まだまだ先と予想されますが、旅行市場成長の著しいインドのトラベルトレンドも押さえておく必要があるでしょう。
【出典元】
※1 India’s sustainable-tourism industry to grow to $152 million by 2032: Report | Mint
※2 More people care about climate change than you think – Our World in Data
※3 Travel Trendz Report 2023 unveils shifts in India’s tourism preferences – TravelDailyNews Asia & Pacific