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  • 公開日:2026.01.20

マイクロコンバージョンとは?:自動入札の精度を上げるための設計・設定・運用ポイント

Web広告運用において、「コンバージョン(CV)数が少なくて自動入札が最適化されない」「CPAが高止まりしているが、改善の糸口が見えない」といったお悩みはありませんか?

特にBtoB商材や高単価なサービスの場合、月に数件しかCVが発生しないことも珍しくありません。AIによる自動最適化が主流となった2025年の広告運用において、データの少なさは致命的な弱点となります。

こうした課題を解決する鍵となるのが「マイクロコンバージョン(MCV)」です。

最終的な成果(購入や問い合わせ)の一歩手前にある行動を計測することで、AIに十分な学習データを与え、広告パフォーマンスを劇的に改善できる可能性があります。

本記事では、マイクロコンバージョンの正しい意味から、導入すべきケース、失敗しないための設定・運用のポイントをわかりやすく解説します。

※本記事の内容は2025年12月時点の情報に基づいており、機能や仕様は今後変更される可能性があります。

マイクロコンバージョン(MCV)とは?

マイクロコンバージョンとは、最終的なゴール(マクロコンバージョン)に至るプロセスの中で発生する、中間的な成果ポイントのことを指します。

用語説明
マクロコンバージョン(本CV)Webサイトにおける最終的な成果。
例:商品購入、資料請求完了、会員登録
マイクロコンバージョン(MCV)本CVの手前にある、ユーザーの興味関心を示す行動。
例:フォーム入力開始、カート追加、詳細ページ閲覧

なぜ今、MCVが必要なのか?

最大の理由は、自動入札(AI)の学習データを補完するためです。
Google広告などの自動入札(P-MAXやtCPAなど)が精度高く機能するためには、一般的に「過去30日間に30件~50件以上」のコンバージョンデータが必要と言われています。
しかし、高額商材やBtoBでは、この数値をクリアするのが難しいケースが多々あります。

そこで、本CVよりも発生頻度が高いMCVを学習データとしてAIに与えることで、「どのようなユーザーが有望か」を機械学習させ、結果として本CVの獲得効率を高めることができるのです。

効果的なマイクロコンバージョンの具体例

「とりあえず何か設定すればいい」わけではありません。
本CVと相関性が高い(=本CVする人が必ず通る、または行う)行動を選ぶことが重要です。

業種・モデル本CV(ゴール)効果的なMCVの例
ECサイト商品購入・カートへの追加
・決済画面への到達
・お気に入り登録
BtoBサービス資料請求・問い合わせ・フォーム入力画面への到達(EFO)
・ホワイトペーパーのダウンロード
・会社概要ページの閲覧
店舗・クリニックWeb予約・「電話する」ボタンのタップ
・アクセスページの閲覧
・滞在時間60秒以上
求人・採用応募完了・応募要項ページの閲覧
・「応募する」ボタンのクリック

失敗しないための運用設計:3つの注意点

MCVは強力な武器ですが、設定を間違えると「質が悪いリードばかり増える」という逆効果を招くことがあります。導入前に以下の3点を確認しましょう。

1:相関性の低い行動を設定しない

「トップページ閲覧」のように、誰でも行う行動をMCVにして自動入札をかけると、AIは「トップページを見るだけの人」を必死に集めてしまいます。

これでは広告費の無駄遣いです。必ず成約に近い行動を選びましょう。

2:「コンバージョン列」に含めるか判断する

Google広告などの管理画面では、そのMCVを自動入札の学習に使うかどうかを選べます。

含める(推奨):本CVの数が極端に少なく、AIが動かない場合。
含めない:本CVだけで十分なデータ量がある場合。

この場合、MCVはあくまで「分析用」として設定し、「すべてのコンバージョン」列でのみ確認できるようにします。

3:「値(バリュー)」に差をつける

AIに「本CVの方が偉い」と教えるために、コンバージョン値に差をつける設定(バリューベース入札)が有効です。
本CV(購入): 10,000円
MCV(カート追加): 1,000円

こうすることで、AIはMCVも集めますが、最終的には価値の高い本CVを優先して動くようになります。

主要媒体での設定手順イメージ

各媒体でMCVを設定する際の基本的な流れを解説します。

Google広告の場合

1:管理画面へアクセス
「目標」→「コンバージョン」→「概要」を選択。

2:新規作成
通常のコンバージョン作成と同じ手順で、計測したいポイント(URLやイベント)を設定します。

3:アクションの最適化設定
ここが最重要です。学習に使いたい場合は「メイン」、分析だけで良い場合は「サブ」を選択します。
※以前のUIでは「コンバージョン列に含める/含めない」という名称でした。

Meta広告(Facebook/Instagram)の場合

1:イベントマネージャへアクセス
「カスタムコンバージョン」を作成します。

2:ルール設定
特定のURL(例:/cart/)や、滞在時間などを条件に設定します。

3:広告セットでの指定
広告セットの最適化対象として、作成したカスタムコンバージョンを選択するか、標準イベント(カート追加など)を使用します。

よくあるトラブルと対策

MCV運用で陥りがちな問題とその解決策をまとめました。

トラブル原因解決方法
MCVばかり増えて本CVが増えないMCVのハードルが低すぎるMCVの定義を見直す(例:ページ閲覧→ボタンクリックに変更)
CPAが高騰したAIが学習期間中で不安定設定直後は一時的に乱れることがあるため、2週間程度様子を見る
管理画面のCV数が実数と合わないMCVと本CVが合算されている「セグメント」機能で「コンバージョンアクション」別に数値を分割して確認する

2026年のトレンド:1st Party Dataとの掛け合わせ

最新の運用では、単なるWeb上の行動だけでなく、「質の高MCV」を定義する動きが進んでいます。

例えば、BtoBにおいて「資料請求(本CV)」の前に、「料金シミュレーション実施(MCV)」を行ったユーザーは成約率が高い、といった自社データ(1st Party Data)がある場合、その特定の行動に高いコンバージョン値を設定してAIに学習させる手法です。

量が確保できるMCVだからこそ、そこに「質」の重み付けを行うことで、自動入札の精度はさらに向上します。

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