簡単に買い物ができるコネクテッド・テレビ(インターネットに接続しているテレビ)に、リテール・メディアが注目しています。これまで、テレビ広告といったアッパーファネルは、ブランド認知度を高める目的で利用し、リテール・メディアなどのローワーファネルで購入などのコンバージョンを狙っていました。しかし、視聴後に簡単に購入できるコネクテッド・テレビ広告では、企業は自社の小売メディアネットワーク(RMN)データを利用して、ターゲット消費者の「認知」や「興味」フェーズを、ダイレクトに「購入」フェーズへつなげることができ、大きなコンバージョン機会を見込めます。
市場調査会社 EMARKETER の調査によると、消費者のあいだでテレビで買い物をするという意識は、増えてきてはいますが、まだまだ主流ではありません。しかし、米国の広告出稿者の三分の一(38%)は、Amazon や Instacart(食料品や生鮮食品の即日配達サービス)などのリテール・メディアへの広告予算を2025年は増やす予定だと答えています。
ただ、米国の成人へのアンケート調査によると、コネクテッド・テレビで購入したと答えた人は、まだたった 10% です。年齢層で見ると、55才~65才の年齢層の利用者は、わずか 2%、35~54才が 10%、18才~34才では利用率 18% と年齢が若くなるにつれて利用率が増えています。
広告を見た消費者が、直接購入行動へ移れるコネクテッド・テレビ広告は、アッパーファネルのブランド認知と、ローワーファネルのコンバージョン施策の融合を提供し、最新のリテール・メディアの強力なツールと言えます。
成功の鍵は、QRコードで簡単にモバイル決済が可能など、シームレスで魅力的な購買体験に依存しています。
【出典元】※1 Is shoppable CTV the next big opportunity for retail media? | EMARKETER