• 2026.09.30

「赤ワイン」の誤解から世界へ広がった絹の技術
~AI時代の富岡製糸場・世界文化遺産検索ランキング~

 アウンコンサルティング株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役CEO:信太 明、東証スタンダード:2459)は、AIマーケティング*、グローバルマーケティング**などのマーケティング事業を展開しています。
 このたび、日本の世界文化遺産である「富岡製糸場と絹産業遺産群」について、世界各国・地域を対象に関心動向調査***を行いましたので、その結果をお知らせいたします。

* AIO(AI最適化:AIO×SEO)[サービス概要:https://www.auncon.co.jp/solutions/aio/]
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*** 今回の調査における各検索キーワードのランキングは、2025年9月~2026年8月までのGoogleキーワードプランナーによる推定検索数を参考に集計したものです。実際の来訪者数、予約数、認知度、来訪意向を直接示すものではありません。

■世界へ広がった「絹の技術」―富岡製糸場と絹産業遺産群

 2014年に世界文化遺産として登録された「富岡製糸場と絹産業遺産群」は、富岡製糸場、田島弥平旧宅、高山社跡、荒船風穴の4つの構成資産からなります。*1
 明治政府は、生糸の品質向上と生産拡大を目的として、1870年に官営模範器械製糸場の建設を決定しました。フランス人技師ポール・ブリュナを指導者として迎え、1872年に富岡製糸場の操業を開始しました。当時、長さ約140メートルの繰糸所に300釜の繰糸器が並ぶ、世界最大規模の器械製糸工場でした。*2
 世界遺産として評価されたのは、大規模な工場建築が残されていることだけではありません。富岡製糸場ではフランスから導入した機械や製糸技術を日本の養蚕・製糸技術と結び付け、田島弥平旧宅では養蚕、高山社跡では養蚕技術の研究・教育、荒船風穴では天然の冷気を利用した蚕種の保存が行われました。
 ユネスコは、フランスの産業技術が日本へ移転され、地域に根付いていた養蚕・製糸技術と結び付きながら改良・普及したこと、さらに、蚕種の保存から養蚕、生糸の大量生産までを示す一連の資産が残されていることなどを評価しています。*1

富岡で学び、各地へ技術を伝えた工女たち
 富岡製糸場には、生糸を生産する工場としてだけでなく、新しい製糸技術を全国へ広げる人材を育成する役割もありました。
 明治政府は全国から工女を募集し、富岡で技術を学んだ後は、それぞれの出身地へ戻って器械製糸の指導者となることを想定していました。
 その一人として知られるのが、長野県から伝習工女として入場した和田英です。*2 富岡で学んだ後、地元の製糸場などで技術指導に携わり、後年には創業当初の様子を伝える『富岡日記』を残しました。外国から導入した技術を一つの工場の中にとどめるのではなく、そこで学んだ人々が各地へ持ち帰ったことが、日本の製糸技術の普及につながっていきました。

「赤ワイン」をめぐる誤解と、最初の伝習工女
 一方、外国から新しい技術や人材を受け入れることは、当時の人々にとって未知のものとの出会いでもありました。
 富岡製糸場の創業当初には、外国人が飲んでいた赤ワインを「若い女性の血」と誤解したことから噂が広がり、外国人に生き血を吸われると恐れられ、工女が集まりにくかったというエピソードが伝えられています。富岡市公式サイトでも、テレビ放送で取り上げられた逸話として紹介されています。
 そこで、初代場長・尾高惇忠の娘である尾高勇(ゆう)が最初の伝習工女として入場しました。海外から技術を導入するだけでなく、異なる文化への不安や誤解を乗り越えながら、新しい技術を社会に受け入れていった過程を伝えるエピソードの一つです。*2

操業停止後も18年間守られた富岡製糸場
 富岡製糸場は1939年から片倉工業の経営となり、その後48年間にわたって稼働した後、1987年に操業を停止しました。
 しかし、操業停止後も建物は取り壊されませんでした。片倉工業は文化財としての価値を認識し、現地に管理事務所を設置して、18年間にわたり建物や施設の維持管理を継続しました。*3
 その後、2005年に富岡市へ寄贈され、国の史跡・重要文化財への指定を経て、2014年の世界遺産登録へとつながっています。
 富岡で技術を学び各地へ伝えた人々と、その歴史を示す建物や設備を後世に残した人々。その双方の積み重ねにより、現在の「富岡製糸場と絹産業遺産群」が受け継がれています。

■検索意図から読む「富岡製糸場と絹産業遺産群」への関心

 本調査では、世界32カ国・地域を対象に、「富岡製糸場と絹産業遺産群」に関連するキーワードを選定し、国・地域別に検索数を集計しました。
 調査の結果、検索上位3カ国・地域は、アメリカ、シンガポール、台湾の順となりました。

 1位のアメリカでは、検索キーワード「富岡製糸場」と「富岡シルク」が中心となり、この2つで同国全体の約90%を占めています。
 施設名や絹そのものに関する検索が多かったことが、アメリカの検索数を押し上げた主な要因と考えられます。

 2位のシンガポールでも同様に、「富岡製糸場」「富岡シルク」の2つの検索キーワードが約80%を占めました。アメリカとシンガポールでは、いずれも施設や絹に関する基本的な検索キーワードが検索数全体を押し上げています。

 3位の台湾では「富岡製糸場」が中心となりながらも、「群馬 観光」「荒船風穴」「富岡 ホテル」などにも検索が分散しました。基本的な名称への検索が大きな割合を占めるアメリカやシンガポールに対し、台湾では周辺地域や構成資産にも検索が広がっており、国・地域によって検索行動に違いが見られます。

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■検索数は限定的でも、地域ごとに目立つ時期

 エリア別では、欧米豪が約1.5万件(全体の約48%)で最多でした。次いで、東南アジア+インド、東アジア、中東の順となっています。

 欧米豪は2026年1月が最も多く、2025年10月も高い水準となりました。1月はアメリカだけで欧米豪全体の50%以上を占めており、同地域の増加にはアメリカの検索動向が大きく影響しています。
 東南アジア+インドは2026年5月が最多となりました。同月はインドとベトナムの検索数が大きく増え、この2カ国で地域全体の約50%を占めました。背景には、旅行シーズンや訪日旅行を検討する時期などが関係している可能性があります。
 東アジアは2026年8月が最も多く、台湾と香港で地域全体の約70%を占めました。中東は2025年11月と2026年6月が同水準で最も多かったものの、他地域と比べ検索数自体が小さいため、月ごとの変動は慎重に見る必要があります。

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■「富岡製糸場」「富岡シルク」が全体の70%超

 今回のキーワード別ランキングでは、1位「富岡製糸場」、2位「富岡シルク」、3位「富岡 ホテル」となりました。
 特に1位と2位の2キーワードだけで、全体の約73%を占めています。この背景には、アメリカやシンガポールにおいて、「富岡製糸場」「富岡シルク」の検索数が多いことにあります。今回の調査では、旅行方法や施設内の詳細情報に関する検索よりも、施設名や「Silk」と組み合わせた基本的な検索が全体を押し上げました。
 また、4位には「群馬 観光」が入りました。「群馬 観光」は富岡製糸場そのものを指す検索キーワードではありませんが、群馬県を旅行先として調べる中で、県内の世界遺産である富岡製糸場の情報に触れる可能性を捉える補助的なキーワードとして採用しています。特に台湾、韓国、香港などの東アジアで比較的多く検索され、施設名から直接情報を探す行動とは異なる、地域観光に関する検索も確認されました。
 構成資産では、「荒船風穴」が比較的上位に入り、「田島弥平旧宅」も検索されています。一方、「高山社跡」は今回の調査では検索数が表示されませんでした。4つの構成資産で一つの世界遺産を形成しているものの、海外で名称そのものが検索される頻度には差が見られます。

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■検索データから見る、今後の情報発信

 今回確認できた検索数は全体として限定的でしたが、「富岡製糸場」「富岡シルク」といった基本的な名称への検索が大きな割合を占めました。
 一方、「富岡製糸場と絹産業遺産群」が世界遺産として評価されている背景には、一つの製糸工場だけではなく、蚕種の保存、養蚕、技術教育、生糸の大量生産、さらに技術が人を通じて各地へ広がった一連の仕組みがあります。*1
 海外向けの情報発信では、施設名称やアクセスなどの基本情報に加え、4つの構成資産がそれぞれ担った役割、富岡で技術を学んだ工女たち、フランスから導入した技術が日本で改良・普及していった経緯、さらに操業停止後も建物や設備が保存されてきた歴史などを伝えることが、世界遺産としての価値を理解するきっかけになると考えられます。
 また、「群馬 観光」の検索が複数の国・地域で見られたことから、富岡製糸場単体の情報発信だけでなく、群馬県の観光情報から世界遺産へつながる導線を設けることも、海外の人々との接点を広げる一つの方法と考えられます。

 アウンコンサルティングは、長年培ったグローバルマーケティングの知見と、AIを活用したSEO戦略を組み合わせ、AIO(AI Optimization:AI最適化)に注力しています。今後も、検索データと公的情報に基づく調査・分析を通じて、地域の文化資源や観光資源の価値を適切に伝えるインバウンド施策を支援してまいります。

■調査概要

【調査趣旨】
富岡製糸場と絹産業遺産群(世界文化遺産)に関する検索動向調査

【調査要綱】
・対象国・地域:OECD加盟主要国を中心にアウンコンサルティングが選定した世界32カ国・地域
 ・北欧4カ国:フィンランド、スウェーデン、ノルウェー、デンマーク
 ・湾岸協力会議(GCC)6カ国:サウジアラビア、クウェート、バーレーン、カタール、アラブ首長国連邦(UAE)、オマーン
・対象キーワード:アウンコンサルティングが選定した富岡製糸場と絹産業遺産群関連の主要キーワード
・調査対象時期:2025年9月~2026年8月
・分析項目:国・地域別の検索ボリュームおよびランキング
・調査方法:Googleキーワードプランナーを用いた国・地域別の検索データ集計、関係機関による公的資料・公式情報を基にアウンコンサルティングが独自分析

【出典】
※1 UNESCO World Heritage Centre「Tomioka Silk Mill and Related Sites」
https://whc.unesco.org/en/list/1449
※2 富岡市「しるくるとみおか 富岡製糸場」
富岡製糸場を知る
https://www.tomioka-silk.jp/_tomioka-silk-mill/about/
歴史を学ぶhttps://www.tomioka-silk.jp/_tomioka-silk-mill/guide/history.html
「テレビ放送のお知らせ(令和3年度)」、2022年1月6日
https://www.tomioka-silk.jp/_tomioka-silk-mill/news/detail/id=4229
※3 富岡市「史跡・重要文化財(建造物)旧富岡製糸場 整備活用計画」、2012年10月19日https://www.city.tomioka.lg.jp/www/contents/1000000000335/files/seibikatuyoukeikaku.pdf

プレスリリースをご掲載される場合は、事前に当社までご連絡をお願いいたします。

[社名] アウンコンサルティング株式会社
[本社] 東京都千代田区丸の内二丁目2番1号 岸本ビルヂング6F
[設立] 1998年6月8日
[資本金] 100,000千円(資本準備金538,774千円) 2026年5月末現在
[上場取引所] 東証スタンダード市場(証券コード:2459)
[代表者] 代表取締役CEO信太 明
[人員数] 30名 2026年5月末現在
[事業内容] マーケティング事業
– AIマーケティング(AI最適化・AIを活用したマーケティング支援)
-グローバルマーケティング(国内・海外向けの販売促進)
-メディアマーケティング(火災保険・地震保険の申請サポート)
[URL] https://www.auncon.co.jp
[お問い合わせ] 広報担当 TEL:0570-05-2459 MAIL:pr@auncon.co.jp

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