アウンコンサルティング株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役CEO:信太 明、東証スタンダード:2459)は、グローバルマーケティング(国内・海外向けの販売促進・AI活用支援)*、メディアマーケティング(火災保険・地震保険の申請サポート)**などのマーケティング事業を展開しています。
この度、日本の世界自然遺産である白神山地について、世界各国・地域を対象に関心動向調査***を行いましたので、その結果をお知らせいたします。
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*** 今回の調査における各検索キーワードのランキングは、2024年8月~2025年7月までのGoogleキーワードプランナーによる推定検索数を参考指標として集計したものです。
白神山地は、青森県南西部から秋田県北西部にまたがる広大な山岳地帯で、1993年12月、屋久島とともに日本で初めてユネスコ世界自然遺産に登録されました*1。登録理由は、「人の影響をほとんど受けていない原生的なブナ天然林が世界最大級の規模で分布」し、その普遍的な価値が世界的に貴重なものとして認められたことにあります。
「森林博物館」とも称される希少な自然環境は、エコツーリズムや自然体験を求める国内外の旅行者にとって大きな魅力となっています。
本記事では、世界32カ国・地域で白神山地に関連するキーワードを厳選し、国別に集計した検索数の結果となります。これらの結果から、国別ランキングの傾向、地域ごとの動きを整理し、検索数から見える訪日観光の可能性を考察します。
今回の調査では、検索数上位 3 カ国はベトナム、台湾、アメリカとなりました。
以下、主要国の動向になります。
1位のベトナムは137,200件で、台湾の47,050件に比べて約3倍となりました。東南アジアでは近年、エコツーリズムへの関心が高まっており、白神山地の原生的な自然環境やトレッキング体験は、そのニーズに合致しています。特にベトナムでは、SNSや旅行ブログで白神山地が「日本の秘境」として紹介され、青池や十二湖の幻想的な写真がInstagramなどで拡散されており、視覚的な魅力が検索行動を後押ししていると考えられます。この結果、他の地域と比較して検索数が非常に多い傾向が示されています。
2位の台湾は、東アジア圏で安定した訪日観光需要を背景に、自然景観やトレッキング体験への関心が強いことが検索数の高さにつながっていると考えられます。台湾からは、四季折々の自然を楽しむ旅行スタイルが定着しており、白神山地のブナ林や十二湖はその魅力を最大限に発揮するスポットとして注目されています。
3位のアメリカは、46,420件と欧米豪地域で突出しており、日本の自然遺産への関心が高まっていることがうかがえます。特に、サステナブルツーリズムやユネスコ世界遺産巡りのトレンドが強く影響しており、長期滞在型の旅行や文化・自然体験を重視する層に支持されていると考えられます。
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地域別・月別推移をみると、東南アジア・インドが圧倒的な検索数を記録し、4月と7月にピークを迎えています。これは、日本の春・夏の観光シーズンに合わせた旅行計画検索が増えたことに加え、SNSでの情報拡散や円安による訪日旅行のコスト低下が背景にあると考えられます。
一方、東アジアは年間を通じて安定した検索数を維持しており、リピーター層の存在や短期旅行ニーズの強さを示唆しています。
また、欧米豪や中東は検索数こそ低水準ですが、サステナブルツーリズムやラグジュアリー旅行の潜在需要が見られ、今後のマーケティング戦略において注視すべき地域であると考えられます。
さらに、10月に検索数が増加した要因として、紅葉シーズンの魅力があげられます。白神山地は日本屈指の紅葉スポットであり、黄金色に染まるブナ林や青池の幻想的な景観は、SNSで拡散され、視覚的なインパクトが旅行計画に影響を与えています。特に、四季の変化が少ない東南アジアや台湾の旅行者にとって、日本の紅葉は特別な体験として高い人気を誇り、秋の訪日需要を強く後押ししていると考えられます。
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白神山地では、手つかずの自然環境を保全しながら観光を推進する「エコツーリズム」が重要なテーマとなっています。環境省や自治体が中心となり、ガイドの育成やモデルエコツアーの開発など、持続可能な観光モデルの構築が進められています。
なかでも、「あきた白神認定ガイド制度*2」は、訪問者に安全で質の高い自然体験を提供しながら、地域資源の保全と観光振興の両立を図る取り組みとして注目を集めています。また、鰺ヶ沢町*3では、キャンプやスノーハイクなど四季を通じた体験プログラムの開発が進められ、新たな観光の可能性が広がっています。
白神山地のエコツーリズムは、単なる自然観光にとどまらず、国際的な潮流である「持続可能な観光」のモデルとして高く評価されています。環境省や自治体によるガイド育成や体験型プログラムの整備により、訪問者は自然保護の重要性を学びながら、質の高い体験を享受できる仕組みが整いつつあります。 このような取り組みは、今後のインバウンド市場において以下のような効果をもたらすと期待されています。
1. サステナブルツーリズム需要の取り込み
欧米豪や東南アジアでは、環境配慮型の旅行が急速に拡大しており、白神山地のエコツーリズムはこうした国際的なニーズに合致しています。特に欧米豪市場では、ユネスコ世界遺産巡りや長期滞在型の自然体験が人気であり、白神山地はその受け皿となるポテンシャルを備えています。
2. 東南アジア市場のさらなる拡大
ベトナムやタイでは、SNSを通じて「日本の秘境」として白神山地が注目されており、自然体験型観光への関心が高まっています。円安やビザ緩和の追い風を受け、エコツーリズムをテーマにした訪日旅行の増加が見込まれます。
3. 地域経済と広域観光の連動
青森・秋田両県では、白神山地を核とした広域観光戦略を推進しており、温泉、食文化、農林漁業体験などとの連携により、地域経済の循環が促進されています。春の新緑、夏のトレッキング、秋の紅葉、冬のスノーアクティビティといった四季対応のプログラムにより、年間を通じた集客が可能です。
4. 今後のマーケティング戦略
東南アジア市場向けにはSNSキャンペーンや現地言語による情報発信の強化、欧米豪市場向けにはサステナブルツーリズムをテーマにした長期滞在型プランの訴求が効果的であると考えられます。さらに、紅葉や雪景色といった季節要因を活かしたプロモーションにより、検索ピークに合わせた集客も期待できます。
こうした取り組みと戦略により、白神山地は今後の訪日観光におけるサステナブルな成長を牽引する、国際的にも注目される拠点となることが期待されています。
アウンコンサルティングでは今後も訪日インバウンドに関する調査・分析を継続し、企業や自治体の観光戦略に資する情報を発信してまいります。
【調査主旨】
白神山地(世界自然遺産及び観光資源)に関する検索動向調査
【調査要綱】
・対象国・地域:OECD加盟主要国を中心にアウンコンサルティングにて抽出した世界32カ国・地域
- 北欧4カ国:フィンランド、スウェーデン、ノルウェー、デンマーク
- 湾岸協力会議(GCC)6カ国:サウジアラビア、クウェート、バーレーン、カタール、アラブ首長国連邦(UAE)、オマーン
・対象キーワード:アウンコンサルティングが厳選した屋久島関連の主要キーワード
・調査対象時期:2024年9月〜2025年8月
・分析項目:国・地域別・キーワード別の検索ボリュームおよびランキング
・調査方法:Googleキーワードプランナーを用いた国・地域別の検索データ集計、関係機関による統計・報道資料を基にアウンコンサルティングが独自分析
【出典】
※1 環境省 日本の世界自然遺産 https://www.env.go.jp/nature/isan/worldheritage/shirakami/index.html
※2 秋田県:あきた白神認定ガイド制度について
https://www.pref.akita.lg.jp/pages/archive/70395
※3 青森県鰺ケ沢町 鰺ヶ沢白神グリーンツーリズム推進協議会
https://www.biodic.go.jp/biodiversity/activity/local_gov/hozen/r5images/246_r5_shirakamisanchi-azjigasawa.pdf
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| [社名] | アウンコンサルティング株式会社 |
| [本社] | 東京都千代田区丸の内二丁目2番1号 岸本ビルヂング6F |
| [設立] | 1998年6月8日 |
| [資本金] | 100,000千円(資本準備金538,774千円) 2025年8月末現在 |
| [上場取引所] | 東証スタンダード市場(証券コード:2459) |
| [代表者] | 代表取締役CEO信太 明 |
| [人員数] | 36名(正社員のみ25名) 2025年8月末現在 |
| [事業内容] | マーケティング事業 |
| -グローバルマーケティング(国内・海外向けの販売促進・AI活用支援) | |
| -メディアマーケティング(火災保険・地震保険の申請サポート) | |
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