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    2022.08.26

Googleが発表したINP という 新しい
Core Web Vitals 指標で何がわかるのか

2022年5月、Googleが毎年主催している「GoogleI/O」という開発者向けのイベントにおいて、INPという新しい指標の導入を発表しました。
簡単に言えばページの応答スピードやレスポンスに関する指標のようですが、現段階では試験導入しているとのこと。INPの数値で何が分かり、どういったサイトが良いとされているのかを今回は説明致します。

目次

そもそもGoogleの「コアウェブバイタル(Core Web Vitals)」とは?

まず、Googleが持つウェブの指標「ウェブバイタル(Web Vitals)」というものから説明しましょう。これは、ウェブで優れたUXを実現するためにGoogleが作ったコンセプトです。ページの読み込み時間や、ページの視覚性などユーザーにとって使いやすいサイトであるかを評価する指標になります。これは2020年4月頃から導入されています。
その「Web Vitals」を使用して、数値化するための重要な3つの指標についても2021年6月頃に設定され、検索順位決定要素に組み込まれています。それが「コアウェブバイタル(Core Web Vitals)」です。

https://web-dev.imgix.net/image/tcFciHGuF3MxnTr1y5ue01OGLBn2/ZZU8Z7TMKXmzZT2mCjJU.svg
(対象ページ:https://web.dev/vitals/

LCP(コンテンツの表示時間)、FID(操作の起動時間)、CLS(ページレイアウト)の3つが設定されています。それぞれ「Google Search Console」(ウェブサイト管理者・開発者向けツール)等で数値や状態を確認することができます。
なお、上記については下記弊社記事で詳細に記載しておりますので、ご確認ください。

コアウェブバイタル(Core Web Vitals)とは?【最新版】

今回新しく導入された「INP」とは?

今回新しく導入されたINPはInteraction to Next Paintの略称で、まだコアウェブバイタルの指標となるとは明示されていませんが、現在のコアウェブバイタルの指標と合わせてみてもかなり重要なものであると考えられます。なお、これはユーザーが起こした操作に反応するまでの時間(遅延)を計測しています。

(対象ページ:https://web.dev/inp/

数値としては、「遅延」を表しているため、数値が小さいほど良いとされています。

Interactionは、直訳で「相互作用」とされますが、IT用語では、「ユーザーが特定の操作を行なったとき、システムがその操作に応じた反応を返すこと」という意味で使われます。
今回はUXの視点から、ユーザーからみて“視覚的”に反応が発生するまでにかかる時間を示しています。

INPの例として、公式のwe.devブログでは下記のような動画が紹介されています。

左が悪い例、右が良い例です。
(以前は緑色の服の画像をクリックしてどのように動くかという別の動画で説明されていたようです。)
右の例では、アコーディオンが開いているという視覚的な反応がすぐに確認できます。また、左の例では、ウェブサイトの応答が遅いため、操作しているユーザーが、「あれ?クリックできてる?反応してる?」と何度もクリックしたりするそうな、複数の意図しない応答が発生する可能性があることも示しています。
これはINPの反応としては悪いと認識されてしまうということです。

INPはSEOにどのように関係するのか

INPという指標が関係するのは、ユーザーがウェブサイト上で以下のような動きをする時です。
・マウスのクリック(例:ECサイトでの購入ボタンをクリックする動作)
・タッチスクリーンのデバイスタップ(例:ウェブサイト上で、次へをタップする動作)
・キーボードの押下(例:フォームに指名などを入力する動作)

そしてINPの数値や状態は下記のツールで確認することができます。
・Page Speed Insights
・Chome ユーザーエクスペリエンスレポート
・web-vitals JAVAscriptライブラリ

※Page Speed Insightsの表示例

INPは、現状すでに検索結果の上位表示に必要が指標となる、コアウェブバイタルの中の1つであるFID(First Input Delay) と内容が被っているように見えます。
実際には領域が異なり、FIDはユーザーが行動して最初にそれが実行されるまでの時間が対象であり、INPは最初~最終的にユーザーが視覚的に完了したと認識できるまでの時間が対象となります。
対象となる領域範囲がFIDよりINPの方が広くなっているため、今後FIDの指標と置き換わってくる可能性も考えられるでしょう。

まとめ

すでに指標として導入されているため、各種ツールで数値や現状を把握することができるINP。
現時点ではコアウェブバイタルとしては設定されているわけではないようですが、今後仲間に加わる可能性は非常に高いと想定されます。
Web.devでは指標の変更が出た場合は下記に記録されるとのことなので、今後も注視していく必要があるでしょう。
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