有名な SEO ソフトウェア会社 Moz の元 CEO で、現在は SEO のオーディエンス リサーチ ソフトウェア会社 SparkToro の CEO、Rand Fishkin 氏が、21ヶ月以上かけ、米国の3億3,200クエリーを分析したリサーチ結果を発表しています。
分析データは、2023年12月に Semrush が統合したクリックストリームデータ分野のフロントランナー Detos のデータを基にしています。クリックストリームデータとは、Webサイトの訪問者がどうやってサイト内を閲覧したのかという情報を表すデータです。
Rand 氏のレポートではさまざまなインサイトを公開していますが、その中で、Google で検索されるキーワードのうち、ナビゲーショナルなキーワードの割合について Search Engine Land が注目し、記事にしています。
Rand 氏のレポートによると、Google 検索の 15% はたった 148 キーワードが占めており、そのうちの大半が、ユーザーがウェブ上の特定のサイトへ遷移するためだけに使う、ナビゲーション クエリーです。そのうちもっとも検索されているクエリーは、下記の10個です。
また、このレポートでは、企業やサービス名などのブランドキーワードと一般的な検索キーワードの割合も示しています。
Google 検索の 44% はブランドキーワードが占めます。下の左側の表にある「Darn Tough Socks」はハイキング用の丈夫な靴下の商品名で、ブランドキーワードですが、「Socks(靴下)」という一般的なキーワードより検索ボリュームが大きくなっています。
インテント(検索意図)は、過半数が「Informational(情報を求める)」検索で、約3割をナビゲーショナル検索が占め、ビジネスサービスや商取引の意図を持つ「Commercial(コマーシャル)」検索は 14.5%、実際に何かを購入しようとしている「Transactional(トランザクション目的)」は、わずか 0.69% です。
検索ボリュームの多いトピックは、「アートとエンタメ」「コンピューターとテクノロジー」「eコマース・ショッピング」「ゲーム」と続きます。
オーガニック検索のトラフィックは、だんだん少数のウェブサイトへ集中するようになってきているように見えます。2024年は、AI Overview やナレッジグラフなど Google のその他の様々な検索機能表示との競合が増え、これまで以上に Google 検索で注目を集めることが難しくなってきています。
【出典元】
※1 Surprising data: 15% of Google searches are driven by only 148 terms | Search Engine Land
※2 New Research: We analyzed 332 million queries over 21 months to uncover never-before-published data on how people use Google | SparkToro
※3 Datos, A Semrush Company, strengthens Semrush’s data analytics and competitive intelligence capabilities through trusted, global clickstream data | Semrush
※4 What is Clickstream Data, and Why Is It Useful? | HubSpot