2023年6月14日、Googleは公式ブログを更新し、新しいスパム報告フォーム(ユーザーからのフィードバックフォーム)を発表しました。
参照:https://developers.google.com/search/blog/2023/06/reporting-search-quality-issues?hl=ja
Googleは独自のガイドラインを設定しており、スパムに関するポリシーに違反したサイトは、検索結果での順位低下やそもそも検索結果に表示されなくなるなどの措置が取られますが、そのポリシーをすり抜けて検索結果に掲載されているサイトも存在します。
その際、Googleはユーザーからの報告を元にサイトの精査を行っておりその報告を行うためのフォームを新しくしたということです。
本コラムでは今回の変更点に加えて、どのような内容で報告をするのか、注意点はあるのか等まとめていきたいと思います。
今回の新しくなったのは下記のフォームです。
Googleアカウントとお持ちであれば、誰でも利用が可能です。
URL:https://search.google.com/search-console/report-spam?hl=ja
ポリシー違反のサイトURLを記入し、どの部分が問題なのか理由を選択します。 すると次のページに進みます。
次のページでは、スパム報告するウェブサイトが、何というキーワード(クエリ)で検索すると出てくるのか、そのキーワードを入力し、その他報告したい事項があれば自由に300字程度で入力することができるようになっています。
つまりスパム報告(フィードバックフォーム)には、
・対象サイトのURL(複数記入可)
・対象サイトはどのような点でスパムと判断したのかの理由(選択式)
・ウェブサイトを特定するためのキーワード(クエリ)
の3つの情報が必要だということです。
今回新しくなったフォームですが、以前のものとどのような点で異なっているのでしょうか。
英語版の画像にはなりますが、比較して見てみましょう。
<旧フォーム>
<新フォーム>
旧フォームでは、対象サイトのURLと検索する際のキーワード(クエリ)、詳細(スパム対象になる理由等は自由記述)という3つの項目のみでした。
新フォームになり、スパムと判断した際の選択式の理由が項目として追加されており、またURLについても複数のURLを一度に送信できるように進化しています。
項目としては増えていますが、情報送信する際の手間という部分では簡単になっているようです。
今回、サイトをスパムと認識した理由の選択項目として、下記の6項目が含まれます。
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・スパム行為のあるコンテンツがページに表示される
関連性の高い検索結果として表示されるように検索エンジン アルゴリズムを悪用して、
実際には関連性のないコンテンツや役に立たないコンテンツを表示するページ
・ページがスパム行為に関与している
検索エンジンのランキングを操作するために不正行為を行っているページ
・虚偽のページである
謳っているオンライン サービスまたは実地サービスを実際には提供していない、
ユーザーに対する誤導や詐欺行為を目的としたページ
・ページの品質が低い
文章またはデザインが粗悪なページ。多くの場合、本当にユーザーに情報を伝えたり
ユーザーを楽しませたりするためではなく、ユーザーのクリックを促すために一括作成されています。
・このページには有料リンクが含まれています
不自然、人為的、偽装的、または不正なリンクを掲載しているか(アウトバウンド リンク)、
その種のリンクの転送先として指定されている(インバウンド リンク)ページ
・その他
上記以外の、検索におけるあらゆる不正行為および搾取的なSEO戦略
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この項目はそのまま、Googleのスパムポリシーの内容を表しています。
SEO施策をする上でも注意する必要がある項目です。
「検索エンジンのランキングを操作するための不正行為」
「有料リンク(不自然、人為的、偽装的な不正リンク)を含むか」
「搾取的なSEO戦略」
特にこれらの内容は、十数年前にはSEOの施策手段として、一般的に行われていたものも含まれます。
現状ではほとんど実施されていない施策ではありますが、時々低品質なリンクが設置されたままにされており、急に順位が低下してしまうというご相談を弊社に頂くことがございます。
もし不安が少しでもあるようでしたら、ウェブサイトの確認をしてみることをおすすめ致します。
特にドメインを10年以上前に取得した、ウェブサイトには危険が潜んでいるかもしれません。
筆者個人的には、新しくなったフォームはとても見やすくてUI的にも改善されたなと感じました。
誰でも使いやすいという部分で、Googleの目指しているサービスが見えてきますね。
Googleはここ十数年で大規模なアップデートを繰り返し、そしてAIを駆使したアルゴリズムの改善、クローラーの進化で、多くのスパムと見られるウェブサイトは淘汰されてきました。
ですが、まだその厳しい目をかいくぐり存在している良くないウェブサイトが存在していることも事実です。
このタイミングで今一度、自社のウェブサイト、自身の運営するウェブサイトを見直してみるのもいいかもしれません。