2023.09.27

GoogleのCore Web Vitals指標、2024年3月にFIDからINPへ変更

Googleは2023年5月、Core Web Vitalsの指標のうち、FID(First Input Delay)を2024年3月に新しい指標であるINP(Interaction to Next Paint)に変更することを発表しました。   Core Web Vitalsは、ランキング決定要因の一つとも明示されており、今回発表された内容に関連するFIDとINPという指標は両者ともユーザーのインタラクティブ性に関わる部分となっています。 

本コラムでは、この変更によるSEOへの影響などを考察していきます。 

Core Web Vitals(コアウェブバイタル)とは
LCP(コンテンツの表示までの時間)、FID(操作の起動時間)、CLS(ページレイアウト)の総称

コアウェブバイタルとは、もともと設定されていたWeb Vitals(ウェブバイタル)指標の内、重要な3つがコアウェブバイタルとされています。ウェブバイタルは、ユーザーエクスペリエンス(UX)の改善を目標として導入された評価指標であり、UXは“ユーザー体験”、“ユーザー経験”とも言われ、Googleの場合はウェブサイトが来訪したユーザーにとって使いやすくなっているかどうかという部分を見て評価しています。 

そんなウェブバイタルの中でも、特に重要な指標がコアウェブバイタルなのです。 

Googleが現状定めているコアウェブバイタルは、LCP(コンテンツの表示までの時間)、FID(操作の起動時間)、CLS(ページレイアウト)の3つです。 
 

コアウェブバイタルは、LCP(コンテンツの表示までの時間)、FID(操作の起動時間)、CLS(ページレイアウト)

引用:https://web.dev/vitals/?hl=ja 

それぞれの指標はGoogleのツールである「Search Console」や「Page speed insights」でウェブサイトの評価を確認することができます。 

2021年6月から導入された指標となっておりますが、詳細については下記コラムでも説明しておりますので参照ください。 

コアウェブバイタル(Core Web Vitals)とは?【最新版】 

FIDとINPの違いについて
FIDは遅延時間、INPは遅延時間+コード処理にかかる時間

INPは、2022年5月にGoogleが発表した新しいウェブバイタル指標です。コアウェブバイタルとはなっていなかったものの、Googleの主催する開発者向けのイベントで大々的に発表されていたため、今後コアウェブバイタル指標になるのではと予想されていました。 

FIDはユーザーが最初に起こした操作が実行されるまでの遅延時間を計測し、評価したものですが、INPは操作実行の遅延時間に加えて、その後のコード処置にかかる時間と実際にブラウザに表示されるまでの時間も含めて計測して、評価しています。下記動画はINP指標における例を表しています。 

左が悪い例、右が良い例です。 
 
https://storage.googleapis.com/web-dev-uploads/video/jL3OLOhcWUQDnR4XjewLBx4e3PC3/WSmcjiQC4lyLxGoES4dd.mp4 
引用:https://web.dev/inp/ 

悪い例の場合、クリックという動作は一瞬反映しているもののその後すぐアコーディオンが閉じてしまい、ユーザーがまた同様の動作を何度もすることになってしまい、結果的に処理に時間がかかりユーザー的に問題が起きているように見えてしまいます。 

ウェブサイトでの操作というのは、一瞬で起こっているように見えて間に様々なプロセスを含めています。 
わかりにくいかもしれませんが、INPのほうが評価対象となるUX範囲が広いので、より実際にユーザーが経験しているウェブサイトでの体験を評価していることになるといえます。 

INPについて詳しく説明している記事もございますので、合わせてご確認ください。 

Googleが発表したINP という 新しいCore Web Vitals 指標で何がわかるのか 

昨年からINPのもウェブバイタルの指標に含まれており、コアウェブバイタルと同じようにツールで評価を確認することもできます。 

赤枠がINP評価、青枠がFID評価

 

引用:https://pagespeed.web.dev/ 結果ページ 

例えば上記結果の場合、赤枠がINP評価、青枠がFID評価です。 
緑バーであれば、合格範囲の遅延時間ですが、FIDよりINPの方が黄色バーの評価が悪い方に近く、コアウェブバイタル指標が置き換わった後は少し評価が低くなる可能性もあります。 
ただし、先程も記載した通り、2022年からINPはウェブバイタルの指標として組み込まれているので、来年置き換わった直後にどこまで影響が出るのかは未知数はありますが、改善した方が良いことは言うまでもありません。また、変更までの時間を1年近くあるのに公表している点を見ると、上記の評価がFIDとINPで大きく異なるサイトにとっては対処しておくべきかと思います。 

まとめ 

Googleはコアウェブバイタル以外にも、様々なアップデートや機能追加を行っており、検索環境は日々変化しています。今回のコアウェブバイタル指標の変更は、1年間の猶予を公表しているため、サイトによってはかなり順位に影響が出る可能性もあるため、ぜひこのタイミングでのウェブサイトの見直しをおすすめします。 
特に海外向けのウェブサイトをお持ちの場合、サーバー環境等でコアウェブバイタルの指標が大きく影響することがあるため、検索順位を落としたくない場合は早めの対処をおすすめします。 
その際はぜひ、弊社へご相談ください。 

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