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    公開日:2025.06.20

WhatsApp広告 β版 発表:30億人市場にリーチする新手法

Meta傘下のメッセージアプリ「WhatsApp」が、2025年内にも初となる広告表示機能を導入する方針を発表しました。広告の導入は段階的な展開になっており、全世界のユーザーに一律ではない可能性があるため、2025年内〜数ヶ月程度でのグローバル展開が想定されます 。月間アクティブユーザー数30億人を超える世界的なプラットフォームに、いよいよ広告機能が実装されることで、デジタルマーケティングの新たな選択肢として注目が集まっています。

本記事では、公式発表および複数メディア報道を基に、WhatsAppとはどのようなアプリか、そして広告導入の背景や機能の概要について解説します。

※内容は2025年6月20日時点の情報です。仕様変更の可能性があるため、最新情報は必ず公式サイトをご確認ください。

1. WhatsAppとは? ― なぜ今、その広告が注目されるのか

WhatsAppは、Meta社が提供する世界的に人気の高い無料メッセージングアプリです。エンドツーエンド暗号化によって高いプライバシーを確保しつつ、ユーザー間のテキスト・音声・ビデオ通話、ファイル共有、グループチャットなどが可能です。

日本ではLINEが主流ですが、特に欧州、南米、東南アジアなどでは、日常に不可欠なコミュニケーションインフラとして深く浸透しています。

Datareportalのデータでは、WhatsAppは主要SNSアプリの中で、YouTubeに次ぐ「アクティブユーザー指数」(利用の活発さを示す指標)を記録しています。

画像引用元:Global social media StatISTICs

また、利用の活発さだけでなく、ユーザーからの「愛着度」という点においても、WhatsAppは際立った結果を示しています。

画像引用元:Global social media StatISTICs

では、なぜ今このアプリへの広告導入が、これほど大きなビジネスチャンスとして注目されているのでしょうか。その理由は、WhatsAppが持つ以下の3つの特徴にあります。

  • 圧倒的なユーザー基盤
    世界の月間利用者数は30億人を超え、欧州・南米・東南アジアなど、多くの国でコミュニケーションの基盤となっています。海外展開を目指す企業にとって、このリーチ力は大きな魅力です。
  • ユーザーとの強い信頼関係
    プライバシーを重視した設計により、ユーザーから「安全なアプリ」として深く信頼されています。この信頼感が、プラットフォーム全体の価値を高めています。
  • 高い利用頻度
    日常的な連絡手段として、1日に何度も利用されています。生活に密着した媒体だからこそ、広告の受け取られ方を慎重に設計する必要があります。

これまでWhatsAppは、広告やアルゴリズムによるコンテンツ配信がない点でMeta社の他サービスとは一線を画してきました。そのためビジネス活用は、主に外部のFacebook等から会話を誘導する「クリック to WhatsApp広告」に限られていましたが、今回のアップデートでついにアプリ内広告が導入される見込みとなり、サービス方針が大きく転換します。

2. WhatsApp広告 アップデートの要点:2つの新広告機能

画像引用元:Helping You Find More Channels and Businesses on WhatsApp

Meta社は、ユーザー体験を損なわないよう、個人チャットの外側に広告を導入します。現時点で発表されている主な新機能は以下の2つです。

① ステータス広告

画像引用元:Ads in Status and Channels

24時間で投稿が消える「ステータス」機能内に表示される、Instagramのストーリーズ広告に類似したフォーマットです。ユーザーが自発的に閲覧する場所に表示されるため、自然な形で情報を提供・会話を始めてもらうことができます。

② プロモーション機能

画像引用元:Ads in Status and Channels

企業が運用する「チャンネル」(情報発信用のページ)などを宣伝するための広告枠です。見込み顧客に自社チャンネルをフォローしてもらい、継続的な情報接点を構築するのに役立ちます。

3. 新広告の仕様とターゲティングの制約

WhatsApp広告を運用する上で最も重要なのが、その仕様、特にプライバシー保護に伴う「ターゲティングの制約」を理解することです。

クリエイティブ仕様

サイズ:1080×1920px 推奨
CTA:チャット開始/外部サイト遷移/アプリダウンロードなど

大原則:プライベート情報はターゲティングに利用されない

エンドツーエンド暗号化で保護された個人間のメッセージ内容、通話履歴、位置情報などをスキャンして広告に利用することは一切ない、とMeta社は明言しています。

ターゲティングに利用される限定的な情報(シグナル)

では何を使ってターゲティングするのかというと、以下のような限定的な情報が中心となります。

  • ユーザーが登録した国や年齢などの大まかなデモグラフィック情報
  • デバイス情報(言語設定など)
  • 位置情報(都市や国など)
  • フォローしている「チャンネル」から推測される興味・関心
  • 過去の広告への反応(クリックなど)
  • Metaの他のアプリでのアクティビティ

Metaアカウント連携は「オプトイン(ユーザーの同意)」が基本

Facebook等の行動履歴を利用したターゲティングは、ユーザーが自ら連携を明示的に許可している場合に限られます。広告主が持つ既存のオーディエンスリストを、そのままWhatsApp広告で利用できるわけではない点に注意が必要です。

4. まとめ

WhatsApp広告は、プライバシーを最優先に考えた新しい広告サービスです。ターゲティングに制約はあるものの、これまで接点のなかった30億ものユーザーに情報を届けることが可能であり、特にグローバル展開を行う企業にとって、非常に魅力的な選択肢となり得ます。

まだ詳細な仕様や広告マネージャとの連携範囲など不透明な点も多くありますが、今後の展開を注視し、早期に情報収集・準備を進めることで、先行優位性を獲得できる可能性があります。

参考文献
Meta Newsroom「Helping You Find More Channels and Businesses on WhatsApp」
Whats App 「Ads in Status and Channels」
Whats App「Ads built with privacy in mind」
Bloomberg「メタ、『ワッツアップ』に広告とサブスク導入」
TechCrunch「WhatsApp now has more than 3 billion users a month」
Washington Post「Meta is putting ads in WhatsApp」

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