こちらの記事では7月9日(木)に開催したオンラインセミナーの内容をプログラムごとに解説していきます。
今回は「台湾のWebマーケティングトレンド」です。
7月9日(木)開催 オンラインセミナーに関する記事はこちら↓
https://www.auncon.co.jp/column/listing/seminarreport0709/
講師紹介
アジェンダ
香港のマクロ環境
香港におけるインターネット利用状況
香港のEC市場について
香港における検索トレンドについて
香港民主化デモについて
Covid-19状況
香港のWebマーケティングまとめ
アウンコンサルティング 株式会社
アウンベトナム マネージングダイレクター 冨田誠司
略歴:2006年 株式会社インテリジェンスオフィス(株式会社リクルート正規代理店)⼊社。リクルーティングプランナーとして、5,000社以上の採用活動をサポート。2013年-AUN THAI LABORATORIES ⼊社。4年間で50社以上の日系企業のプロモーションをサポート。2015年 AUN Hong Kong Marketing Co., Ltd.ヘッドマネージャー就任。営業・拠点運営全般をサポート。2017年– AUN Vietnam Co,. Ltd. ⽴ち上げ責任者。
冨田に関する記事はこちら↓
https://www.wantedly.com/companies/aunconsulting/post_articles/184686
1.香港のマクロ環境
2.香港におけるインターネット利用状況
3.香港のEC市場について
4.香港における検索トレンドについて
5.香港民主化デモについて
6.Covid-19状況
7.香港のWebマーケティングまとめ
こちらのセクションでは、香港のWebマーケティングについて説明させていただきました。
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香港の人口は日本の10分の1程度の国です。香港島と言われる南側の地域に大企業などが集まり、ヴィクトリア ハーバーを挟んだ九龍地域にローカルエリアがあます。この2つの地域に人口の半分程が住んでいます。
言語は広東語で文字は繁体字が使われています。
インターネットの普及率は89%と高い水準にありますが、ネットの広告費は日本の10分の1以下と、非常に小さいマーケットです。
検索エンジンについて、10年前まではGoogleとYahoo!でシェアは半々でしたが、近年はGoogleの一強となっております。
香港の場合は新型コロナウイルスと香港民主化デモに分けてご説明させていただきます。
まず、新型コロナウイルスの影響で上昇したサイトをご紹介いたします。
日本と比較して香港は、早期の新型コロナウイルスの終息に成功しており、社会的に大きなデジタルシフトが起きることはありませんでした。
その中でもコロナ需要で上昇したサイトに関しては以下のとおりです。
漫画サイトやZoom、香港ジョッキークラブのサイトなど、他国同様、家にいながら楽しむことのできるサイトが上昇しました。
以下は、デモを背景に社会情勢を掴もうとトラフィックが上昇したメディアサイトです。特にデモの前後では、閲覧が上昇し、Q/Aサイト知乎(ちこ)等も流入が増加しました。
以下は香港のSNSの利用状況を表したものです。
ネットの利用状況について、香港では1日に動画を見る時間が非常に長く、2時間半となっております。
SNS利用率について、1位はFacebook、2位にWhatAppがランクインしています。香港では、ビジネスのやり取りではほとんどWhatAppを利用します。Instagramに関してはここ5年ほどで急速に利用率が上昇しました。
香港のネット広告市場規模は1,358億円(2019年)で、日本の15分の1程度の規模です。モバイルユーザーの比率は46%で、年々上昇傾向にあります。
香港のEC市場規模は約30億4,200万US$(約3,650億円)と、非常に小さなマーケットです。
香港は、面積が小さく、人件費も土地も割高で人口が少ないため、参入への障壁が非常に高い状況です。また、家賃が高く、狭い家・家族で住んでいる方も多いので、そもそも休日は外に出てショッピングをする人が多く、ECで買い物をするという習慣があまり根付いていません。
また、ネット広告に関しても、業種によりますが、広告費が割高でマーケットが伸びていないのが現状です。
EC市場が育たないとネット広告市場も育たないという現状があり、香港でのECは様々な問題を抱えています。
香港におけるEC市場を考える上で挙げられる課題は以下の通りです。
・競合の参入障壁が高い(土地柄複数の同業は入りづらい)
・家でオンラインショッピングするより、外に出る人が多い
・認知(ブランディング)で集客が十分出来る
・検索型広告は広告費が割高
・SEOは中華圏の特性に合っていない
香港では、英語を使える方が非常に多いので、検索語句も英語と繁体字で二分化しています。美容では「beauty」、物流では「物流」の検索数が多いなど、対策キーワードをしっかりと考えていく必要があります。
また、検索方法は「東京 観光 おすすめ」などの掛け合わせではなく、単語や固有名詞で検索する場合が多いです。
以下の表は、香港民主化デモについてまとめたものです。
昨年の3月から始まり、1月ごろから新型コロナウイルスの影響で鈍化していましたが、最近になってまた活動が再開しています。
香港における新型コロナウイルスの状況についてまとめました。香港はSARSの経験もあり、他国と比較してコロナ対策の効果が非常に大きかった国と言えます。
初動がかなり早く、1月25日の段階で学校休校を実施し、二次感染を防ぐために中国湖北省の帰国者に電子追跡機器(ブレスレット)を着用して自宅隔離による検疫措置をとるなどの対策を行いました。
以下が、香港のWebマーケティング事情のまとめです。
香港は参入障壁が高いですが、ペーパーカンパニーなどは作りやすい環境にあります。また、「内需」よりも香港人が海外のものを購入するなどの「外需」に向けた事業などを行うには適したマーケットだと考えます。