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    公開日:2025.12.15

香港で人気のSNSまとめとマーケティング活用のポイント

アジアの金融ハブであり、東西の文化が交錯する香港。デジタル先進地域としても知られ、インターネット普及率やスマートフォンの利用率は世界トップクラスの水準を誇ります。

香港市場への参入や販路拡大を検討する際、現地の消費行動に深く根付いているSNSの理解は避けて通れません。しかし、中国本土とは異なる独自のデジタルエコシステムを持つため、そのプラットフォーム選定や活用法には専門的な知見が求められます。

本コラムでは、香港における主要SNSの利用実態を解説し、現地の商習慣に適したマーケティング戦略について考察します。

香港の主要SNS利用状況

Datareportalによると、2025年初頭の香港におけるインターネット普及率は総人口の9割を超え、ソーシャルメディアユーザー数の割合も総人口の約8割と極めて高い比率で推移しています。

香港のSNS事情における最大の特徴は、「多様なプラットフォームが混在し、それぞれが独自の役割を果たしている」という点です。WeChatやDouyinが支配的な中国本土とは異なり、FacebookやInstagram、YouTubeといった世界的プラットフォームが強い影響力を持つ一方で、特定のコミュニティや機能に特化したアプリも生活に深く浸透しています。

以下に、香港で特に影響力の大きいSNSを挙げ、それぞれの特徴とマーケティング活用のポイントを解説します。

1. Facebook(フェイスブック)

香港において、Facebookは依然として圧倒的な利用者数を誇るプラットフォームであり、Datareportalによれば、香港におけるFacebook広告のリーチ数は総人口の約6割に相当すると言われています。

  • 特徴と普及状況:全世代に広く普及しており、特に30代以上の購買力のある層へのリーチに優れています。香港では、企業の「公式ホームページ」としての役割をFacebookページが担っているケースも多く、レストランの予約や最新ニュースの確認を、公式サイトではなくFacebookで行うケースもみられます。
  • マーケティング活用のポイント:BtoB、BtoCを問わず、ビジネスの基本情報を発信するハブとして機能させる必要があります。また、実名登録制であるため、ターゲティング精度の高い広告配信が可能です。情報の信頼性を重視する香港ユーザーに対し、詳細な製品情報や企業姿勢を伝える場として適しています。

2. WhatsApp(ワッツアップ)

コミュニケーションアプリとして、香港で最も高い利用率を記録しているのがWhatsAppです。

  • 特徴と普及状況:日本のLINEと同様に、日常の連絡手段として不可欠なインフラです。ビジネスシーンでも頻繁に利用され、顧客と店舗が直接メッセージをやり取りすることが一般的です。
  • マーケティング活用のポイント:広告媒体としてではなく、CRMやカスタマーサポートのチャネルとして活用されます。「WhatsApp Business API」を利用し、問い合わせへの自動応答や、既存顧客への新商品通知(ニュースレターのような役割)を行うことで、顧客ロイヤリティを高める施策が有効です。

3. Instagram(インスタグラム)

視覚的な訴求力が高いInstagramは、香港の若年層(特にZ世代・ミレニアル世代)を中心に支持されています。

  • 特徴と普及状況:ファッション、美容、旅行、グルメといったライフスタイル関連のカテゴリーで強い影響力を持ちます。香港のユーザーはトレンドに敏感であり、ブランドの世界観や「映え」を重視する傾向があります。
  • マーケティング活用のポイント:ブランドイメージの構築に最適です。また、香港ではインフルエンサーの影響力が非常に強く、彼らとタイアップしたプロモーションが購買行動に直結しやすい傾向にあります。ストーリーズやリール動画を活用した、没入感のあるコンテンツ作りが求められます。

4. YouTube(ユーチューブ)

動画プラットフォームとして、香港でも圧倒的な滞在時間を誇ります。

  • 特徴と普及状況:娯楽目的だけでなく、商品レビューやチュートリアル動画など、情報収集の手段としても定着しています。香港の視聴者は、長尺の動画であっても、自身に関心のある内容であれば深く視聴する傾向があります。
  • マーケティング活用のポイント:商品やサービスの魅力を詳細に伝える動画広告が効果的です。また、現地の人気YouTuberとのコラボレーションは、認知拡大だけでなく、製品への深い理解を促すためにも有効です。

5. 小紅書 (RED)

近年、香港市場で無視できない存在となっているのが、中国発のSNS「小紅書(RED)」です。

  • 特徴と普及状況:小紅書(RED)は「中国版Instagram」とも称されますが、Instagramよりレビューや口コミ(UGC)に特化しています。中国本土からの移住者や、本土のトレンドに関心が高い層を中心に香港においても利用が拡大しており、美容やラグジュアリー商品の検索エンジンとして機能しています。
  • マーケティング活用のポイント:小紅書(RED)は香港の若年層や女性に絶大な影響力を誇ります。ターゲット層に刺さる魅力的なコンテンツの作成や、ECサイトや実店舗への明確な導線を持つ広告配信を組み合わせることで、ブランドの認知拡大やエンゲージメントの強化、直接的な売上獲得に繋げることが可能です。

小紅書(RED)の使い方や閲覧方法、広告の種類等については、こちらのリンクをご参照ください。

参考:「小紅書(RED)」とは?中国の若者文化を牽引するSNSの徹底解説

まとめ:戦略的なSNS広告で香港市場の攻略を

香港市場は非常に成熟しており、ユーザーの目は肥えています。単にSNSアカウントを開設し、通常の投稿を続けるだけでは、既存の膨大な情報に埋もれてしまい、認知を獲得することは容易ではありません。

特に、海外から香港市場へ新規参入する場合や、インバウンド旅行客をターゲットとする場合は、即効性と精度の高いアプローチが求められます。

そこで推奨されるのが、SNS広告の戦略的な運用です。

FacebookやInstagramなどの運用型広告は、香港ユーザーの年齢・性別・興味関心・行動データに基づき、ターゲット層へピンポイントに情報を届けることが可能です。「香港への旅行に関心がある層」や「特定の日本製品に興味を持つ層」など、細かなセグメント設定を行うことで、費用対効果の高いプロモーションを実現できます。

香港市場へのSNS広告の展開をご検討の際は、ぜひ一度弊社にご相談ください。

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