「Dcard（ディーカード）」とは？台湾の若年層にアプローチできる広告手法

台湾の若い世代から支持を集めている「Dcard（ディーカード）」は、大学生から社会人初期のユーザーを中心に利用されているSNS型掲示板です。
月間2,200万以上のユニークユーザーを抱えるなど、台湾国内で特に注目されているプラットフォームのひとつとなっています。

台湾向けのマーケティングを検討する際には、Dcardは有力なチャネルのひとつとして検討に値します。
本記事では、Dcardの概要、広告出稿の方法、そして効果的な活用のポイントについてご紹介します。

Dcardとは？

「Dcard（ディーカード）」は、2011年に台湾で誕生した匿名型ソーシャルコミュニティサイトです。
当初は大学生向けの掲示板としてスタートし、現在では幅広い年齢層に利用が拡大。特に18〜34歳の若年層の利用率が非常に高く、台湾国内では“Z世代の口コミ検索エンジン”とも言える存在です。

匿名での自由な投稿が可能で、ユーザーは「看板（カテゴリー掲示板）」を通じて、旅行、恋愛、美容、ファッション、ライフスタイルなどあらゆる話題について語り合っています。

例えば、「日本旅遊板（日本旅行カテゴリー）」は14.8万人以上のフォロワーを抱え、月間閲覧数は約306万に達するなど、日本関連の情報ニーズも非常に高いのが特徴です。

Dcardのユーザー層データ

• 月間ユニーク訪問者数：2,200万以上
• 登録会員数：1,000万人以上
• ユーザーの76%が購買意欲の高い年齢層（18〜34歳）
• 93%のユーザーが購入前にDcardで口コミをチェック
• 84%がDcardの情報に影響を受けて購入を決定

台湾国内で「Dcardで検索してから買う」は、ごく自然な購買行動となっており、口コミと評価が購買行動に直結する代表的なサイトといえます。

Dcard×検索傾向

台湾では「商品名＋Dcard」「ブランド名＋Dcard」での検索が多く、Google検索においても重要な流入経路となっています。

Dcardの広告出稿方法

Dcardでは、ブランドの目的やターゲットに応じて多様な広告メニューが用意されています。

バナー広告（圖文廣告）

• 掲示板内のコメント欄や記事一覧などに表示されるバナー広告
• 高い視認性があり、クリック率やブランド想起に効果的
• 商品紹介やキャンペーン訴求に最適

動画広告（影音廣告）

• ユーザーの閲覧動線上に自然に表示される動画形式の広告
• エンタメやコスメなど視覚訴求が重要な商品との相性◎

商品カード広告（商品卡片廣告）

• 商品情報をカード形式で表示し、ECへの直接導線を強化
• 商品詳細やキャンペーンリンクを効果的に掲載可能

商業記事広告（Post Ad／アドバトリアル）

• Dcard内にブランド記事を掲載可能
• 記事内で商品の魅力をストーリー仕立てで紹介できるため、深い共感・理解を促進
• ユーザーの83%が記事を読んで購買行動へと進んだという実績も

無料で利用できる広告主向け機能

Dcardでは、広告主の出稿効果を最大化するための無料ツールも提供しています。

ターゲティング機能

Dcard Adsには強力なセグメント機能が備わっており、以下のような精緻なターゲティングが可能です。

看板鎖定（掲示板ターゲティング）：ユーザーが閲覧・投稿した掲示板の履歴をもとに、関心テーマを自動判別。たとえば「日本旅遊板」や「美妝（スキンケア、メイクアップ）板」など、特定のカテゴリーに興味関心を持つユーザー層に絞って広告を配信できます。

關鍵字鎖定（キーワードターゲティング）：ユーザーがDcard内で検索・投稿・コメントした直近のキーワードデータを分析。たとえば「日本旅遊」「日職（日本プロ野球）」「東京景點（東京の観光スポット）」などの語句に反応したユーザーに対し、関連性の高い広告を表示します。

受眾包（行動データ活用ターゲティング）：Dcard Ads Pixelを活用して、ユーザーが広告主のWebサイト上で行った行動（例：ページ閲覧、商品カート追加、購入など）を収集。これにより、
・特定行動を起こしたユーザーに再アプローチ（リターゲティング）
・その行動傾向と類似する新規ユーザー群を自動生成（Lookalike配信）といった、行動ベースの高度なターゲティング配信が可能になります。

広告主は、性別・年齢・地域・デバイス・学籍（学生か社会人か）などの属性でもセグメント可能なため、無駄のないターゲティングが実現できます。

台湾向けマーケティングを検討中の方へ

Dcardは、Z世代・ミレニアル世代を中心とした台湾消費者層にアプローチするのに最適なプラットフォームです。
短期的な広告効果だけでなく、長期的なブランド構築やファン獲得にも強みを持っています。

Dcardへの広告出稿や、SNSと連動したマーケティング施策をご検討の方は、ぜひ弊社までお気軽にご相談ください。