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    2021.12.16

グローバルマーケティングコラム
中国 シングルデーセール 変化と不変

今年のテーマは持続可能性と包括性

広告・マーケティング業界関係者向けメディア、CampaignがAccentureや中国電通などメディア専門家とともに今年の中国シングルデーセールを分析しています。
アリババが2009年に初めて開催してから12年。シングルデーセールは今や世界的なショッピングフェスティバルとなりました。アリババは今年のシングルデーのキーワードを持続可能性と包括性としました。サプライチェーンの効率化を行い、環境に優しい消費を促進することを宣言し、Tmallでは足に障害を持つ人向けに靴を片方だけ購入できるキャンペーンを展開しました。年々、開始時期が早まるシングルデーですが、今年も昨年より早く10月下旬にスタートし、11月1日までに先行予約割引の第一ラウンドが終了したあと、11月上旬に第二ラウンド開始、11月11日にフィナーレを迎えました。最初の販売ピークは11月1日、2番めのピークは11月10日の午後8時でした。これは、Alibabaに対抗し、JD.comがセールをスタートした時間です。
10月先行予約の売れ筋ナンバーワンはおもちゃでした。レゴブロックが人気で、鉄腕アトム70周年記念特別エディションのレゴは玩具部門売上1位で完売しました。レゴブランドランキングでは、本家LEGOが1位でしたが、中国の新規レゴ会社Pantasyが2位に急浮上。3位も中国のメーカーです。(参照※1、画像1)長年、収益増の強力な推進力となっていた、ライブストリーム販売には、消費者の疲れと実はそれほど割引率が高くないのでは?という疑問から若干かげりがさしたようです。今年、アリババはTmallHongKongを開設。米国の中小企業誘致キャンペーンも昨年に引き続き積極的です。シングルデーセールに先駆け、9月~10月にかけ、アリババ傘下の物流会社Cainiaoの倉庫には、日本からの在庫品の量が286%増加しました。しかし、シングルデーは中国の人が海外の商品を購入するだけではもはやありません。デジタルコンテンツとインフルエンサーマーケティング会社Collab Asiaによると、香港・フィリピン・インドネシア・シンガポールでも開催されています。AliExpressは、フランス・スペイン・ブラジル・ロシア・ポーランド・韓国でも各地にローカライズした11.11セールを開催。中国では個人情報保護法(PIPL)が11月に施行されたため、今後、各ブランドは第三者データではなく、自社の小顧客データを使って、顧客ロイヤリティを醸成していく必要があります。クッキーレスの時代、どういった広告戦略が有効か、先は見えませんが、中国ではプログラマティックDOOH(機械学習とファーストパーティデータを活用した屋外デジタル広告)に投資する会社が増えています。「ダブル11メタバースアート展示会」をAlibabaは、モバイルアプリで展開し、バーバリーや、化粧品のキールズ、P&Gなどが仮想空間でのショッピングフェスティバルに参加しました。まだ洗練されたものではありませんが、メタバースやNFT(代替不可トークン)の実験的とりくみでした。(参照※1)

Campaign Asia
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【出典元】
※1 Constancy and change: How the 11.11 global shopping festival is evolving | Marketing | Campaign Asia
https://www.campaignasia.com/article/constancy-and-change-how-the-11-11-global-shopping-festival-is-evolving/473880

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