台湾・香港に向けたクリエイティブやデザインの作成を検討されている方、
台湾・香港に向けたウェブマーケティングをしたい
台湾・香港に向けたウェブ広告を検討している
と考えているマーケティング担当者向けにこの記事は書いています。
台湾・香港の言語表記の違いに関して
台湾・香港のクリエイティブの特徴
各国のデザインの違い比較、解説
まとめ
まず、言語に関しては台湾も香港も同じ繁体字を使用します。
しかし台湾は台湾繁体字、香港は広東語(香港繁体字)を使用し、文法や表現(字体)が異なる点があります。
例えば、「今なら25%OFF」という表現だと、台湾繁体字は「現在75折」、広東語(香港繁体字)では「宜家75折」と表記し、違いがあります。
香港でも湾繁体字の「現在75折」は通用しますが、広東語(香港繁体字)を用いた方がより馴染みがあり、適切な表現と言えます。
このようにターゲットユーザーに応じて、適切な文法、表現(字体)、を使い分けるのが、繁体字翻訳の鍵であり、使い分けなければクリック率が低下する要因となります。
言語表記に関してはこちらもご覧ください。
「台湾・香港向けWeb広告の国別の特徴と注意事項(広告文章編)-「台湾・香港は同じ繁体字」でも異なる言語」
https://www.globalmarketingchannel.com/column/20210617
まず、台湾・香港ともにクリエイティブ(バナー広告やデザイン)の色合いは派手で、画像だけでなくイラストを多用する傾向にあります。
商品画像も重要ですがそれ以上にデザイン性のあるフォントや、インパクトのあるデザインでアイキャッチ要素が高いデザインが好まれます。
台湾・香港のバナーデザイン例
下記が「台湾」で好まれるクリエイティブの傾向です。
・色の特徴
赤やピンクなどポップな色が人気です。白や黒は縁起が悪いとされているため、避ける傾向にあります。
・訴求ポイント
画像よりもテキストで訴求する傾向にあるので、文字を強調します。
・注意点
キャッチコピーは伝えたい情報だけを端的に伝え、強調します。その他の効能や効果などはデザインの中には含まないほうが好まれます。
また他国と比較して、インフルエンサーや有名人の影響力が強い傾向にあります。
台湾人は企業の声よりも個人の声を重視するため、口コミの影響が強く、インフルエンサーの起用は効果的なプロモーションには欠かせない要素です。
下記が「香港」で好まれるクリエイティブの傾向です。
・色の特徴
台湾同様赤やピンクなど暖色が人気です。白や黒は縁起が悪いとされているため、避ける傾向にあります。赤色、黄色など目立つビビッドな色が好まれます。
・訴求ポイント
テキストだけでなく実写の写真を使用し、商品の世界観を伝えると良いです。
・注意点
キャッチコピーは訴求点を端的に伝え、伝えたい情報だけを強調します。その他の効能や効果などはデザインの中には含まない方が好まれます。
次に各国のデザインを比較してみましょう。
比較対象としてグローバルブランドであるThe North Face様のサイトを挙げて説明させていただきます。
まず台湾は繁体字で表記を行い、価格や商品画像の訴求が多く、販売を目的としたデザインとなっている一方、香港のサイトでは英語表記のみで繁体字表記はなく、カテゴリごとにシンプルに纏められており、ブランディング要素が強いデザインであることが分ります。
繁体字表記がない理由としては、香港で英語は第二の公用語で繁体字表記なしでも通じる方が多いためです(過去の経緯から特にビジネス層等には)。もちろん繁体字翻訳ができれば理想的ではありますが、グローバルでブランドイメージを統一したい場合などは英語のみの表記とすることも有りでしょう。
このように台湾では文字での訴求、香港では画像での世界観の訴求が重視され、同じ繁体字圏でもデザイン傾向が異なります。
台湾と香港では同じ繁体字が使われていながら、台湾では台湾繁体字、香港では広東語や英語がメインで使用されているという言語表記の違いがあり、好まれるデザインも異なってくることに留意してクリエイティブやバナー画像の作成に取り組んでください。
以上「台湾・香港向けWeb広告の国別の特徴と注意事項(クリエイティブ編)」となります。