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    2020.11.11

OAGレポート 世界の20航空会社座席容量ランキング 影響の少ない中国航空会社 国際線比率で明暗

影響の少ない中国航空会社 国際線比率で明暗

  航空デジタル情報の収集や提供を行うOAGが、世界の主要航空会社20社の2020年今夏の運行状況に関するレポートを発表しました。座席数ランキングとともに各社の運行状況を詳細に分析しています。 航空会社上位20社は、今夏、昨年の夏と比較して、国内線座席数は45%減、国際線座席数は82%減という、未曾有のクライシスに直面しました。
中国は国内市場の規模が大きく、パンデミックの抑制にも比較的成功していたことから、同国の航空会社各社への影響は最も少なく、中国南方航空(ChinaSouthern:2019年6位)が2位、中国東方航空(ChinaEastern:2019年7位)が3位、中国国際航空(AirChina:2019年9位)は6位へと昨夏より順位を上げました。サウスウエスト航空(SouthwestAirline)は、世界最大の航空会社としての地位を維持しており、市場規模が大きい米国国内市場に注力していることも好調の要因となっています。同航空会社の主要な競合他社は、運航便数の減少や直行便を好む消費者の嗜好変化により、ハブ空港を介した運航が影響を受け、きわめて厳しい状況に置かれています。米国の主要航空会社であるデルタ航空(DeltaAirLines)は2019年の2位、アメリカン航空(AmericanAirlines)は2019年の6位から、ユナイテッド航空(UnitedAirlines)2019年5位からいずれも、ハブ空港に生じた影響や国際線と国内線の乗継便の減少に伴い、ランキングを落としています。ナローボディ機の受注が44%増加し、ワイドボディ機については19%増となっている航空会社の発注状況から、機体の規模に関して、明らかに変化が生じていることが伺えます。
一部の航空会社は2020年夏にトップ20航空会社から圏外となりました。これにはエミレーツ航空とカタール航空の2社が含まれ、両航空会社ともに国内線市場が存在せず、国際線市場に依存しています。これに対して、日本航空(JapanAirlines)、アエロフロート・ロシア航空(Aeroflot)、LATAM航空、エア・カナダ(Air Canada)などの5社は、比較的影響の程度が低く規模も大きな国内線市場の恩恵を受け、トップ20圏内に順位を上げています。(参照※1、表1)

全日本空輸 運行状況詳細(抜粋)

全日本空輸(AllNipponAirways)も2019年15位から、2020年は9位へ順位が上がっています。座席数は、国内線は4月に減少したあと回復が見られ2019年の水準に近づいていますが、国際線は4月以降も下降トレンドで、2020年の座席数は国内線が2019年より20%減少し、国内線は84%減少しています。(参照※1、表1、図1)日本航空は、国内線も5月までに大きく座席数を減らし、2020年の座席数は2019年より53%減少。国際線も89%減っています。資金を確保するため、東京羽田空港で使用予定だったワイドボディ旅客機の納入を遅らせ、既存のワイドボディ旅客機を貨物業務へ振り替えました。また、5月には東京発の長距離LCC、Zipairを就航予定でしたが、延期しています。(参照※1、図2)

全日本空輸運行状況詳細(抜粋)

※1 Take Off 2020 – OAG
https://www.oag.com/reports/take-off-2020

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