この記事は 2分で読み終わります
2020.04.22

新型コロナウィルスとマーケティング感染拡大防止呼びかけ　マスク・消毒剤・人工呼吸器製造　広告費補助

感染拡大防止呼びかけ　マスク・消毒剤・人工呼吸器製造　広告費補助

今、欧米では新型コロナウィルスの感染リスクを低減するために人との距離を置くようにと「社会的距離(Social Distancing)」の実践が呼びかけられています。マクドナルドやコカ・コーラなど企業も各社おなじみのロゴを変えて視覚的に呼びかけています。コカ・コーラは、外出制限で閑散としたニューヨーク・タイムズスクエアの広告に、文字同士の隙間が大きくあいた特別バージョンのロゴを提示。ロゴの下には「距離を置くのが、つながり続ける一番の方法」と記されています。しかし、こうした各社の取り組みには賛否両論で評価が別れていて、ソーシャルディスタンスの周知を図ろうとする情熱や創造性は評価できるとする意見や、米GAPのマスク生産やフランスのLVMHの手指消毒剤製造といった、本当に意味のあるサービスを黙々と提供することが有名ブランドには求められていて、ロゴを変える取り組みは不愉快という苦言もでています。ナイキはロゴのデザインこそ変えていませんが、SNS上で大規模キャンペーンを展開し、スポンサー契約を結ぶ多くの有名選手のアカウントに表示される広告を使って、ユーザーに家の中にいるよう呼びかけています。(参照※1、図1～3)アメリカの中でも新型コロナウィルス感染の震央となってしまったNYの州知事がツイッターで、「フォーシーズンズホテルが、医療関係者へ無料宿泊を提供してくれる。ありがとう」と投稿したツイートは、14万以上のいいねがついています。
3月26日、家庭用掃除機で日本でも有名なイギリスのメーカー「ダイソン」が、イギリス政府から人工呼吸器１万台を受注したと発表しました。ダイソンによると、ジョンソン首相から会長のジェームズ・ダイソン氏に電話があり、そこから１０日間で新たに設計・開発したということで、短期間での大量生産が可能だとしています。(参照※2、図5)
中国でもいち早く企業がマスク生産に乗り出していて、アップルの電子部品生産で有名なフォックスコンテクノロジグループは、1月23日の武漢封鎖されてから10日もたたない2月5日にマスクの試作品を製造開始し、2月末までに2百万枚生産しています。中国ではその他携帯電話のOPPOや幼児製品メーカーや自動車産業(五菱？)も製造しています。(参照※4)
韓国では、自宅隔離中の家庭へ保健所から、レンチンご飯やアワビ粥、お菓子、キムチや飲み物などの「生活必需品BOX」が届けられています。サムスン希望の橋(災難救済協会)の提供で、「小さな真心をお届けします」と手紙を添えて届けられたそうです。(参照※5、図)受け取った方はもちろん、きちんと対応してくれる政府への信頼感はあがり、落ち着いたらサムスン商品を買おう！と思わせる、三方良しのマーケティングではないでしょうか？
また、Googleは800Mドル、Facebookは10Mの広告支援費用を世界の中小企業へ支援しています。オンラインにいる時間が増えている今、存在をアピール企業が増加傾向にあります。