2024年、日本の観光業は台湾市場に向けた新たな提携を深め、特に四国地方の独自の観光資源にスポットライトを当てています。高知県や徳島県を中心とした「周遊型観光」は、その土地でしか体験できない地元の特産品や文化体験を提供し、台湾からの旅行者に大きな魅力を発信しています。台湾虎航や星宇航空による直行便やチャーター便の新設で、台湾からのアクセスも改善され、四国観光の注目度はますます高まっています。
日本の九州や四国に関連する繁体字キーワードの検索数推移(2023年9月~2024年9月)を見ると、台湾からの九州・四国への旅行に対する関心が確実に高まっていると言えるでしょう。
高知県では、江戸時代に発祥した「藁焼きカツオ」が観光客に大人気。さらに、建築家隈研吾の作品である「雲の上の図書館」など、現代と伝統が融合した文化体験も見逃せません。また、徳島県では有名な阿波踊りや鳴門の渦潮などの観光資源が豊富にあり、観光客向けに宿泊補助制度も設けて地域活性化に力を入れています。これにより、台湾人観光客はより多様な旅行体験を満喫できるようになっています。
2023年のデータによれば、台湾からの訪日観光客数は、全体の3割を占めており、旅行者の約9割がコロナ前の水準に回復しています。これを受け、日本政府は台湾市場に向けて「高付加価値観光」を掲げ、旅行消費額のさらなる引き上げを目指しています。四国ではサイクリングや伝統文化体験など、旅行者が現地ならではの体験に深く触れる機会を提供することで、リピーターの増加を図っています。また、特設サイト「JAPAN.WHERE LUXURY COMES TO LIFE」も通じて、地方の高級旅行体験を広め、台湾を含む海外の旅行業者との連携強化に努めています。
台湾と日本の旅行業界の提携は、2025年の大阪・関西万博を契機にさらに深化すると期待されています。万博開催中、関西エリアだけでなく、四国や北陸、新幹線が延伸する金沢・敦賀エリアなど、地方観光への誘致を強化する方針です。このような取り組みによって、台湾人観光客のリピーター増加が期待され、日本の地方観光資源を活かした「周遊型観光」が地方創生にも貢献することでしょう。
【出典元】
※ 2024日本旅遊趨勢特報 直飛四國秘境!2條定期航班加3條包機航線 行程組合魅力加乘 | 旅報
※ 2024日本旅遊關鍵字「周遊型旅遊」 附加價值成為旅客滿意關鍵 | 旅報