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    公開日:2025.12.24

Looker Studioの基本と効果的な活用方法:広告レポート作成を自動化する手順

Web広告やSEOの運用において、「複数の管理画面を行き来してデータを集めるのが大変」「毎月のExcelレポート作成に何時間もかかっている」といったお悩みはありませんか?

広告プラットフォームや計測ツールが増える現代、データの集計・報告作業はマーケターにとって大きな負担となっています。

こうした課題を解決するのが、Googleが提供する無料のBI(ビジネスインテリジェンス)ツール「Looker Studio(旧:Googleデータポータル)」です。

Looker Studioを使えば、Google広告、GA4、Search Consoleなどのデータを自動で連携し、リアルタイムに更新される美しいダッシュボードを誰でも簡単に作成できます。

本記事では、Excelやスプレッドシートでの手動レポートから脱却したい方向けに、Looker Studioのメリットから導入手順、広告レポート作成の具体的なステップまでをわかりやすく解説します。

※本記事の内容は2025年12月時点の情報に基づいており、機能や仕様は今後変更される可能性があります。

Looker Studioとは?

画像引用元:Google Developers Codelab

Looker Studioは、さまざまなデータを接続・可視化・共有できるGoogleのレポート作成ツールです。以前は「Googleデータポータル」と呼ばれていましたが、ブランド統合により現在の名称になりました。

最大の特長は、データの「接続」と「可視化」をノーコード(プログラミング不要)で行える点にあります。

Looker Studioにおける主要用語

用語説明
コネクタGoogle広告やGA4などのデータをLooker Studioに接続する機能
データソースLooker Studioに読み込まれた元のデータ(例:スプレッドシート、Google広告)
レポートグラフや表を配置して作成したダッシュボード画面
コントロール閲覧者が期間やキャンペーンを自由に絞り込めるフィルター機能

導入する4つのメリット

1:レポート作成工数がほぼゼロに
・一度ダッシュボードを作れば、データは自動更新されます。毎月のコピペ作業や集計作業が不要になります。

2:複数データを1画面に統合
・Google広告、Facebook広告、GA4、CRMデータなどを1つのレポート内で横断的に比較・分析できます(※一部有料コネクタが必要)。

3:リアルタイムな状況把握
・「昨日の成果はどうだった?」と聞かれても、URLを開くだけで最新の数値を確認できます。

4:高度な共有機能
・PDF化してメール送付するだけでなく、閲覧用URLを発行してクライアントや社内メンバーにセキュアに共有できます。

従来の方法とLooker Studioの違い

項目Excel / スプレッドシートLooker Studio
データ更新手動でダウンロード・貼り付けAPI連携で完全自動
デザイン性表中心で地味になりがち直感的で美しいグラフ作成
共有の手間ファイル送付や権限管理が必要URL共有でいつでも閲覧可
ドリルダウン詳細を見るには元データが必要クリックだけで詳細を絞り込み

Looker Studioの導入・セットアップ手順

Looker Studioを使い始めるには、以下の3ステップで進めます。Googleアカウントがあればすぐに無料で利用開始できます。

ステップ1:Looker Studioへのアクセスとアカウント作成

1:Looker Studio公式サイト(lookerstudio.google.com)にアクセス
2:「無料で利用開始」をクリックし、Googleアカウントでログイン
3:利用規約に同意し、基本設定を完了させる

ステップ2:データソース(Google広告・GA4)の接続

レポートを作る前に、まずは「どこからデータを引っ張ってくるか」を設定します。

1:TOP画面左上の「作成」→「データソース」を選択
2:Google Connectorsの一覧から「Google広告」または「Googleアナリティクス」を選択
3:連携したいアカウント・プロパティを選び、「接続」をクリック
4:フィールド(データの項目一覧)が表示されたら、右上の「レポートを作成」をクリック

ステップ3:グラフや表の作成

レポート編集画面(キャンバス)が開きます。PowerPointのような操作感でグラフを配置できます。

1:グラフを追加:ツールバーの「グラフを追加」から「期間」や「時系列グラフ」を選択
2:指標の設定:右側のプロパティパネルで、表示したいデータ(例:クリック数、コンバージョン数)をドラッグ&ドロップ
3:期間設定:ツールバーの「コントロールを追加」から「期間設定」を配置し、閲覧者が自由に期間を変えられるようにする

実践!広告レポート作成のポイント

広告運用の現場で役立つ、具体的なレポート作成テクニックを紹介します。

1. 「スコアカード」で重要指標(KPI)を目立たせる

レポートの最上部には、今月の消化金額、CPA、コンバージョン数などの最重要指標を「スコアカード」形式で大きく配置しましょう。パッと見て状況がわかるデザインが好まれます。

2. 「データブレンド」で異なる媒体を合算する

Google広告とFacebook広告の成果を合算して「Web広告トータル」として表示したい場合、「データブレンド」機能を使います。
※共通のキー(例:日付)をもとに、複数のデータソースを結合し、CPAなどの計算フィールド(合計費用÷合計CV)を自作します。

3. 「計算フィールド」で独自の指標を作る

管理画面にはない独自の指標(例:見込み客獲得単価 = 広告費 ÷ (CV数 × 0.5) など)を表示したい場合、計算式を設定して新しい項目を作成できます。

よくあるトラブルと対策

トラブル原因解決方法
データが表示されない権限不足またはAPIエラーデータソースの「認証情報を再接続」を試す
グラフが壊れている(設定エラー)指標とディメンションの組み合わせが不適切「ディメンション(切り口)」と「指標(数値)」の定義を確認する
読み込みが遅いデータ量過多または計算が複雑データの抽出期間を短くするか、「抽出データ」機能を利用する
他媒体(Meta/LINE等)が繋がらないGoogle純正コネクタがないサードパーティ製コネクタ(Supermetrics等)の導入を検討

2025年のトレンド:AI連携とLooker Studio Pro

無料版でも十分強力ですが、大規模組織向けに「Looker Studio Pro」の導入も進んでいます。

Gemini連携: 自然言語で「先月のCPA推移グラフを作って」と指示するだけでレポートが生成される機能が強化されつつあります。

チームワークスペース: 複数人での共同編集や、細かい権限管理が可能になります。

まずは無料版でスモールスタートし、運用規模が大きくなってきたらPro版やBig Query連携を検討するのがおすすめです。

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