McKinsey の 2024年の旅行トレンド分析レポートから、Forbes が、ラグジュアリー旅行者に関するインサイトをまとめています。
McKinsey のレポートによると、2024年の世界の旅行市場は、8.6兆円規模となり、世界のGDPの 9% を占めると見込まれています。2023年に2,390億ドル規模だったラグジュアリー旅行は、2028年までに、3,910億ドルに成長すると予測されています。McKinsey のラグジュアリー旅行者の定義は、1泊500ドルのホテルに滞在する旅行者です。ラグジュアリー旅行市場の成長要因は、世界中で総資産が100万ドル~3千万ドルをもつ層が増えていることが主な要因ですが、McKinsey のレポートによると、ラグジュアリー旅行者の 35%が、総資産100万ドル以下で、総資産10万ドル~100万ドルの比較的若い旅行者が、「百万長者のように旅行したい」と一段上の旅行を志向する傾向があり、ラグジュアリー旅行の支出の 35% を占めています。
また、旅行者の年齢層は40才~60才が一番多く、ラグジュアリー旅行者は60代以上のベイビーブーマーから、20代後半~40代半ばのミレニアル世代に変わってきています。ラグジュアリー旅行者が求めるものは、いつも「キャビアにシャンパン」とは限りません。ラグジュアリー旅行者も、ビーチでリラックスする休暇を好みます。一般旅行者とラグジュアリー旅行者の顕著な違いは、ホテルのロイヤルティ・プログラム(ポイント制度)について重要視している割合で、68%のラグジュアリー旅行者が宿泊施設を選ぶ際にロイヤルティプログラムを重要視しているのに対し、一般旅行者は41%にとどまります。
米国だけでも、2023年、人口の6.6%にあたる 2,200万人が総資産 100万ドル以上保有しています。中国では、600万人(人口の0.4%)が、100万ドル以上の総資産保有者とみられています。2000年以降、中国の100万ドル長者数は、急増しており、McKinsey は将来、アジアが米国を超えるのではないかと言及しています。
2023年旅行市場全体の送客市場トップ5は、米国、ドイツ、英国、中国、フランスで、上位5市場で、国際旅行消費の38%を占めています。2030年もこの5つの市場が送客市場トップ5を継続して占めると予測されますが、中東やインドなども送客市場として成長するため、シェア分布が変わるとMcKinseyは予測しています。
【出典元】
※1 What’s Driving Luxury Travelers In 2024, According To McKinsey | Forbes
※2 Exploring luxury travel trends in 2024 | McKinsey
※3 The trends shaping tourism in 2024 | McKinsey