デジタルイノベーション本部 那須様(左)・営業本部 梶山様(右)・アウンコンサルティング 営業 福井(中)
カシオ計算機株式会社様(以下、カシオ計算機)は、G-SHOCKをはじめとする腕時計が世界中で高い人気を誇っており、売上の母体となっていますが、その他にも電卓や電子楽器、電子辞書や教育向けアプリケーションなど、主に一般消費者向け製品・サービスを幅広く、グローバルに展開しています。
今回は、カシオ計算機で国内外向けウェブサイトでSEO運用をご担当されている、梶山 寛人様(営業本部 時計統轄部 デジタルマーケティング部 CRM企画室)と、那須 匠様(デジタルイノベーション本部 マーケティングテクノロジー統轄部 UXマネジメント部 エリアマーケティンググループ)のお二人に、当社の営業担当福井よりお話を伺いました。
<カシオ計算機のSEO施策について>
まずは、お二人が所属されるそれぞれの部署のミッションをお聞かせください。
梶山さん:私が所属する営業本部 時計統轄部 デジタルマーケティング部 CRM企画室は、新規顧客の獲得がミッションのひとつです。施策としては広告やSNSなど、複数の手段がある中でその一つとして、SEOをどう活用してそのゴールを達成するのかが私の現在取り組んでいることです。
那須さん:私はデジタルイノベーション本部 マーケテクノロジー統轄部 UXマネジメント部 エリアマーケティンググループに所属しています。現在全社的にグローバルでDXを推進する中で、私の所属部署ではグローバルでWEBサイトおよびオウンドECを立ち上げ、その推進サポートをしています。私自身はその北米エリア担当として、SEOに取り組んでいます。
グローバルに広く展開されるカシオ計算機さんですが、ミッション達成に向け業務を進める上での悩みは何かありますか?
那須さん:大きな戦略としては日本であっても、グローバルであっても、カシオというブランドを広めていくことに変わりはありません。ただ業務遂行レベルでは、本社と各国の現地でそれぞれ行うマーケティング施策があるため、その棲み分けに整理が必要だと感じています。本社がどこまでリードすべきかについては、難しさを感じる点でもあります。特にSEOについては、現地でも独自で推進しているので、施策の棲み分けと共に目標をどう設定するのかは、今後の課題です。
現在御社で進めているSEO対策の概要についてご紹介いただけますか?
梶山さん:大きく分けると2つあります。
一つ目は市場のニーズに合わせた検索キーワードを選定すること。
二つ目は、競合調査を踏まえた上での、既存コンテンツのリライト案やタグの構成を見直すこと。
那須さん:他にも、自分達が実行している施策の結果を今後どう強化していくのかを判断する上で、評価基準を作ろうとしており、アウンさんにはそのサポートもいただいています。海外現地からも基準設定の必要性については声が上がっており、対策をしてトラフィックの流入があるのは当たり前のことなので、どこまでできればゴール達成なのか、KPIを明確にする必要があると思っています。
那須さん:現地とどこまで握るのか、あまり固すぎるKPIにしてしまうとブレが生じたときに評価しづらくなると思うので、幅を持たせたり他社のサイトなども参考にしながら進めています。
SEOに着手された当初を振り返って、直面していた課題にはどのようなものがあったでしょうか?
那須さん:まず始めようとしたときに、SEOに関してノウハウが何もないところからのスタートでした。そのため、そもそもどういう記事を作り、どの商品を先に出すか、その記事のスタイルはどうするべきか、そして記事を作った後にどう評価していけば良いのか、など何もわからない状態でした。
さらには、導入当初は米国だけを視野に入れていましたが、追々グローバルに広げていく時の対応についても知見がなく不安でした。その点では、アウンさんを選んだ理由の一つとしてグローバル対応をしてもらえることが大きかったです。
お話しいただいた通り、ご契約いただいた当初は「米国」における「腕時計」を対象にSEOをスタートしていただき、現在は商材やエリアもさらに広がっています。当社のサービスを実際に受けてからのご感想や、何かご評価いただいているポイントがあればぜひ教えてください。
梶山さん:まず、どんな質問をしてもレスポンスがとても早いこと、またゼロ回答がなく何かしらの情報を出してきてくれるところがとても心強いです。
コンサルティングというと、通常ある程度のフォーマットや時間的な制限があるのかなと思うのですが、アウンさんの場合はかなり柔軟に対応してくれて、サポートの定型にこだわらずいろいろな観点からアウトプットいただけるのは非常にありがたいです。
那須さん:先ほどの繰り返しですが、社内でSEOをやろうとなった時に何もSEOのノウハウが社内になく、何をしたら良いのか、どんな目標を立てれば良いのか、など最初から最後まで幅広くサポートをしてくれたのが何よりありがたかったです。
何もないところから始まったので、アウンさんはまさに「先生」のような感じで、ノウハウ提供や支援をいただきながら、自分達でも進めていくことができるようになったという実感を徐々に得ることができました。
梶山さん:加えて、グローバル各国での提案についてもクオリティにばらつきがなく、各国それぞれに適した提案をもらえていると、社内のメンバーからも評価の声が上がっています。
これまで実際に感じている効果や、数字的な実績があれば教えていただけますか?
那須さん:数字的に見ると、例えば米国については、アウンさんと一緒に行なってきた競合調査やキーワード調査を反映させて、今年度上期に記事を50件以上アップしてきました。その結果として、今年の4月と10月で数字を比較すると、月間のSEO施策由来のセッション数が10倍以上に伸びていたんです。これは想像したよりも大きな効果でした。米国サイトは日本を追いかけているような状況ですが、これを加速させ、さらにブラッシュアップしていきたいと思っています。
梶山さん:グローバルサイト全体で数字を振り返った場合でも、4月から記事数自体は4倍に、SEO施策由来の自然訪問も約3倍に増えています。会社としてグローバルでのインパクトを数値的に実感できているので、とてもありがたいです。
また定量的な部分に限らず定性的にも効果を感じています。というのも、SEO施策は会社のさまざまな組織を巻き込んで実行しているのですが、弊社はG-SHOCKをはじめとしてブランディングにもとても力を入れています。そのため、いただく提案によっては様々な観点から制約も生まれやすいのですが、データや緻密な調査に基づいた提案をアウンさんからいただけるので 、それが「お墨付き」となって社内が安心して受け入れてくれ、プロジェクトをとてもスムーズに進められていると感じます。
今後アウンコンサルティングに期待することはなにかありますか?
梶山さん:公開してきた記事の改善PDCAサイクルを回していくためのリライトはまだ始めたばかりで検証に時間を要するため、 早期で数字的インパクトが見えてくるようなサポートをお願いしたいです。
また会社としては引き続きグローバル全体で成果を出していく必要があるので、例えばサイトの構造から変えるなど、アウンさんならではのより大きな視点で改善提案を期待したいです。
那須さん:SEOのアルゴリズムが日々変わっていく中で、できるだけ新しいトレンドを、スピード感を持って改善に組み込んでいきたいです。また時計に限らず他の商材にも展開し始めているので、全体としての結果を出していけたらいいと思っています。
ありがとうございました。