訪日観光や国内旅行の回復に伴い、旅行者の行動をいかに捉えるかがマーケティングにおける重要なテーマとなっています。
従来のインバウンドプロモーションは、訪日前の情報収集フェーズである「旅マエ」に重点が置かれてきました。しかし実際の旅行行動においては、現地での意思決定、いわゆる「旅ナカ」での行動が消費の大部分を占めています。
観光地の選定や飲食店の利用、体験アクティビティの予約など、多くの意思決定は現地で行われます。
本記事では、インバウンド全体ではなく「旅ナカの広告設計」に特化し、現地での行動を促すための媒体選定と運用設計について解説します。
目次
旅ナカとは、旅行者が現地に滞在している期間中の行動や意思決定を指します。
具体的には、以下のようなシーンが該当します。
・飲食店の検索、来店
・観光スポットの追加訪問
・アクティビティや体験の予約
・ショッピングや土産購入
これらはすべて「現地で発生する消費」であり、適切なタイミングで情報を届けることで、直接的な来店や利用につながります。
旅ナカ施策が重要とされる理由は以下の通りです。
・意思決定までの距離が近く、即行動につながりやすい
・予定外の追加消費が発生しやすい
・競合と差別化しやすい
特に、旅行中はスケジュールが流動的であり、「その場での情報接触」が行動に直結します。
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旅ナカ施策では、検索・SNS・DSPを組み合わせた多層的な接触設計が重要です。
「今すぐ行きたい」「近くで探したい」というニーズに最も強い媒体です。
例:
・渋谷 ランチ
・新宿 居酒屋
・浅草 観光
顕在層へのアプローチに最適で、来店や予約などのコンバージョンに直結しやすいのが特徴です。
旅ナカにおいて最も利用頻度の高い行動の一つが地図検索です。
・現在地から近い店舗の表示
・レビューによる意思決定
・ナビへの導線
ローカルSEOやMEO対策が成果に直結します。
受動的な情報接触による行動喚起に強い媒体です。
・視覚的な魅力による興味喚起
・近くのスポットの発見
・検索行動への誘導
特に若年層へのアプローチに有効です。

画像引用元:WABITABI|訪日インバウンド向けデジタル広告配信プラットフォーム
WABITABIは、訪日外国人および海外ユーザーへの配信に特化したインバウンド向けDSPです。
最大の特徴は、訪日旅行者を高精度で識別できる独自技術にあります。特許取得済みの「訪日旅行者判定技術」により、在日外国人と訪日観光客を分離し、純粋な観光客に対してピンポイントで広告配信が可能です。
また、以下のような特徴があります。
・旅マエから旅ナカまで一貫した配信設計が可能
・言語ターゲティング(英語、中国語、韓国語など多言語対応)
・国・地域指定と掛け合わせた精緻なターゲティング
・訪日向けメディアやアプリとのデータ連携による配信
特に旅ナカにおいては、「今日本にいる旅行者」 を特定したうえで配信できる点が大きな強みです。

画像引用元:Crimtan | Smarter Programmatic
Crimtanは、グローバルに展開するプログラマティック広告プラットフォームで、データとAIを活用した高度なターゲティングに強みを持ちます。
特徴的なのは、独自のID技術「ActiveID」です。
・クッキーに依存しないユーザー単位のID管理
・最長約400日間のデータ保持による長期的な行動分析
・クロスデバイスでのターゲティングと計測が可能
これにより、ユーザーの興味関心や行動履歴をもとに、一人ひとりに最適化された広告配信(ダイナミッククリエイティブ)が可能です。
さらに、
・OTAデータや旅行関連データを活用したセグメント設計
・来訪・来店計測やブランドリフトなどの分析機能
・ディスプレイ、動画、CTV、DOOHなど複数チャネル対応
といった点も特徴で、旅マエ〜旅ナカを横断した施策設計に適しています。
WabitabiやCrimtanなどのDSPを活用することで、検索やSNSではカバーしきれないユーザーへの接触が可能になります。
特に以下のような設計が有効です。
・特定エリア(例:新宿・銀座など)に滞在しているユーザーに配信
・訪日旅行者のみを対象としたセグメント配信
WABITABIのような訪日判定技術を活用することで、より精度の高い旅ナカ施策が実現できます。
・旅マエで広告接触したユーザーに対し、旅ナカで再配信
・興味関心や閲覧履歴に応じたクリエイティブ出し分け
CrimtanのようなIDベースのターゲティングを活用することで、ユーザーの行動履歴に基づいた継続的なアプローチが可能です。
・ディスプレイ、動画、SNS広告など複数フォーマットで接触
・デバイスをまたいだユーザー追跡
単一媒体ではなく、複数チャネルを横断することで、旅ナカでの接触機会を最大化できます。
旅ナカでは「場所」と「行動」がセットで検索されます。
・銀座 ディナー
・京都 食べ歩き
・雨の日 観光 東京
シーンを前提とした設計が重要です。
旅ナカユーザーにとって重要なのは「今行けるかどうか」です。
・営業時間
・アクセス
・混雑状況
・価格帯
これらを明確に伝えることで、行動につながりやすくなります。
旅ナカではスマートフォン利用が前提となります。
・表示速度の最適化
・地図連携
・予約・来店導線の最適化
ユーザーの行動を阻害しない設計が重要です。
・旅マエと同じ訴求をしてしまう
・情報が抽象的で行動につながらない
・位置情報や時間帯を考慮していない
旅ナカでは「今この瞬間のニーズ」に応える設計が不可欠です。
旅ナカ広告は、旅行者の現地での意思決定に直接影響を与える重要な施策です。
検索広告、SNS、DSPを組み合わせ、ユーザーの行動導線に合わせた設計を行うことで、来店や利用といった成果につなげることができます。
今後のインバウンド向けマーケティングにおいては、旅マエだけでなく旅ナカまでを含めた一貫した戦略設計が求められます。
旅ナカ施策の設計やインバウンド広告の最適化に課題をお持ちの場合は、ぜひアウンコンサルティングまでご相談ください。目的やターゲットに応じた最適な広告戦略をご提案させていただきます。