越境投資ではシンガポールとソウルがアジア太平洋地域の成長を牽引
10月8日、世界有数の不動産サービス会社クッシュマン・アンド・ウェイクフィールドが、世界不動産投資レポートを発表しました。それによると、前年比38%と顕著に減少した香港を抜き、東京がアジア太平洋地域の不動産投資先都市1位となりました。世界上位25都市のうち、ヨーロッパが5都市なのに対し、アジア太平洋地域は7都市を占めました。東京は世界ランキングでは8位です。また、中国の北京が急速に成長しています。投資量が倍増した結果、昨年より11位ランキングを上げ、世界上位25位以内に入りました。(参照※1、グラフa)
香港の不動産年間取引量は、6月30日までに約3分の1にまで減少し、特に越境投資が急激に減少しました。大規模な抗議行動が始まったのは6月で、それより前に下落が始まっていたことになります。香港の不動産(開発中除く)への投資は、319億ドルから192億ドルに減少しました。その結果、世界ランキング5位から9位に転落しました。香港は、越境投資(開発中除く)で、さらに大きく低下し、世界ランキング2位から12位に急落し、越境資産流入アジアのトップ都市という地位を失いました。越境投資額は、81億ドルから48億ドルへ減少しました。越境投資では、アジア太平洋地域では、シドニーが先導し、次いで上海、ソウル、シンガポールが香港を抜きました。特にソウルとシンガポールは国際的な資金流入が2倍以上増加しています。(参照※2、グラフb)
※1 不動産投資レポート – クッシュマンウェイクフィールド
http://www.cushmanwakefield.jp/ja-jp/news/2019/10/top-cities-for-real-estate-investment-2019
※2 香港と他アジア都市不動産|AsianInvestor
https://www.asianinvestor.net/article/property-volumes-tank-in-hk-but-rise-in-other-asian-cities/454880