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    2019.09.18

ラグビーワールドカップ ADARAフライト予約データ分析と2017年NZライオンズツアーデータ

9月20日~11月2日までの44日間 全国12都市で開催
  世界中のパートナー企業から旅行者ビッグデータを収集し、旅行者の購買行動や傾向分析を行う米本社ADARAが、ラグビーワールドカップ(W杯)開催期間の訪日客データ分析を公表しています。主要参加国であるオーストラリア、ニュージーランド、英国、アイルランド、イタリア、フランス、カナダ、アルゼンチン、ウルグアイ、南アフリカからのW杯開催期間中のフライト予約データを分析。主要参加国が訪日フライトに占める割合は、通常は全体の5~20%ですが、W杯が開幕する9月後半には約50%に跳ね上がり、通常期とは異なる欧米諸国からの訪日数が増加していることがわかりました。W杯主要参加国のうち、オーストラリアとニュージーランドは、検索・予約ともに航空会社のウェブサイトが圧倒的に多く、欧州からの旅行者はメタサーチやOTA利用も検索16.2%、予約24.1%と高くなっています。(参照※1、グラフa、b)注目は、W杯期間中の訪日旅客富裕層率です。欧州からの訪日旅客は34.0%がビジネスクラス以上の前方シートを予約しています。W杯開催期間前後の主要参加国からの旅行者国内滞在日数は平均約16.4日です。これは観光庁の訪日外国人消費動向2018年年次報告書平均9.0日より1週間以上長い滞在期間です。試合の中日を利用して周辺観光や体験ツアーなどを楽しんでもらうチャンスです。(参照※1)

  北は北海道から南は九州まで、全国12都市で開催されるW杯。W杯観戦客は、開催地だけを観光するとは限りません。ラグビーには4年に一度イギリス・アイルランド4チームが南半球へ遠征し、豪州や南アフリカと対戦するいわばミニW杯ともいえる、ライオンズツアーという大会があります。2017年はニュージーランド開催で10試合が7箇所で5週間に渡り開催されました。NZの消費者行動分析会社Marketviewのレポートによると、大会期間中と前後2週間にイギリス・アイルランド旅行者が利用したクレジットカード額は、前年同期比の172%で、特に大会期間中(6月3日~7月8日)は、前年同期比3倍以上を記録しました。利用件数は177%だったため、期間中の利用単価が大幅に増加したことがわかります。大会期間中、ウェリントンやオークランドでは、通常の7倍の価格をつけたホテルも有り、また、滞在期間も通常より伸びたことが利用単価増の一因と考えられます。ライオンズツアーは、伝統的な観光地とはいえない開催地、ファンガレーやハミルトンなどへ観戦客を送り込みました。ファンガレーを含むノースランド地域の旅行消費は前年比150%増え、ハミルトンでは同比185%増加しました。恩恵をうけたのは、開催地だけでは有りません。北島の開催地3箇所の間に位置するサウス・ワイカトや少し南のホークス湾で旅行消費同比が大きく伸びています。開催地の宿泊施設が満室で取れなかったり、開催地周辺を観光する旅行者が増えたことが、大きな要因と考えられます。また、レンタカーやキャンピングカーの利用者も多く、開催地以外の旅行消費アップに大きく貢献しました。(参照※2、図1)

※1 ラグビーW杯期間のフライト予約分析 – ADARA
https://adara.com/2019/07/31/adara-rugby-world-cup-booking-report/
※2 ライオンズサポーター旅行消費 | Marketview
https://marketview.co.nz/wp-content/uploads/2016/11/Marketview-InFocus-AUGUST-Lions-tour.pdf

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