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    2019.02.27

訪日外国人1人あたりの旅行支出は?2018年訪日外国人旅行消費額(速報)

2018年訪日外国人旅行消費額(速報)

過去最高の4.5兆円 訪日外国人(一般客)1人当たり旅行支出は15万2,594円

  観光庁が2019年1月16日に発表した訪日外国人消費動向調査によると、2018年の訪日外国人旅行消費額は、速報値で4兆5064億円となり、過去最高を更新しました。前年の4兆4,162億円(確報)と単純比2%増(*参考値)です。消費額も訪日人数同様に東日本大震災の翌年2012年以降、7年連続で増加しています。しかし、2020年までに4000万人を目標とし、2018年3,119万人を超えた訪日人数に比べると、2020年まで8兆円を目標とする旅行消費額は、目標達成にはまだ道半ばの状況が浮き彫りとなりました。(参照※1)

2018年から調査方法変更 一般客とクルーズ客を別集計

  2018年1月からクルーズ客を対象とした調査も行われ、2018年から初めて年別の調査結果として反映されています。そのため、単純には前年比較できません。クルーズ客は停泊船舶に宿泊しながら、日本各地を移動することが多く、宿泊費や交通費が一般客に比べ大幅に低い傾向があります。こうした一般客とクルーズ客の消費行動の違いを把握し、1人当たり旅行支出をより正確に算出するため、2018年1月からクルーズ客と一般客を分け、別に消費総額や一人当たり消費額が算出されています。仮に2017年までの一般客とクルーズ客を合計していた従来の推計方法で、2018年の旅行消費額を推計すると、訪日外国人旅行消費の総額は、4兆8千億円となり、前年比8.7%増となります。(参照※2、※3)消費額が低いクルーズ客を除いて精度高く算出できるようになった訪日外国人(一般客)1人当たり旅行支出ですが、2018年は15万2,594円で、2017年の15万3,921円との単純比で0.9%減りました。(参照※1)

1人当たり旅行支出額の高い国 オーストラリアが中国を抜く

  クルーズ客の1人当たり旅行支出は44,227円と確かに一般客と比べるとかなり低い金額です。2018年のクルーズ客数は244.6万人で訪日外国人数総数の7.8%に当たります。クルーズ客数は前年比3.3%減でした。クルーズ客最大シェアの中国発旅客が同比7.0%減ったことが要因です。(参照※3)2017年の1人当たり旅行支出23万382円でトップだった中国は、2018年は1人当たり旅行支出(一般客)22万3,640円で2.9%減りました。中国人観光客の支出減は、対米貿易や景気減速への不安などが影響しているようです。2018年1人当たり旅行支出(一般客)は、国地域別ではオーストラリアが最も高く24万2,050円(前年比7.2%増)で中国は2位です。オーストラリアは2017年は中国に次いで2位でした。UNWTOの2018年世界の海外旅行消費額でも、オーストラリアは前年比9%増。訪日1人当たり旅行支出(一般客)が前年比8%増えた韓国も、世界海外旅行消費が6%増え消費額伸び率世界Top5入りしています。(参照※4、※1、表1)

※1 2018年訪日外国人消費動向調査(速報)
http://www.mlit.go.jp/common/001268656.pdf
※2 訪日外国人消費動向調査変更点|観光庁
http://www.mlit.go.jp/common/001258328.pdf
※3 2018年訪日クルーズ旅客数 – 国土交通省
http://www.mlit.go.jp/report/press/port04_hh_000238.html
※4 UNWTO 2018年世界海外旅行統計
http://cf.cdn.unwto.org/sites/all/files/pdf/unwto_barom19_01_january_excerpt.pdf (英語)

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