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    2018.12.19

訪日外国人消費が3半期ぶりに低下 要因は?

2018年上期の訪日外国人消費
訪日外国人消費が3半期ぶりに低下 要因は?

  経済産業省が訪日外国人の消費金額を、消費者物価指数を用いて実質指数化し、訪日外国人の国内での費目別の旅行消費の動向を指標化した訪日外国人消費指数(TCI)。このデータをもとに3半期ぶりに低下した訪日外国人消費について、アジアと欧米、どちらが大きく影響したのか分析した「ひと言解説」記事を10月2日発表しています。

   2018年上期の訪日外国人全体の指数は、季調済指数値で370.1、前期比(対2017年下期比)マイナス2.5%と3期ぶりの低下でした。これを地域別にみると、アジアの指数値は423.1、前期比マイナス7.6%と3期ぶりの低下でしたが、欧米の指数値は242.1、前期比9.2%と8期連続上昇です。訪日外国人全体の2018年上期の指数値は、昨年平均値をかろうじて上回りましたが、アジアの指数値は、昨年平均値を下回り、対照的に、欧米指数は順調に水準を上げ、当期も引き続き安定した動きをみせています。2018年上期の訪日外国人全体の旅行消費は、アジアからの訪日外国人観光客の消費活動の鈍さからマイナスとなりましたが、そのマイナス幅は、欧米からの訪日外国人観光客の消費活動の好調さによって多少緩和された、という形です。(参照※1、グラフa)

   費目別の寄与度をみてみると、アジア全体の前期比マイナス7.6%に対し、「その他」がマイナス3.29%ポイント、買物代がマイナス2.87%ポイントと、両者で低下寄与の大部分を占めています。当期は6費目のうち唯一、娯楽サービス費だけがプラス寄与でした。2017年は通年ではほとんどの費目がプラス寄与と好調でしたが、2018年上期では、多くの費目でその勢いが持続しませんでした。欧米指数をみると、欧米全体の9.2%上昇に対し、飲食費が7.23%ポイントと、非常に大きなプラス寄与となりました。欧米の飲食費は2013年上期以降、11半期連続のプラス寄与をみせていますが、当期は、その好調さを更に強めたように見られます。2018年上期は訪日外国人全体の費目別指数でも飲食費の伸びが際立っていましたが、これは、欧米指数の飲食費の伸びのおかげだったというわけです。(参照※1、グラフb、グラフc)

※1 TCI地域別指数のご紹介|経済産業省
http://www.meti.go.jp/statistics/toppage/report/minikaisetsu/hitokoto_kako/20181002hitokoto.html

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