フライトデータからみる訪日旅行回復
世界のリアルタイムのデジタル航空情報を提供しているOAGが、20日、訪日旅行の回復についてブログ記事を掲載しました。日本政府観光局(JNTO)の訪日外客数は、翌月半ばごろ発表されますが、11月は、まだ発表前で(21日に発表されています。)、先駆けてOAGは、フライト情報からみる訪日旅行の回復について、グラフや表などまとめたブログ記事を発表しています。
2022年10月、東京の国際線座席数は、前月比13%の増加でした。観光目的の個人旅行許可が発表されて、わずか18日しか猶予がなかった、10月の前月比伸びは緩やかでした。日本がフルオープンした、というニュースを受けて、1ヶ月の間その恩恵を受けた11月の国際線座席数は大きく増加。11月の東京の国際線座席数総計は前月比22%増加し、特に羽田空港は前月比40%も増加しました。(参照※1、グラフa)
東京の国際線座席数1位は韓国で、11月の座席数は994,800、2019年コロナ前より28%減まで回復しました。航空会社ランキングでは、トップ10のうち5社を韓国の航空会社が占めており、そのうちチェジュ航空は2019年比5%増。エアプサンは同比65%増と2019年の座席数を上回っています。(ティーウェイ航空同比18%減、ジンエアー同比18%減、大韓航空同比63%減。) しかし、アジア最大の送客市場、中国の座席数は依然として、2019年比マイナス95%のままです。2023年は世界的な景気低迷も予測されており、国連国際通貨基金(IMF)は、日本のその他の重要市場、米国や豪州のGDP伸び率を2%以下と推定。旅行消費にマイナスの影響を与える恐れがあります。中国や米豪の代わりに比較的成長が見込まれる東南アジア諸国が、訪日旅行復興の支えになるかもしれません。(参照※1、表1)
【出典元】
※1 Will Japan Achieve its Inbound Tourism Targets? | OAG
https://www.oag.com/blog/will-japan-achieve-inbound-tourism-targets